当記事は、2002年~2021年春まで続いた旧作の「ARCADE STAGE」に関して記述しています。 続編作の「THE ARCADE」の記事・話題に関してはTHE ARCADEのページ・掲示板へお越し願います。 |
頭文字D ARCADE STAGEとは、しげの秀一著作の漫画『頭文字D』を題材にとり、セガがアーケード用に開発・運営していたレースゲームのシリーズである。
2021年、完全リニューアル作の「THE ARCADE」発売。そして2021年4月30日に最終バージョンの「Zero」のオンラインサービスが終了し、かれこれ20年間近く続いてきたARCADE STAGEシリーズは完全終了となった。
シリーズの大まかな歴史
2002年春に稼働開始。初期には選択できるコース、車種ともあまり豊富とはいえなかったが、頭文字Dの世界観をゲームセンターで体感、その経過を専用カードで保存できることで感情移入度を刺激してヒット。
その後、原作の展開が進むにつれて、コース、車種とも徐々に増えていくが、2007年のD4にて2代目筺体へフルモデルチェンジ・ICカード化が行われた際に、原作に登場しなかった車種、超上級と分類されたコースの中でも特にテクニカルな道路を中心に一時削除された。のちのバージョンで段階的に復活するが、正丸峠に関しては実際の道幅の狭さをそのまま採り込んだためか、いまだ復活の兆しを見せていない。
ゲームのBGMには8∞まではアニメ版と同様にスーパーユーロビートの楽曲が使用されていた他、Ver.3以降はアニメシリーズで主題歌を手がけてきたm.o.v.eの楽曲がオープニングに、D5以降はエンディングロールにも流れるようになっていた。ちなみに、D5~D7AAXのオープニング曲は、ゲームシリーズのための新曲だった。
以降の各機能紹介では、最終バージョンの「Zero」を中心に詳述。
発売年月日
バージョン | 発売開始日 | オンラインサービス終了日 |
1 | 2002年春 | 非対応 |
2 | 2002年12月10日 | 非対応 |
3 | 2004年1月27日 | 非対応 |
4・4改 | 2007年2月21日 2008年3月24日 |
終了済 |
5 | 2009年2月25日 | 終了済 |
6 AA(ダブルエース) | 2011年3月3日 | 2013年8月30日 |
7 AAX(ダブルエースクロス) | 2012年11月28日 | 2015年4月1日 |
8 ∞(インフィニティ) | 2014年7月17日 | 2017年4月27日 |
Zero・Zero Ver.2 | 2017年3月7日 2019年4月18日 |
2021年4月30日 |
8∞→Zeroになった際の主要変更点
- 筐体のフルモデルチェンジ。3代目の筐体になった。
- モニターサイズを従来の32インチハイビジョンから、42インチフルハイビジョンに大型・高解像度化。
- シフトレバーがこれまでの筐体では上下方向のみのシーケンシャル方式であったが、同業ライバルの湾岸ミッドナイトのように6速H字状のゲート式となった。また、湾岸ミッドナイトと異なり、トランスミッション設定をマニュアルにしても、シフトレバーをニュートラルにするとその間だけオートマチックに切り替えられる「アドバンスドMT」機能が搭載されている。
- ステアリングが小型化され、切れ角も左右各120度程度に縮小。
- カードシステムが独自のICカードから、セガ共通の「Aime」のネットワーク一括管理方式に切り替え。これにより従来では一定回数プレイすると発生していたカード更新料が発生しないようになった。勿論同業のバナパスポートカードやアミューズメントICカードにも対応している。また、初めてプレイする者は1プレイ無料。前作からの引き継ぎ特典は稼働開始までに専用特設サイトで旧カードの番号とZeroで使用する予定のAimeカードの番号を登録することで得られた。
- 作画・曲調の変更
これまでは原作・アニメ版の作画だったが、Zeroからは新劇場版準拠になった。楽曲もユーロビートではなく新劇場版で使われているロック調のものになった(ただし一部のユーロビートはゲームの進行状況で解禁される)。 - 頭文字D.NETの廃止
Webブラウザによる課金サービス廃止。また、Aime化によりカード紛失時のデータ引き継ぎが無料で行えるようになった(新しいカード代のみでOK)。その代わり、完全無料コミュニティサイトの「頭文字Dこみゅ」が公開され、カード番号を登録することで、そこでサービスを受けることが出来るようになった。 - クラス制からレベル制へ・チューニング制限
前作では走り屋クラス 一番下がE3で一番上が∞の方式で全国対戦の結果で上下する方式であったが、Zeroではカリスマレベル1~99、それに加え99以上になるとプレイ結果で上下する「名声」の方式になった。また、カリスマレベルによるチューニングステップ進行制限が設けられ、レベル10未満はステップ2、10~29はステップ4、30以上でステップ5(最終ステップ)までチューニングが可能。 - ガレージの台数制限の実質的な廃止
Zeroでは1枚のカードにつき1車種1台のみという制約はあるが、全車種を各1台ずつ登録することが可能になった。
ゲームモード
公道列伝
1人用のストーリーモード。Zeroからはこのタイトルになり、これまでは「公道最速伝説」と称されていた。原作の印象的なシーンを基にCPUとバトルをこなしていく。
ZEROでは序章・二章~六章・番外編・遠征が基本。期間限定で「MFゴースト」コラボ章もプレイ可能だった。
