亡とは、無くなるという字である。
漢字として
- 意味
- 〔説文解字〕の本字は亾(兦)で、〔説文・巻十二〕に「逃るるなり」とある。
- 字形
- 人が足を曲げた形に縦線を加えた象形。縦線が何を表しているかは明らかではなく、白川静は屍者の四肢が屈曲した形であるとしている。
- 〔説文〕は入+𠃊の会意としている。段玉裁は注で、𠃊は隠れる場所でそこに入るということで、逃げるという意としている。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合、ボウ(漢音)、モウ(呉音)、2.の場合、ブ(漢音)、ム(呉音)。訓読みは、なくす、なき、ない、ほろびる、ほろぼす。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校6年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。
- 1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 亾(亡)は〔説文〕で部首である。乍、望、𣠮(无)、匃が属する。
- 声符
- 亡を声符とする漢字に、吂、妄、邙、𦬆、忘、杗、肓、𢻲、盲、衁、𦟁、蝱(虻)などがある。
- 語彙
- 亡謂・亡佚・亡帰・亡国・亡魂・亡妻・亡竄・亡失・亡者・亡状・亡絶・亡匿・亡父・亡夫・亡命・亡滅・亡羊・亡羊補牢・亡虜・亡聊・亡霊
異体字
- 1
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