『関口宏の東京フレンドパークⅡ』(略称:TFP2)とは、「パ・ジェロ!パ・ジェロ!」でおなじみの、TBS系列で放送していたバラエティー番組である。
1992年10月~1993年9月に『ムーブ・関口宏の東京フレンドパーク』として「開園」され(『ムーブ』はTBSが当時設定していた帯番組枠)、半年の「休園」の後独立番組として1994年4月より『関口宏の東京フレンドパークⅡ』として「再開園」した。
2011年3月に再度休園したものの、2017年冬から改編期特番の特別営業として復活して放送されていたが2021年年始の特別開園をもって完全閉園(終了)した。
概要
招待されたゲストが番組の用意したアトラクションに挑戦する。(スペシャル番組や対抗戦を除く)
アトラクションの課題をクリアすれば、金貨が進呈される。この金貨は、番組最後のビッグチャレンジで「高額商品を獲得できるダーツ」に変えることが出来る。金貨は1枚につきダーツ1本分と交換可能。一応、10万円相当(番組曰く)の金貨を持ち帰る事は出来るが番組内で持ち帰ったゲストはほとんどいない。
グランドスラムを達成するとANAビジネスクラス「クラブANA」で行く本場カリフォルニアディズニーリゾート、サンフランシスコ7日間の旅に招待される。(ディズニーリゾートパリ7日間の旅に招待されていた時期もあった)
番組タイトルの通り、関口宏氏の番組であり、彼を代表する冠番組。また、喋ったことをそのままテロップであまり表示しなかった数少ない番組(番組終了後、一部地域で放送される「舞台裏」は除く)。
番組マスコットは緑の恐竜、ザウルス君。番組初中期は空気だったが、徐々に「舞台裏」など露出も増えていった。
主なアトラクション
- ウォールクラッシュ
- 番組名物。ほとんど最初のアトラクションとして固定。フランキー為谷のデモプレイも定番。助走をつけた後トランポリンで弾んで壁に張り付き、手先に付いたゾーンの得点が入る(高い位置ほど得点も高い)。数回繰り返し、規定ポイント到達するか、頂点にある『CLEAR』に触れることが出来ればクリアとなる。上のポイントにわずかでも先が触れてればいいため判定は甘め。スポーツ選手はほぼ楽勝レベルのため、早い段階でクリアした場合、EXチャレンジでさらに金貨をもらえるチャンスが支配人から与えられる事も。
- チュチュバスターズ
- 四方八方から出てくるネズミを叩いて規定されたポイントに到達でクリアとなる、「もぐら叩き」のようなアトラクション。高得点だが体力のある中ボスネズミ、ボスネズミを効果的に叩けるかがクリアのカギ。数あるアトラクションの中でも、トップクラスに体力を消耗する。
- フール・オン・ザ・ヒル
- 演奏者と回答者に分かれ、お題の曲を当てるアトラクション。ドラムを模した光るパッドをタイミングよく叩くとメロディーの音が出るので、それをヒントに回答する。少しでも叩くタイミングがずれると音が出ないため、演奏者側の音感や記憶力が特に重要になるが、中には演奏中に流れているベース音だけで正解してしまう猛者も。
- ネヴァーワイプアウト
- プレイヤーが乗った巨大シーソーと傾きが連動したフィールドで、ボールを転がしていくアトラクション。ボールを場外へ落とさずに一番下の可動式ゴールに入れればクリアとなる。凹凸のある箇所では、うまく勢いをつけて転がさないとボールが止まってしまう(番組ではBGMも止まる)が、勢いをつけるために反対に転がしすぎてもボールを落としてしまうため、素早さとチームワークが重要。
- デリソバゴールド
- バイクのセットにまたがり目の前の画面内のバイクを操作する、ゲームセンターにあるレースゲームのようなアトラクション。うまく障害物をよけて、制限時間内にTBS本社に到着すればクリアとなる。バイクには二人が乗り、一人は前方でバイクの運転を、もう一人は後方で出前そばを持ちながら乗る。障害物にぶつかると出前そばも吹っ飛び、バイクから降りて散らばったそばを拾わなければならない。そばが吹っ飛ばないように手で押さえつける行為は禁止。たびたびマイナーチェンジでアトラクション名が変わっている。