クリア条件はただ単に規定距離以上を引き離して先にゴールするオーソドックスなものから、コップの水をこぼさずにゴールする(壁に当たるとコップの水がこぼれる)、一定時間以上ドリフトして助手席のライバルを失神させるといった変則的なものまで存在する。
評価は上から超一流→一流→二流の順。
タイムアタック
一人で単独走行しベストタイムを目指すモード。ゴールタイムにより、上からスペシャリスト→プラチナ→ゴールド→シルバー→ブロンズの順で評価付けが行われる。
D6AAまでは、上り下り、昼夜に加えて、晴天と雨天も選択可能だったが、D7AAX以降は晴天で固定されている。
店内対戦
3までは乱入対戦と呼ばれていた方式。店内で一対一の対戦を行える。
全国対戦
4より登場。オンラインで繋がった全国、および一部アジア(香港・台湾・シンガポール等)の筐体と一対一でオンラインバトルが行える。1クレジットで最大3回まで勝ち抜き可能で、同一クレジットで3連勝すると強制的にゲームオーバー扱いになる。
2on2
D6AAから導入された2対2のバトル。旧名称は「タッグバトル」。プレイヤーチーム内で上りか下りそれぞれの担当を選択する。
対戦は店内2on2、全国2on2、ナンバーマッチの3種類。ナンバーマッチは頭文字Dこみゅで得られる専用番号6桁を入力することでそのプレイヤーと必ず対戦することが可能。
イベント
不定期開催のオンラインイベント。成績に応じて報酬が与えられる。
マイキャラパーツ
ICカードを使用し、一定条件を満たすとアバターパーツの交換が可能になる。D7AAXでは2人プレイの選択が必須条件となっていた(制限時間内に相手が見つからず、結果として1人プレイになってもOK)。
登場コース
※ZERO時点。秋名湖・碓氷・小田原は環状線、それ以外は一本道である。
コース名 | 距離 | 難易度 |
箱根 | 10.7km | 初級 |
秋名湖 | 3.1km | 初級 |
碓氷 | 3.9km | 中級 |
妙義 | 7.0km | 中級 |
赤城 | 5.8km | 中級 |
秋名 | 7.5km | 中級 |
いろは坂 | 5.1km | 上級 |
筑波 | 6.8km | 上級 |
もみじライン | 6.2km | 上級 |
八方ヶ原 | 5.5km | 超上級 |
長尾 | 6.6km | 超上級 |
定峰 | 6.8km | 上級 |
土坂 | 6.7km | 上級 |
七曲り | 5.9km | 超上級 |
椿ライン | 7.3km | 超上級 |
秋名(雪) | 7.5km | 超上級 |
群サイ(群馬サイクルスポーツセンター) | 6.0km | 上級 |
小田原 | 4.4km | 中級 |
登場車種
登場車種に関しては1~3で増加し、4で一旦多くの車種が切り捨てられた。それ以降は徐々に復活しつつあり、現状ZEROではほぼ全ての車が復活している。
一部の車種はキャンペーンで特定条件を満たすと解禁となる「先行」キャンペーンが行われたことがある。
ZEROからは各車種ごとに「コーナリング」「バランス」「パワー」とタイプ分けが行われるようになった。
トヨタ自動車
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
トヨタ・スプリンタートレノ GT-APEX | AE86 | コーナリング | 前期 | 全シリーズ |
トヨタ・スプリンタートレノ 2ドア GT-APEX | AE86 | コーナリング | 後期 | 7以降 |
トヨタ・カローラレビン GT-APEX | AE86 | コーナリング | 全シリーズ | |
トヨタ・カローラレビン SR | AE85 | コーナリング | 2以降 | |
トヨタ・86 GT | ZN6 | コーナリング | 6では86のコンセプトカーである「FT-86 Gスポーツ コンセプト」として登場。 7へ引き継ぎ時に市販版に自動的に置き換え。 |
6以降 |
トヨタ・MR2 Gリミテッド | SW20 | コーナリング | 全シリーズ | |
トヨタ・MR-S Sエディション | ZZW30 | コーナリング | 4を除く全て | |
トヨタ・アルテッツァ RS200 Zエディション | SXE10 | バランス | 2・3・4改以降 | |
トヨタ・セリカ GT-FOUR | ST205 | パワー | 2・3・8以降 | |
トヨタ・スープラ RZ | JZA80 | パワー | 5以降 | |
トヨタ・プリウス S ツーリングセレクション | ZVW30 | バランス | マニュアルトランスミッション選択不可。 | 6以降 |
日産自動車
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
日産・スカイラインGT-R VスペックⅡ | BNR32 | パワー | 全シリーズ | |
日産・スカイラインGT-R VスペックⅡ Nur | BNR34 | パワー | 全シリーズ | |
日産・スカイライン 25GT ターボ | ER34 | パワー | 3・8以降 | |
日産・GT-R ニスモ | R35 | パワー | 6以降 | |
日産・シルビア K's | S13 | バランス | 全シリーズ | |
日産・シルビア Q's | S14 | バランス | 前期 | 2以降 |
日産・シルビア K's | S14 | 後期 | 1~3 | |
日産・シルビア スペックR | S15 | バランス | 全シリーズ | |
