燃えろ、フレイムカイザー!
オレの心のように、熱く赤く燃え上がれ!
韋駄天翔(イダテンジャンプ)とは、トミー(現:タカラトミー)の同名の玩具のメディアミックスとして製作された、マウンテンバイクを題材としたテレビアニメ。
2005年10月から2006年9月まで、テレビ東京系ほかにて放送された。全52話。
あらすじ
MTBが大好きな少年・山登翔は、幼なじみの獅堂まこと・坂巻駆とともに、いつも亡き父との思い出の場所である裏山の練習場「Xゾーン」でMTBの練習を繰り返していた。そんなある日、同じ小学校の鮫島兄弟が率いるMTBチーム「シャークトゥース」からXゾーンを賭けたバトルを挑まれる。だがそのバトルの最中、翔たちは突然黒い煙に包まれ、謎の異世界へ飛ばされてしまった!
元の世界へ帰るには、「Xシティ」にたどり着き、MTBライダーとエンブレムを賭けたハイパーMTBバトル「韋駄天バトル」に勝利してゴールドエンブレムを10枚集めなければならない。Xシティを目指す旅の中、数々の謎が浮かび上がる。なぜ翔たちはこの世界に飛ばされたのか? 世界を救うという「韋駄天バイク」とは? なぜ翔のフレイムカイザーが「韋駄天バイク」なのか? そして、この世界はいったい何なのか?
火山、廃墟、砂漠、雪山……数々の熾烈なMTBバトルをくぐり抜け、翔たちは元の世界に戻ることができるのか?
概要
トミーがブリヂストンサイクルなどMTB実車メーカー4社および講談社とタイアップした〈MTB市場活性化プロジェクト〉として、2004年に発売された同名の玩具を基に製作されたメディアミックス作品。
放送枠は毎週土曜朝9:30(テレビ東京のみ。テレ東系他局は遅れネット)。30分前は超星艦隊セイザーX(3クール目まで)・おとぎ銃士 赤ずきん(4クール目)、30分後はふしぎ星の☆ふたご姫(2クール目まで第1期、3クール目から第2期)が放送していた。
アニメに先行して2004年から2006年まで「コミックボンボン」にて、原作:江島告、作画:藤原としひろによる漫画版『IDATEN翔』が連載された(全5巻)。そのためWikipediaなどでも漫画が原作みたいに扱われているが(アニメのクレジットで漫画版が原作のように扱われているせいもある)、漫画版もメディアミックスの一環で、玩具が原作のいわゆるホビーアニメである。ちなみに漫画版のストーリーはアニメとは大きく異なる(漫画版はそもそも異世界に行かない)。
ロードバイク・自転車競技を題材にしたアニメはいくつかあるが、マウンテンバイク(MTB)メインのアニメは2020年現在も(おそらく)この作品が唯一。ただしキッズ向けの玩具販促作品であり、また浜名孝行監督が『テニスの王子様』に続いて手掛けた作品ということもあってか(?)、後半は世界滅亡の危機をMTBで救うために戦う物語になるなど、現実のMTBテクニックを描きつつも激しく現実離れしたスケールの描写になっている。
MTBでのバトルシーンのキャラクターはCGで描かれている。この時代のCGとしてはかなり手書きアニメとの違和感が少ない仕上がり。CGパートでキャラクターの体型が変わるのはご愛敬。
2020年現在はdアニメストア、Hulu、バンダイチャンネル、FODなどで見放題配信中のほか(バンダイチャンネルは1話無料)、Amazon Prime Video、GYAOなどでも有料配信中。ニコニコではdアニメストア ニコニコ支店で配信している。
主な登場人物
- 山登翔(やまと しょう)CV:渡辺明乃
- 主人公。小学5年生。亡き父の遺した「フレイムカイザー」を駆る、MTBを心から愛する少年。元気で明るく能天気。初めて走るコースでも最速のコース取りを瞬時に把握する才能を持っている。Xゾーンを旅する中でMTBライダーとして大きく成長していく。