- フィジカルメール
- モニターに表示された問題の答えを、巨大なキーボードを二人で操作して答えるアトラクション。規定数の問題を正解したらクリア。文字の配置はキーボードのかな入力と同じ。問題自体はさほど難しくなく、場合によっては支配人や観客からヒントが出ることも。文字を入力した後はきちんと漢字に変換して回答を送信する必要があり、変換ミスでせっかく入力した文字を台無しにするゲストも多い。
- フラッシュザウルス
- 一人がポンプで空気を送ってパイプの中のカプセル(スポンジのようなもの)を上げ、一番上まで上がると恐竜を模したセットの頭から光が流れてくるので、もう一人がその光をタイミングよく踏んで止めるアトラクション。数回チャレンジし、規定数止めることができればクリアとなる。カプセルが上まで上がるのにかかった時間によって流れる光の速度が変わり、上げるのが早ければ早いほど光の速度は遅くなり止めるのが簡単になる。が、ポンプはかなり重労働で、早くカプセルを上げるために頑張るあまり直後に酸素吸入するゲストの姿が頻繁に映される。
- ストッパーキューブリッジ
- 順番にターゲットボタンを叩き、12×16マスの電光掲示板に表示される上下に出たり引っ込んだりする動く四角い光のラインを止める。光のラインを途切れさせることなく一番右まで止めることができればクリアとなる。ラインの動きは毎チャレンジ一定で、動きが早いときにうまい人の番が来るように作戦を立てることも可能。番組後期に初登場してから、ほぼ毎週のように登場するアトラクションだった。
- クイズ!ボディ&ブレイン
- 番組名物。かつては第4アトラクション固定だった。一問多答式のクイズを一人が答えるが、もう一人のゲストがルームランナーで規定速度を超えて走り続けないと解答することができない。規定数の問題をクリアできれば金貨獲得となる。出題の際に、支配人・副支配人がゲストから問題のテーマを引き出した時のハモりは必見。
- ハイパーホッケー
- 番組名物。だいたい最終アトラクションで行われる。従業員役のホンジャマカと7点先取のエアホッケーをし、勝てば金貨獲得となる。ゲストが男女混合ペアもしくは女性ペアの場合、ホンジャマカ側が一人になるなどハンデがもらえる。番組ではホンジャマカはプロハイパーホッケープレーヤーと紹介されているが、その肩書は伊達ではなく、特にグランドスラムがかかった試合では恵の半端ない猛攻に手も足も出ないゲストも少なくなかった。番組後期まではホンジャマカは試合の前に着ぐるみで登場してミニコントをしていたが、試合も着ぐるみのまま行っていたため動きにくい着ぐるみの際は大きなハンデとなっていた。
- ビッグチャレンジ
- 景品が書かれた回転するボードに向けてダーツを投げて、刺さった場所に書かれていた景品がもらえるボーナスゲーム。景品は自動車の三菱パジェロ(スペシャル番組などでは海外旅行など)、ゲストがリクエストした商品(最大20万円相当分)、たわしなど。ダーツの本数はこれまで獲得した金貨の枚数に応じるが、金貨自体も10万円相当の価値があり、ダーツに換えずに持ち帰ることも可能。ダーツがボード以外の場所に刺さってしまうと大ハズレとなるが、刺さった箇所に投げた人の名前が残される。ダーツを投げる際の「パ・ジェ・ロ! パ・ジェ・ロ!」の掛け声は有名。
終焉までの流れ
長年に渡って月曜19時に人気番組として君臨してきたが、2005年に「ネプリーグ」(フジテレビ)が裏番組として深夜から移動して以降その人気に陰りが見え始める。(なお、フジテレビ月曜19時台はローカルセールス枠なので、関西テレビなど別の時間帯で放送している地域もある)
例えて言うなら、老舗遊園地の近所に目新しいアトラクションを備えた遊園地が開園して、お客の取り合いが激化していったようなものであろう。
視聴率的には次第に「ネプリーグ」が「フレンドパーク」を上回る回が増えて行ったものの、「パナソニックドラマシアター」(旧:ナショナル劇場、「水戸黄門」など)の前番組という地の利を活かしてなんとか一定の視聴者は確保していた。
