タレス(Thalēs、紀元前624年~紀元前546年頃)とは、古代ギリシアの哲学者である。
記録に残る最古の哲学者であり、ミレトス学派の祖であり、ギリシア七賢人の一人……と様々な側面を持つ。
イオニアで活動し、ミレトス学派と呼ばれる学派の先駆者となった。
著作は遺されていない。
哲学上の業績
アリストテレス『形而上学』によれば、タレスは「哲学の祖」である。彼は、「万物の根源は水である」と考えた。
この思想に由来するタレスの業績は、万物の根源(アルケー)に対する合理的な説明を初めて試みたことである。それゆえにタレスは「哲学の祖」と呼ばれるのである。
それまでは「万物は神々により創造された」などといった神話的・宗教的な説明が主であった。それに対し、タレスは自然の観察や考察に基づいて、神話に頼らない合理的な説明を試みたのである。
アルケーに対して合理的な説明を与える試みは後続の思想家にも影響を与え、アナクシマンドロス・アナクシメネスなどの思想家を生んだ。そういった思想家たちを「ミレトス学派」と呼ぶ。
なお、アルケーという言葉を最初に用いたのは後続のアナクシマンドロスであり、タレスがそのような言葉を使ったという事実は記されていない。
自然科学上の業績
- 紀元前585年の日食を予言した
- 自分の影の長さと身長を用いて、ピラミッドの高さを測定した
- 「ターレスの定理」と呼ばれる定理(三角形のうち、一辺がその外接円の直径に一致するものは直角三角形である)を発見した
などの業績を持つ。
その他の業績
当時、貧乏故に「哲学とかw何の役にもたたねえクソ学者wwww」と非難されていたタレスは、天文学から次のオリーブの収穫が豊作になることを予測し、まだ冬の内から島中のオリーブ絞り機を借り占めた。結果、収穫時期になると多くの人が彼に機械を貸し出すことを要求し、莫大な利益を上げることに成功した。これにより彼が望むなら金持ちになれるが、彼自身はそれに関心はないことを示した。
関連動画
関連項目
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