- 獅堂まこと(しどう まこと)CV:石毛佐和
- ヒロイン。翔の幼なじみ。勝ち気で負けず嫌いな少女。兄の京一に憧れMTBを始めた。旅の途中で韋駄天バイク「ネプチューン」を手に入れ、翔とともに数々のMTBバトルを繰り広げる。
- 坂巻駆(さかまき かける)CV:津村まこと
- 翔の幼なじみ。メカニック担当。翔やまことに比べて冷静だが気が弱いところがある。フレイムカイザーの整備を一手に引き受けている。
- ホースケ CV:長島雄一
- 翔たちが旅の途中で助けた、人語を喋るフクロウ。過去の記憶を失っている。翔たちの旅に同行し、後半ではその失われた記憶が物語の鍵を握ることになる。
- 獅堂京一(しどう きょういち)CV:浪川大輔
- まことの兄。元の世界ではジュニア大会で何度も優勝しているトライアルのチャンピオン。Xゾーンでは韋駄天バイク「サンダーエンペラー」を駆り、仮面に顔を隠して翔たちの前に現れ、時にピンチを助け、時に厳しく翔たちを指導する。小さい頃のトラウマで鳥が苦手。
- ユウキ CV:水野理紗
- 翔たちが旅の中で出会った優秀なメカニックの女性。たびたび翔たちの前に現れ手助けをしてくれるが……。
- 鮫島牙舞(さめじま がぶ)CV:金田晶代
- チーム「シャークトゥース」のリーダー。韋駄天バイク「ブラッディファング」を操る。勝つためには手段を選ばない性格で、Xシティを支配しXゾーンの王になろうとする。物語前半のラスボス。
- 鮫島大牙(さめじま たいが)CV:楠田敏之
- 牙舞の兄。「シャークトゥース」の大幹部。牙舞と違って卑怯な手段を嫌う一本気な性格で、兄として牙舞の歪んだ性格を案じているが、MTBの実力で牙舞に敵わないため兄でありながらチームでは牙舞の部下という立場。
- 狐影(こえい)CV:竹本英史
- 忍者ライダー。韋駄天バイク「エアロシザーズ」の使い手。病弱な妹の菊を人質に取られ、チームSTの刺客として翔と戦う。
- アーサー CV:岸祐二
- 間抜けなペンキ屋に変装して韋駄天バトルトーナメントに参戦したMTBライダー。韋駄天バイク「ハンマーヘッド」を駆る。
- 山登あゆむ(やまと あゆむ)CV:神崎ちろ
- 翔の弟。普段はおとなしいが、MTBに乗ると性格が変わってしまう。物語後半で韋駄天バイク「インペリアルドラゴン」を与えられ、翔たちとともにXゾーンへ赴くことになる。
- 山登猛(やまと たけし)CV:郷田ほづみ
- 翔とあゆむの父親であり、翔のMTBライダーとしての師。事故死したものと思われていたが……。
製作スタッフ
- 漫画:江島告・藤原としひろ
- 監督:浜名孝行
- シリーズ構成:志茂文彦
- キャラクターデザイン:谷津美弥子
- 総作画監督:谷津美弥子
- 美術監督:鈴木総、いそぶちちか
- 色彩設計:赤間美佐子
- CG監督:水谷英二
- 音楽:高梨康治
- 音響監督:平光琢也
- アニメーション制作:トランス・アーツ
- アニメーション制作協力:Production I.G
- 製作:テレビ東京、テレビ東京メディアネット、アニプレックス
主題歌
- OP1:ツバメスケッチ「RED ZONE!!!」(1~22話) - 最終話ではEDとして使用。
- OP2:けちゃっぷmania「Your World」(23~51話) - 33話から映像が変更。
- ED1:ホイフェスタ「明日花」(1~22話)
- ED2:ツバメスケッチ「シャララ」(23~51話) - 33話から映像が変更。最終話では挿入歌。
本編(dアニメストア ニコニコ支店)
関連動画
関連リンク
関連項目
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