しかし、2009年にTBSが鳴り物入りで平日18~19時台に跨る大型ニュース番組「総力報道!THE NEWS」を始めるにあたり、時間枠確保のため半ば強引に木曜20時に移動したのが大きな痛手となる。
この移動によりそれまでの視聴者が類似番組の「ネプリーグ」に大きく流れ、また移動先の木曜20時も「奇跡体験!アンビリーバボー」(フジテレビ)、「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ。奇しくも「ぐるナイ」も同時期に平日19時台の帯バラエティを開始した影響で金曜19時から時間移動を行った番組である)などの人気番組が並ぶ激戦区となってしまったために新規視聴者の獲得にも失敗してしまった。
「総力報道!THE NEWS」が低視聴率のためわずか1年で打ち切りになったのに伴い、2010年に月曜19時に出戻りしたものの一度流失した視聴者は戻っては来なかった。この頃には視聴率が一桁を記録する回の方が増え、ついに2011年3月をもって「休園」(終了)した。
改編期特番として復活
通常営業の終了から6年の月日を経た2017年、春と秋に放送されている改編期特番「オールスター感謝祭」と並ぶ夏と冬の改編期特番として「東京フレンドパーク」が年2回、特別開園することになった。放送時間は19時から冬は2時間、夏は3時間となっている。従業員は通常営業時と女性従業員を除きほぼ変更なし。
アトラクションは通常営業時と同じものからセレクトされるが、背景も含めたすべてのセットやテロップ、金貨獲得時・未獲得時のアニメーションは全て作り直されている。ただし通常営業時のように、出演者が話したテロップは表示せず基本的な情報を表示するのにとどめる演出やチャレンジ回数を残した上でのExクリアの金貨ボーナスなど、基本フォーマットは変更されていない部分が多い。
改編期特番であることから、出演者は各シーズンの新ドラマ(日曜劇場、火曜ドラマ、金曜ドラマ)の出演者からそれぞれ4名ずつ出演している。
ちなみに関口支配人が使用している笛は、通常営業が終了した際に使われた笛を当時のプロデューサーが持っていたものが使われているらしい。
しかし視聴率低迷や支配人の関口宏の高齢化もあり2021年冬の放送をもって完全閉園(終了)した。
特別営業で登場したアトラクションとルール
- ウォールクラッシュ
- 番組名物アトラクションもセットが一新。おもちゃのブロックやレンガを積み上げたようなデザインになる。ポイントは下から順に「5・10・15・20・30・40・50」。一番上は通常営業時と同じくCLEARゾーン。各チームから男女2名(女性のみの場合は女性2名)ずつ挑戦。クリアポイントは男女ペアは85点、女性ペアは70点。
- ネヴァーワイプアウト
- プレイヤーが乗った巨大シーソーと傾きが連動したフィールドで、ボールを転がしていくアトラクション。より海をイメージしたデザインに変更。2018年冬までは通常営業時と変わらず2人体制だったが、2018年夏は4人全員でチャレンジするルールになった。クリア条件はボールを1個でも船に入れればクリア。
- デリソバエクストリーム
- デリソバシリーズ最新作。初代から数えて4代目にして初めて全て3Dで制作されている他、シリーズで初めてルート分岐が導入された。軽井沢~高崎間は霧は多いが車がいない「峠ルート」と視界は良好だが車が多い「高速ルート」の分岐が、所沢~新宿間は横浜・中華街を経由する「湾岸ルート」と浅草を経由し一時的にゴリラと別れる「下町ルート」の分岐がある。ちなみにこれを動かしているPCのスペックは『Core i7-7700、GeForce GTX 1080、16GB DDR4メモリ、256GB SSD & 2TB HDD』らしい。
- フール・オン・ザ・ヒル
