「黄飛鴻」とは、清末民初に活躍した実在の武芸者兼医師である「黄飛鴻」及び、黄飛鴻を題材としたカンフー映画のシリーズ。
後者の映画の中ではツイ・ハーク監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」(通称ワンチャイ)と呼ばれるジェット・リー主演のシリーズやジャッキー・チェンの出世作である「酔拳」が有名である。
概要
黄飛鴻とは清末民初に活躍した実在の武芸者兼医師である。
史実においては広東十傑である黄麒英の一子として生を受け、医師を営む傍らで洪家拳の達人として名を成し、黒旗軍の武術教官を務め辛亥革命でも活躍したと伝えられている。
武術においては蹴り技の達人として知られ「蹴りにおいて 黄飛鴻の先に黄飛鴻無し 黄飛鴻の後に黄飛鴻無し」と言われ、「無影脚」と通称されるその蹴りはよく知られるところ。
その強さや獅子舞の名手であることから「獅子王」の二つ名を持つ。
その死後、孫弟子である朱愚斎の書いた小説が切っ掛けで各種映画に描かれるようになり、リアル路線カンフー映画の開祖ともいうべき関徳興主演の一連の映画のヒットによって、香港における定番ヒーロー 中国近代史上最大の英雄として、日本で言う水戸黄門のようなポジションで定着した。
現在、黄飛鴻映画は、同一題材としては最多の本数としてギネスブックにも記録が掲載されている。
なお、監督、俳優として活躍したラウ・カーリョン、ラウ・カーウィン、リュー・チャーフィーの劉家三兄弟(リュー・チャーフィーのみ養子)の父は、黄飛鴻の孫弟子にあたるラウ・ジャンである。リュー・チャーフィーは「ワンス・アポン・ア・タイム 英雄少林拳」などで黄飛鴻を演じている。
黄飛鴻を演じた俳優(一部)
- 関徳興:黄飛鴻シリーズ
(日本では「鷹拳」シリーズや「デブゴン」シリーズの1作品として一部公開) - リュー・チャーフィー:ワンス・アポン・ア・タイム 英雄少林拳
- ジャッキー・チェン:酔拳 酔拳2
- ジェット・リー:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ(1~3作目)
- 趙文卓:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ(4作目以降)
映画の定番な登場人物
- 黄飛鴻:正義感あふれる名医にして武芸者。
- 梁寛:黄飛鴻の一番弟子で、腕はイマイチかついたずら者だが、正義感あふれる青年。(史実では優秀な弟子であったが若くして病で命を落とし、その早世を惜しまれた。)
- 鬼脚七:黄飛鴻の2番弟子で蹴りの達人。(史実では梁寛と同一人物というか梁寛の二つ名が鬼脚七)
- 爆牙蘇(出っ歯のソー):黄飛鴻の3番弟子で出っ歯と吃音が特徴的。武術の弟子というより医術方面の弟子。
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