日産・180SX タイプⅡ | RPS13 | バランス | 全シリーズ | |
日産・フェアレディZ バージョンS | Z33 | パワー | 6以降 |
本田技研工業
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
ホンダ・シビック SiR-Ⅱ | EG6 | コーナリング | 全シリーズ | |
ホンダ・シビック タイプR | EK9 | コーナリング | 全シリーズ | |
ホンダ・インテグラ タイプR | DC2 | コーナリング | 全シリーズ | |
ホンダ・S2000 | AP1 | コーナリング | 全シリーズ | |
ホンダ・NSX | NA1 | バランス | 6以降 |
マツダ
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
マツダ・サバンナRX-7 ∞Ⅲ | FC3S | バランス | 全シリーズ | |
マツダ・アンフィニRX-7 タイプR | FD3S | バランス | Ⅰ期車 | 全シリーズ |
マツダ・RX-7 タイプRS | FD3S | バランス | Ⅵ期車 | 2・3・5以降 |
マツダ・RX-8 タイプS | SE3P | コーナリング | 3・4改・5以降 | |
マツダ・ユーノスロードスター | NA6CE | コーナリング | 2・3・4改・5以降 | |
マツダ・ロードスター RS | NB8C | コーナリング | 4を除く全て |
スバル
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
スバル・インプレッサ タイプR STi バージョンⅤ | GC8 | バランス | 全シリーズ | |
スバル・インプレッサ WRX STi | GDB | パワー | A 丸目 | 1~3・7以降 |
スバル・インプレッサ WRX STI | GDB | パワー | F 鷹目 | 4以降 |
スバル・WRX STI S207 ニュルブルクリンクチャレンジパッケージ | VAB | パワー | ZERO以降 | |
スバル・BRZ S | ZC6 | コーナリング | 8以降 |
三菱自動車工業
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
三菱・ランサーGSRエボリューション III | CE9A | バランス | 全シリーズ | |
三菱・ランサーRSエボリューション IV | CN9A | バランス | 全シリーズ | |
三菱・ランサーRSエボリューション V | CP9A | バランス | 8 | |
三菱・ランサーGSRエボリューション VI トミ・マキネンエディション | CP9A | バランス | 8 | |
三菱・ランサーエボリューション VII GSR | CT9A | パワー | 全シリーズ | |
三菱・ランサーエボリューション IX GSR | CT9A | パワー | 4以降 | |
三菱・ランサーエボリューション X GSR | CZ4A | パワー | 6以降 |
スズキ
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ (プレイヤー使用可能車として) |
スズキ・カプチーノ | EA11R | コーナリング | 2以降 |
頭文字Dオリジナルカー
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ |
日産・シルエイティ | RPS13 | バランス | 3迄は日産、4以降は頭文字Dオリジナル車扱い。 | 全シリーズ |
コンプリートカー
車名 | 型式名 | タイプ | 備考 | 登場シリーズ |
ホンダ・ツインカムモンスター・シビックタイプR | EK9 | コーナリング | 7以降 | |
トップシークレット・スーパーGフォース・スープラ | JZA80 | パワー | 7以降 | |
RE雨宮幻気-7 | FD3S | バランス | 7以降 | |
パワーハウス・アミューズ・S2000GT1 | AP1 | バランス | 7以降 | |
マツダスピード・ロードスターCスペック | NA8C | コーナリング | 7以降 | |
ホンダ・NSX-RGT | NA2 | バランス | 7以降 | |
MCRスカイラインGT-R魔王号 | BNR34 | パワー | ZERO以降 | |
藤田エンジニアリングRX-7魔王号 | FD3S | バランス | ZERO以降 | |
ジェイズレーシングS2000魔王号 | AP1 | バランス | ZERO以降 | |
MFゴースト・86片桐夏向仕様 | ZN6 | コーナリング | ZERO以降 | |
MFゴースト・GT-R相葉瞬仕様 | R35 | パワー | ZERO以降 |
激走祭
激走祭とは、バンダイナムコゲームスのアーケードレースゲーム「湾岸ミッドナイトマキシマムチューン5」とのコラボイベントのことである。2015/04/27開催。
詳細情報→ http://initiald.sega.jp/inid8/news_1504.html#150427_1
http://wanganmaxi-official.com/wanganmaxi5/jp/special/005.html
関連動画
関連項目
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