- 演奏者と回答者に分かれお題の曲を当てるアトラクション。セットは作り直されているが基本のパッド構成は変更なし。会場にはベース音が流れる。音が出るタイミングは通常営業時と変わらずめちゃくちゃシビアに設定されているため、まったく音が出ないことがあるのは相変わらず。また、挑戦権を放棄して覚えなおすこともできる。クリア条件は3回の挑戦の中で正解すればクリア。
- フィジカルメール
- 入力用のキーボードがLEDのタッチパネルとしてリニューアルしたが、相変わらず「かな文字入力」になっている。問題のレベルはそこそこ。話題の人物の名前を変換する時事問題が多め。スマホが主流の時代にもかかわらず、かな入力であることから成功率は通常営業よりもかなり低めで、全チーム失敗になる回も。
- チュチュバスターズ
- 四方八方から出てくるネズミを叩いて規定されたポイントに到達でクリアとなる、「もぐら叩き」のようなアトラクションも、フルリニューアル。制限時間は4分間。30秒ごとにプレイヤーが交代する。特に大ボスのおなか部分にタンクをもした液晶が搭載され、叩いた回数に応じて液体が減少する演出が加わっている。クリアポイントは厳しめに設定されており、ラスト10秒切ってからクリアすることが多い。
- フラッシュザウルス
- ポンプ役と光を止める役に分かれて挑戦するアトラクション。クリア条件は3回の挑戦で1回でも成功すればクリア。毎回説明としてホンジャマカがチャレンジしており、ポンプ役は石塚、光を止める役は恵が務めている。毎回必ず「超高速」になってしまうが、恵がビシッと止めるのはハイパーホッケーと並ぶくらいお馴染みの光景。(2018夏までのクリア率100%)
- クイズ!ボディ&ブレイン
- 番組名物。1人が解答役、残りの3人がランナーとなって挑戦する。解答役は画面左から1問ごとに交代し、1人1回ずつ解答する。残りの3人の走る速度が33km/hを超えると解答することが可能になる。クリア条件は4問中2問正解でクリア。解答中のBGMや出題の際に支配人・副支配人がゲストから問題のテーマを引き出した時のハモりは特別営業時でも相変わらずのまま。
- アーケードX
- 「X」には用意されたゲームの個数が数字に入る。30秒~1分前後でプレイするミニゲームが複数設置され、チームごとに代表者が挑戦するゲーム。アトラクション開始時点で最も金貨獲得枚数が少ないチームから順番にゲームを選択し挑戦する。選択されたゲームには再度挑戦することは出来ない。クリア条件は回によって異なる規定数を成功すれば1枚獲得。まだプレイ回数が残っていた場合は金貨プラスのスペシャルチャレンジに挑戦できることもある。
- ハイパーホッケー
- 番組名物の最終アトラクション。プロハイパーホッケープレイヤーこと従業員のホンジャマカとのお馴染みのエアホッケー対決。クリア条件はホンジャマカより先に5点先取すればクリア。ホンジャマカはハンデとして大きな着ぐるみを着ているほか、女性ペアの時にはいずれか1人のみになる。2018夏にはここまでのアトラクションで回数を残したままクリアしたものがあるチームは対決前にアドバンテージを得るようになった。
- ビッグチャレンジ
- 優勝チームのみのボーナスゲーム。ダーツ盤セットは一新されているが、大ハズレした過去のゲストの位置はほぼ完全に移植されている。2017夏まではドラマ現場への景品だったが、2018冬から出演者が欲しいもの(20万円相当)に変更され通常営業時と同じになった。通常営業時のパジェロ的な豪華景品(500万円相当)は回によって変わっている。豪華賞品をゲットした場合、この部分は「全部」に変わって出演者が欲しいもの全部をゲットできる。また、負けたチームにも賞品ゲットのチャンスがあり、ダーツ盤にある自分のチームのエリアに当たればゲットできる。
主な出演者
ニコニコ動画では
本番組のアトラクションを基にした制作物を再現している。ニコニコ技術部に不可能は無い。
なお、本番組の内容をそのまま投稿すると権利者削除されるので投稿しないように。
関連動画
関連項目
外部リンク
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