( `ハ´)<05式水陸両用戦車とは、中華人民共和国人民開放軍が誇る水陸両用火力支援車アル! 中国語での制式名称は「ZBD-05式两栖突击车」[1](ZīyīBìDì-LíngWǔshì Liǎngqī tūjīchē)ネ。ここではそのファミリー車両の05式水陸両用歩兵戦闘車(中国語名: ZBD-05式两栖步兵战车(ZīyīBìDì-LíngWǔshì Liǎngqī Bùbīngzhànchē)についても述べるアル。
前史
中華人民共和国の悲願は台湾に逃げた国民党軍を駆逐して中国を統一することにある。そのため来たるべき台湾上陸の日に備え水陸両用車両や揚陸艦の開発に熱心である。
さて、中国は旧ソビエトからPT-76水陸両用戦車を少数ライセンス生産したあと、砲塔を自国製62式軽戦車のものに換装した63式水陸両用戦車を配備。また、同じく旧ソビエト製BTR-50装甲車を参考に77式水陸両用装甲兵員輸送車を配備。さらに1980年代後半からはBMP-1を無断コピー(!)した86式歩兵戦闘車なるものも配備している。
( `ハ´)<……こう書くとパクリだらけに聞えるけど、わが国はちゃんとオリジナルの水陸両用車両である63式装甲車も開発しているアルよ。
しかしPT-76もBMP-1も元々は川や湿地帯を渡るための水陸両用機能であり、これらを基にした63式や86式では波の荒い台湾海峡を渡るには荷が重すぎた。実際、63式は訓練中に2両沈没、死者10名も出す大事故をやらかしている。
そんなときに1986年、アメリカはホライゾン計画というトンデモ計画を発動する。水平線の彼方から超高速航行が可能な水陸両用車両と長距離を侵攻できるVTOL輸送機、要するにEFVとオスプレイのことなのだが、の開発をぶち上げたのである。
( `ハ´)<……まずいアル。このままでは世界の流行に後れるアル!
ということで開発されたのが05式水陸両用戦車を始めとするファミリー車両である。
05式水陸両用戦車
04式歩兵戦闘車のシャーシ設計を元に開発された水陸両用戦車。でっかい耐弾アルミ合金製の車体にフロントエンジンと言う戦車としては珍しい構成なのはIFVを基にした戦車と言う出自のため。ロシアのBMP-3が戦車を基にした歩兵戦闘車のためちょうど逆のプロセスをたどったことになる。主砲は105mmライフル砲。大体74式戦車ぐらいの火力はある。
サイズは中国の最新式戦車である99式戦車よりでかいことだけはわかっている。海外のサイトでは約5.2m×2.7mと書かれているものがあるが、元になった04式歩兵戦闘車が約7.2m×3.2mと言われており、コレより大きくないとおかしい[2]。
水上航行能力は最大速度が時速20~30km、10km以上の距離を航行可能と言われている。前世代の63式戦車が時速10km程度のためずいぶん進歩している。これらを達成するためにエンジンは99式戦車の物を基にした陸上走行時は約600馬力、水上航行時は1500馬力を出す強力なディーゼルエンジンを積み、水上航行時はさらに車体の前後にある折りたたみ式の波除板を展開する。ここら辺はEFVの写真や動画を見て参照にしたようである。
現在05式水陸両用戦車は海軍陸戦隊(中国版海兵隊)や陸軍の水陸両用部隊への配備が進められており、崑崙山級揚陸艦との組み合わせは東および南シナ海において重大な軍事的脅威となっている。この戦車の開発成功が日本で機動戦闘車の開発を決断させるきっかけになったと言う説もあるぐらいである。
05式水陸両用歩兵戦闘車
05式水陸両用戦車とエンジンやシャーシをほぼ同じものを使っているIFV。ぶっちゃけ、05式水陸両用戦車との違いは砲塔が30mm機関砲と外装式対戦車ミサイルを積むものに変更して乗員3名+兵士9名が載れるようになったぐらいである。ちなみにこれ1両のお値段は日本円換算で約2億5千万円らしい。
関連動画
関連商品
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関連コミュニティ
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関連項目
脚注
- *击は缶ではなく撃の簡体字。つまり突击は突撃であって、ゆめゆめ「とっかん」(突貫/吶喊)と読んではいけない。
- *浮力を増すため体積は大きいほうが都合がいいのである。04式も航洋能力があるが、それ以上の能力があるはずの05式が04式より小さいと言うのは考えにくい。
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