フリーダイヤル単語

• 概要
• ロゴマークと絵文字
• フリーダイヤルの番号仕様
• フリーダイヤルにかけられないケース
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0120 で始まる電話番号を見つけたらそれはフリーダイヤル。

料金先方払いの電話です。

鉄棒する猫を見たら思い出して下さい。

概要

NTTコミュニケーションズが展開する日本の電話の付加サービス。

英語圏で言うところの 「Freephone」「Freecall」「800 numbers」「Toll-free telephone number」に該当する。

NTTコミュニケーションズの商標であり和製英語であるため、NHK的な意味で使用を避ける際には「フリーフォン」「フリーコール」または「着信課金用電話番号」と称するも、「フリーダイヤル」が一般名詞化したと言っていいほど知名度が高く、「フリーダイヤル」以外の呼称で言われると「は？」「なにそれ？」と言われかねないレベルとなってきており、当記事では利便上、基本的に「フリーダイヤル」の呼称を用いる。

主に企業側が契約し、お問い合わせ先の電話番号（カスタマーセンター）等に割り当てられ、その番号を歌うラジオやテレビショッピングなどのCMソングが視聴者の脳裏に長年焼きつかせ、国民的知名度を爆あげする要因となったとされる。

日本では数字の発音の語呂合わせに割り当てるのが定番だが、海外はダイヤルキーに記したアルファベットに割り当てる。

　

ロゴマークと絵文字

NTTドコモの携帯電話用絵文字に採用された「フリーダイヤル」のロゴマークが、Unicode の「➿」（U+27BF）として登録されたが、商標問題回避のためか、「二重巻きの輪（DOUBLE CURLY LOOP）」とあくまで別物の記号として扱われ、若者の間では「長音」のかわりに使用されるなどの例もあるが、もちろん従来通り「フリーダイヤル」の意味もなすジェネリック的なものとなっている（いいのかそれで）。

NTTコミュニケーションズが競合他社に対し「フリーダイヤル」商標の使用許可を出さないためか（そりゃそうだ）、他社では各自サービス名を使用し、それを使用するよう顧客に案内がなされている。

• NTT東日本・NTT西日本では、「フリーアクセス」とそのロゴマーク。
• KDDI では「フリーコール」と「FC」ロゴマーク。
• ソフトバンクでは「フリーコール」とそのロゴマーク。
• 楽天コミュニケーションズでは「フリーボイス」とそのロゴマーク。

フリーダイヤルの番号仕様

「0120」 および 「0800」から始まる電話番号を見つけたらそれは（略

この固有番号により市外局番は不要となり、全国共通電話番号で案内ができるのが最大の利点である。

かつての「日本文化センター」のような各地域の市外局番の電話番号を用意し数種類のCMソングパターンを用意するコストと、1つの全国共通のフリーダイヤルを契約するコストはどちらが大きいのかは、あまり気にしてはいけない。

なお、解約後一定期間を過ぎた番号が再利用されるケースもありうる。

0800 の 導入

「0800」となったのは、国際的にみて圧倒的に多かったからだと思われる。

アメリカに代表される「800」は、中国、チリ、チェコ、ギリシャ、アイスランド、イタリア、スペインであり、「080」の国では、韓国、スロベニア、南アフリカが該当。

「0800」を使用する国は、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、クロアチア、エジプト、エジプト、フランス、ドイツ、ジョージア国、インドネシア(0800-1)、コソボ、ニュージーランド、オランダ、パラグアイ、ルーマニア、セルビア、スロバキア、スイス、トルコ、イギリス、ウクライナと、ほかの番号よりも圧倒的に多い背景にある。

このように、｢0｣と｢8｣を使う国が圧倒的多数となっている。

この背景から、日本の「0120」が極めて浮いちゃい「恥ずかしい」と思ったのか、「0120」の枯渇問題のためか、1999年7月より新たに「0800」を新設するに至った。

「0800」は、先述のようにフリーダイヤル用途としては国際標準的な番号にも関わらず、日本国内での知名度がまったくない上に、近年では携帯電話番号「080」と紛らわしいため、番号を見ただけで携帯電話からの迷惑電話だと思われ、怪しまれる始末である。

　

0120 と 0800 のちがい

• 0120 は「0120-XXX-YYY」と 10 桁である。
• 0800 は「0800-XXX-YYYY」と 11 桁である。

「1桁増やして、これで 0120 の枯渇問題を解消（ドヤァ）」する狙いがあったものの、先述の通り「0120より知名度がない」「080と紛らわしい」「桁が1つ多く長め」であることから、「0120」をますます枯渇させる流れ持っていかせるようにしか見えないのが実情であるものの、意外と｢0120｣も語呂合わせに拘らなければ、結構空きはある。「0800」の存在とは？

