魍とは、魍魎で使われる字である。
漢字として
- 意味
- 魍魎という語で使われる。魍魎は山川などの精。
- 〔玉篇〕に「魍魎なり。水神なり。三歲の小兒の如し。赤黑色」とある。〔説文解字〕には蛧が載っていて〔説文・巻十三〕に「蛧蜽、山川の精物なり」とあり、淮南王の説として「蛧蜽、狀、三歲の小兒の如し、赤黑色、赤目、長耳、美髮なり」という。また〔国語・魯語〕から「木石の怪を夔蛧蜽と曰ふ」を引用する。魍魎はほかにも罔両などとも書く。
- 字形
- 形声で声符は罔。
- 音訓
- 音読みは、ボウ(漢音)、モウ(呉音)。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第二水準。
- 語彙
- 魍魅・魍魎
異体字
- 蛧は、〔説文〕にある字。形声で声符は罔。JIS X 0212補助漢字。
- 䰣は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。Unicodeに魍と同じとある。
- 𩲛は、〔康煕字典〕に〔竜龕手鑑〕を引いて「魍に同じ」とある異体字。〔康煕字典〕に𠕀に従う字だが、正しくは冈に従う字ではないかとある。
- 𧈿は、〔正字通〕に「俗蛧字」とある異体字。
- 蝄は、〔康煕字典〕に〔玉篇〕を引いて「蛧に同じ」とある異体字。
- 簡体字は魉。
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