義とは、儒教の五常の徳の一つで、道徳にかなった正しい行いのことである。正義も参照。
概要
仁、礼、智、信とならぶ五常の徳の一つ。孔子は仁をもっとも重要な徳目に挙げたが、孟子は義も重要なものとし仁義を重要な徳目とした。
また孟子は五倫の一つとして君臣の義を挙げた。
その他の意味
- 義 - 意味、意義
人名
漢字として
- 意味
- 正しい行い、みち、正しい、正義の、公共のための、なさけ、意味、教え、仮の、人工の、血縁のない親族、(誼・宜と通じて)よろしい、~にかなった、(儀と通じて)礼にかなった振る舞い、礼儀、という意味がある。
- 〔説文解字・巻十二〕に「己の威儀なり」とある。
- 字形
- 我+羊の会意。解釈に諸説ある。我は自分のこと、羊は善いの意とする説(段玉裁)、羊は美の省略とする説、羊は姿かたちの意味とする説、我はもともとノコギリの象形なので、ヒツジをノコギリで割いて犠牲とする意とする説などがある。ほかにも祥の省略に従い我声の形声とする説(〔説文解字通訓定声〕)などがある。
- 音訓
- 音読みは、ギ(漢音、呉音)、訓読みは、ただしい。名のりに、よし、などがある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校5年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 声符
- 義を声符とする漢字には、儀、㕒、䣡、檥、犠、蟻、艤、羲、議、轙、鸃などがある。
- 語彙
- 義捐・義挙・義侠・義兄弟・義兄・義姉・義歯・義肢・義心・義戦・義疏・義賊・義倉・義体・義弟・義田・義父・義憤・義母・義妹・義勇・義理
異体字
- 羛は、〔説文〕にある異体字。「墨翟の書、義、弗に從う」とあるが、現在の〔墨子〕のテキストにこの字は使われていない。また「巍郡に羛陽鄉あり。讀みて錡の若くす。今、鄴に屬す。本內黃北二十里鄉なり」とある。
- 𠌾は、〔字彙補〕に義の古文とある異体字。白𠌾は八駿の名。
- 簡体字は义。
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関連項目
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