『飛べない蝶と空の鯱』とは、手島史詞のライトノベルである。イラストは鵜飼沙樹。レーベルはガガガ文庫。
副題は『~たゆたう島の郵便箱~』
概要
『雲界』と呼ばれる霧の立ちこめた空に幾つもの島々が浮遊し、漂い続ける世界。
人々は雲界の霧を動力源とする『霧鍵機関』の恩恵に浴して生活していた。
絶望的なまでに風を読むことが苦手で、空を飛ぶのが下手な主人公・ウィルは、天才的な飛行技術を持ちながらもある事件がきっかけで空を飛べなくなった少女・ジェシカと共に、この世界における唯一の情報伝達手段であり人々の思いを封じ込めた『封書』を配達する武装郵便屋、『蝶と鯱』を経営していた。
互いが互いの欠点を補いながらでないと空を飛ぶことができない二人は、それでも空に憧れ、かつて交わした大切な約束を胸に抱いて、『霧妖』と呼ばれる怪物が棲む雲界を命がけで飛び続けていく。
主な登場人物
『ウィリアム=スターリング』
本作の主人公。作中ではウィルと呼ばれている。
武装郵便屋『蝶と鯱』の所長であり、ジェシカの相方でもある。絶望的なまでに風を読むことが下手で飛行技術が拙い。相方のジェシカにして曰く、「犬猫にも劣る」
しかし、秘めたる潜在能力には目を見張るものがあり、独特の戦闘スタイルから『鯱(オルカ)』の異名をつけられている。とんでもなくマイペースな相方のジェシカに振り回されつつも、赤字ギリギリの事務所を何とか経営している苦労人。ちなみにまだ学生である。
『ジェシカ』
ウィルの相方であり、『蝶と鯱』の唯一の従業員。給料の支払いをしょっちゅう先延ばしにされている。
天才的な飛行技術を持つが、ある事件以来1人で空を飛ぶことができなくなってしまった。
飛行中はいつもウィルの背中にしがみつきながら指示を出している。他人と喋るときは常に無愛想な口調だが、決して冷淡なわけではなく、信頼する人間に対してはどこまでも一途。極度の甘党でもある。
『ヒルダ』
武装郵便屋『蝶と鯱』のお得意様。……なのだが彼女の持ってくる配達依頼には常に危険が付きまとう。
全身真っ黒なゴスロリドレス姿という珍妙な格好をしている幼女。実際はロリババアなのだが
2巻からの登場人物
『レン』
ウィルとジェシカが〈封書〉の届け先で見つけたトランクの中に全裸で入っていた少女。
2巻の物語は彼女を中心に進んでいくこととなる。
現在は『蝶と鯱』事務所の見習いでヴィンゲン家(ヒルダ邸)に使用人として居候中。・・・なのだが家事に関しては壊滅的でフォルネウスから「そこに座ってるだけでいい」と言われたほど。
『フォルネウス』
ヴィンゲン家の執事でチェーンのついた鼻眼鏡が特徴の初老の男性。ヒルダ曰く勝手に居着いたとのこと。
ウィルですら気配を感じることができず、また全てに置いて優秀であり、ヒルダの悪舌も飄々と躱せるほどの人物。
本名は「フォルネウス・ファン・マルドゥーク」とのこと。某人物との関係性は不明
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関連項目
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