とはいえ「0800」は、「0120」をほぼ独占的に保有する「NTTコミュニケーションズ」以外の事業者用の大幅な番号確保の側面もあると言われている。

　

事業者ごとの割り振り 

かつて、各事業者は「0120」を使用できず、事業識別番号が電話番号の先頭にある番号を使用していた経緯がある。

例えば、テレウェイこと日本高速通信（以下、TWJ）が、トヨタ自動車が主要株主だった経緯からトヨタ系企業が「0070 フリーフォン」を使用していた時期があり、トヨタ自動車 お客様相談センターが、0070-800-778899 から 0800-700-7700 に番号が変更された。
（今はなき「0070 フリーフォン」や「0077 フリーコール」の両者の未練を残すような番号）

現在では、フリーダイヤル用途として先頭が事業識別番号では展開してはいない。
既に「0120-XXX-YYY」か「0800-XXX-YYYY」に移行済みであり、そこで新規割り当てを行う。

これは、携帯電話番号の 0A0-XXXX-YYYY のうち XXXX は事業者ごとに定められているのと同様で、他社へ番号ポータビリティも可能である（一部番号は不可）。

　

指定事業者一覧

現在、｢0120｣｢0800｣を保有する指定事業者は、以下の全7社（2022年4月1日時点）となっている。

　

C: NTTコミュニケーションズ
「フリーダイヤル」

言わずとしれた「フリーダイヤル」(0120) の商標を持つ事業者。

「0120-9XX」のうち 950 以外は他社の指定となっており、それ以外は独占的に保有し、有利すぎる状況にある。

なお、その「0120-950-YYY」は「フリーダイヤル・インテリジェントサービス」という音声自動応答等の特殊用途に使用。

　

E: 東日本電信電話（NTT東日本）
「フリーアクセス」「フリーアクセス・ひかりワイド」

W: 西日本電信電話（NTT西日本）
「フリーアクセス」「フリーアクセス・ひかりワイド」

NTTグループ企業であっても「フリーダイヤル」ではなく「フリーアクセス」という名称を使用する。

なんで？

　

K: KDDI 「フリーコールDX」「フリーコールS」

かつての DDI（当時）「フリーコール」(0077) が由来。

DDI と合併した TWJ+KDD+IDO（当時）の「フリーフォン」(0070) は、2010年3月末にサービス終了し、「フリーコール」に一本化した。

0800-700 は「0070」、0120-977 と 0800-777 は「0077」にちなむものか。

　

S: ソフトバンク「フリーコールスーパー」

かつての日本テレコム（当時）「フリーコールスーパー」(0088) が由来。
（DDIに対抗心剥き出しのネーミングセンスと事業識別番号が特徴）

平成電電「FREE CHOKKA（フリーチョッカ）」は、2006年に日本テレコム（当時）へ事業移行。

　

R: 楽天モバイル（楽天コミュニケーションズ）「フリーボイス」
「フリーボイス シンプル」「フリーボイス ライト」

かつてのフュージョン・コミュニケーションズ（当時）「フリーボイス」(0037) が由来。

｢電気通信番号指定状況（2022年4月1日時点）｣によれば、親会社の「楽天モバイル」が指定。

UCOMの「フリーボイス」は、どうやら同社の枠となっている。

　

Q: QTNet

九州電力系の電力系通信事業者である。

かつての九州通信ネットワーク（当時）の「九州電話」(0086)が由来。
九州電話は、2018年3月末にサービス終了し｢0086｣は廃止。

「0120-986-YYY」を保有。これは｢0086｣にちなむものか。

QTNet お客様センター スマホ専用窓口「0120-986-901」以外での利用実態が確認できない。

　

フリーダイヤルの事業者割り当て表

｢電気通信番号指定状況（2022年4月1日時点）｣ より。

この表をみて、ちまたにあふれたフリーダイヤルの枠がどこの事業者か確かめるのもオツだろう。

　

表内のアルファベットの意味

• C - NTTコミュニケーションズ
• E - 東日本電信電話
• W - 西日本電信電話
• K - KDDI
• S - ソフトバンク
• R - 楽天モバイル（楽天コミュニケーションズの親会社）
• Q - QTNet

　

0120-XXX-YYY