10回クイズとは、特定の単語を10回復唱させ、誤った答えに誘導するクイズである。
概要
10回クイズは、1987年から1988年にかけて流行したひっかけクイズの一種である。ラジオ番組『鴻上尚史のオールナイトニッポン』や関連書籍で紹介されたことで広まり、ブームとなった。以下に、代表的な10回クイズを掲載する。
出題者「『ピザ』って10回言って」
解答者「ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ」
出題者「では、ここは?」(※肘を指差す)
解答者「『ひざ』!」
出題者「残念、正解は『ひじ』でした!」
このように、問いかけ自体はシンプルで誰でも正解できるような簡単なものである。しかし、誤答に類似した単語を事前に復唱させられるために、咄嗟に誤った答えを導いてしまう、という仕組み。また、それが誤答だと気付いても、正答をすぐには導けずに口ごもってしまう。
よく知られた10回クイズをいくつか掲載する。こちらの問題と解答は伏せてあるので、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。10回言ってから問題を反転し、答えたら解答欄を反転してご覧いただきたい。
「みりん」と10回言ってください。
問題:「鼻が長いのは?」
「プリンス」と10回言ってください。
問題:「シャンプーの後にかけるのは?」
10回クイズはテレビ番組『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』でも取り上げられ、心理学者と言語学者によって「最もひっかかりやすい10回クイズ」が議論されることとなった。その結果導き出された、「最もひっかかりやすい10回クイズ」を以下に引用する。
「ニシン」と10回言ってください。
問題:「赤ちゃんが生まれることは?」
10回クイズの「復唱させる単語」と「誤答の単語」は、よく似た音・語感をもつ、短い語句であるほうがよい。専門用語などの難しい単語や身近でない単語は避けたほうがよい。復唱後の問いかけもまた、すぐに理解して答えられるような、短く簡単なクイズであることが望ましいだろう。
少しひねった10回クイズとして、英単語の10回クイズがある。「that」を10回言わせ、「『これはペンです』と言ってください」と言うと、「This is a pen.」と答えてしまうというもの。英語で答える必要があると思ってしまうため。また、「That is a pen.」という誤答を誘っていると勘違いさせられるため。この場合、そのまま「これはペンです」と言えばいいだけである。
数を扱った10回クイズもある。「10」を10回言わせ、「90の次は?」と問うと、「100」と答えてしまうというもの。10単位で考えてしまうためと考えられる。正答は「91」である。もっとも、数学者にしてみれば、90の次は必ずしも91とは言えないかもしれないが、あくまでクイズなのでご了承ください。
さらに、10回クイズから派生したひっかけ問題も存在する。たとえば、「中華人民共和国」などの長い単語を10回言わせ、言い終えたらクイズを出すのではなく「お疲れさま」とだけ返すもの。あるいは、「かわいい」や「好きだ」などを10回言わせ、言い終えたら「ありがとう」と返すものなど。
コピペ
インターネット上では、ピザの10回クイズに関する体験談が、各所にコピペされ知られている。以下に引用する。
高校の頃に「ピザって10回言って」っての、流行ったなぁ
ヒジを指差して「ここは?」って聞くと「ヒザ」って答えちゃうんだよね英語の先生に「先生、ピザって10回言って」って言ったら
「ピッツァ、ピッツァ、ピッツァ、ピッツァ…」って英語訛りで返された
不安を覚えつつも一応ヒジを指差して「じゃ、ここは?」って聞いたら
「エルボゥ!」って答えやがった
野坂先生、元気でいらっしゃるんだろうか
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