陸上自衛隊富士学校単語

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陸上自衛隊富士学校(英:JGSDF Fuji School)とは、陸上自衛隊の防衛大臣直轄の教育機関の1つである。

静岡県小山町の富士駐屯地に所在しており、本州最大の演習場である東富士演習場に隣接している。

隊内では富士学校と呼ばれている。

概要

陸上自衛隊富士学校は、陸上自衛隊前線に立って直接戦闘を行う職種(兵科)である普通科(歩兵)、機甲科(戦車)、野戦特科(砲兵)部隊の隊員が必要とする専門知識と専門技術を習得するための学校である。
富士学校は、それまで個別に所在していた普通科学校、特科学校、特(戦車)教育隊を1ヶ所に集め、普通科・特科・機甲科の3職種総合学校として1954年に設立された。

3職種部隊指揮官は必ず富士学校でのを受けており、これらの部隊が行う戦術などは全て富士学校で研究されたものが模範となっている。いわば富士学校は陸自戦闘職種のメッカなのである。

また、毎年に行われる富士総合火力演習は、富士学校長を指揮官として富士教導団を基幹に実施されている。

富士学校の組織

富士学校は指揮官たる富士学校長をトップに、学校本部、富士教導団部隊訓練評価隊が編成されている。

学校本部

富士学校の運営教育研究などの機つかさどり、以下の1室5部が置かれている

 企画室

富士学校の業務計画作成、その実施・調整及び分析検討、組織・定員及びその定数に関すること、業務の率的運営及び業務善に関することなどの事務つかさどっている。

総務部

富士学校の管理業務を担当しており、総務部内に総務、人事、厚生、学生会計の5課が置かれている。

管理部

富士学校がその教育を行う東富士演習場、及び教育に使用する装備品の管理を担当している。 管理部内には、管理課、営繕課、輸送課、教材課、演習場管理課が置かれている。

普通科部

普通部隊所属の学生に対し、普通科隊員に必要とされる知識及び技を習得させるための教育を実施する。
普通科部内には教育課と研究科の2課が置かれている。

機甲科部

機甲科部隊所属の学生に対して機甲科隊員に必要とされる知識及び技を修得させるための教育を行う。
機甲科部内には普通科部と同じく教育課、研究科が置かれている。

特科部

 特科部隊所属の学生に対して特科隊員に必要とされる知識及び技を修得させるための教育を行う。
特科部内には教育課、研究課、訓練評価室が置かれている。

 

富士教導団

富士教導団は入校中の学生に対して教育支援を行う富士学校における教育研究支援部隊である。
詳細は富士教導団を参照のこと。

 

部隊訓練評価隊

富士学校から20kmほど北にある北富士駐屯地に駐屯している陸上自衛隊一のアグレッサー(仮想敵役)部隊。隊内では、富士訓練センターFuji Training Center;FTC)と呼ばれている。

詳しくは部隊訓練評価隊を参照のこと。

富士学校の教育

富士学校では陸曹・幹部に対して教育が行われている。教育内容は、階級・官職によって幹部課程と准尉・陸曹課程に分かれており、以下の6つの教育課程が実施されている。

またこれとは別に、過酷な訓練で有名な「幹部レンジャー課程」も設置されており、全の各部隊から選抜された
幹部自衛官が教育を受けている。

幹部

幹部初級課程 (英:Basic Officer's Course;BOC)

その名の通り幹部自衛官になるための必修課程である。
本課程は久留米陸上自衛隊幹部補生学校卒業した幹部補生は各職種の専門教育コースであり、各職種の初級幹部として必要な知識及び技を修得する。教育期間は約8~9か教育終了後は小隊長として勤務する。その後、5~6年が経過すると幹部上級課程に入校でき、中級の指揮官等として必要な基礎的知識及び技を修得することが出来る。

幹部上級課程 (英語:Advance Officer's Course;AOC)

BOCを修了し、幹部任官から5~6年が経過した1等陸尉、または2等陸尉が中級の指揮官及び幕僚として必要な知識及び技を修得する課程。教育は約半年実施され、教育終了後はに中隊長、大隊の幕僚等として勤務する。医官など一部の職種を除いて、3等陸佐へ昇進するには本課程の修了が必須となっている。また、本課程修了後はCGS、TAC、FOC等の選抜試験の受験資格を得ることができ、これらの試験に合格した者はさらに上位の指揮官等として勤務するが開かれる。

幹部特修課程 (英語:Functional Officer's Cource;FOC)

FOCを修了した1等陸尉、または3等陸佐が連隊・大隊級の指揮官・幕僚として必要な知識及び技を修得するための課程。教育期間は約1年で教育終了者は時期に差はあるものの原則2等陸佐への昇任が保され、一部は1等陸佐に最終的に昇任する教育終了後はに大隊長、連隊・群本部の第3科長(運用訓練幹部)、一部は連隊長として勤務する者もある。

幹部特技課程

陸上自衛隊における特技(英語Military Occupational Spesiality;MOS)とは、陸上自衛官が職務を遂行する上で必要とされる知識、技、身体的、心理適正などについて、その職務を担う適正を有している事を示した自衛隊内でのみ通用する資格である。これらを取得するための教育を特技課程と呼び、幹部特技、准尉、陸曹、陸士に分けられる。MOSは自衛隊でのみ通用する資格であり、一般社会でのいわゆる国家資格資格などとは性格が異なる。(「資格」というよりかは「技(わざ)」と言う方が適当かもしれない )

富士学校では幹部を対に幹部特技課程が実施されている。

准尉・陸曹

3尉候補者課程 (英語:Second Lieutenant Course;SLC)

部隊に長年勤務してきたベテラン隊員である、准尉・曹長が幹部自衛官に任官するために履修する課程である。
教育は約12週間おこなわれ、小隊規模の運用に必要な知識及び技を修得する。教育終了と同時に3尉に任官し、小隊長等として勤務する。

陸曹特技課程

前述の特技(MOS)教育を陸曹を対に行う課程。
特技は通常5桁の特技番号が割り当てられている。准尉・陸曹・陸士の特技には、基本、初級、中級、上級、順位の5段階がある。各特技にはスキルレベルがあり、上級の特技を取得した段階で下級特技は抹消される。
これらのMOSは様々な教育で取得できるが、必ずしも希望したものが取得出るわけではなく、MOSがないものはそのMOSに関する勤務に就けない。 職種の壁MOSの壁は大きく、よって国家資格の正看護師免許があるにもかかわらず、衛生関係のMOSがないため衛生科で勤務ができず、特科部隊砲兵をやる、という場合もあるらしい。

 

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