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ロシアワールドカップ
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2018 FIFAワールドカップとは、2018年6月14日7月15日にかけてロシアで開催されたサッカー際大会である。

概要

2018 FIFAワールドカップ
期間 2018年6月14日7月15日
場所 ロシア連邦ロシア連邦
出場 32ヶ
公式 テルスター18(アディダス
マスコット ザビバカ

21回ワールドカップであり、東ヨーロッパ地域では初開催となる。出場ヨーロッパ13+1(開催ロシア)、南米4.5アフリカ5アジア4.5、北中カリブ3.5オセアニア0.5

初出場のアイスランドパナマ。また、ペルーは36年ぶり、エジプトは28年ぶりの出場となった。一方、強豪国・常連では60年ぶりの予選敗退となったイタリアをはじめ、前回大会3位のオランダコパ・アメリカ2連覇中のチリ、7大会連続出場中だったアメリカなどが出場権を逃した。

ロシア開催のため、前回の2014年ブラジル大会同様、開催会場間にも時差があることに注意(日本との時差は4~7時間。最も多いのはモスクワなどを含む時差6時間)。日本から見ると時差は西~中ヨーロッパ開催の場合よりも縮まり(2006年ドイツ大会2010年南アフリカ大会のときは時差7時間であった)、中東などと近い時間になっている。

今大会から採用されるルール

今大会から、審の判定を補助するビデオアシスタント・レフェリー(VARが採用されている。得点やPK、退場など、勝敗に大きく絡む場面での誤審をなくすため、映像によるビデオ判定を行うシステム。試合中、VAR担当のビデオ副審が常に映像チェックし、必要に応じて審に線でビデオ判定の要を伝え、審が映像を確認してめて判定を下す。

ちなみにテニスのチャレンジプロ野球リクエストとは異なり、選手や監督にはビデオ判定の要をする権利はなく、審にビデオ判定めるのはあくまでビデオ副審の役であり、また最終的に判定を決めるのはあくまで審である。

他には、大陸予選とグループステージ(GL)における順位決定にフェアプレーポイント(FPP)が導入された。具体的にはイエローカード1枚につき-1、警告2回による退場-3、一発退場-4、警告を受けた上で一発退場-5という減点方式となっている。

また今大会から決勝トーナメントでは、90分間での選手交替は3人までだが、延長戦に入ると4人の選手交代が認められる。

グループリーグ

(順位は本大会前最後の発表となった2018年6月7日発表のFIFAランキング) 

グループA グループB グループC グループD グループE グループF グループG グループH
ロシア
ロシア
(70位) 
ポルトガル
ポルトガル
(4位) 
フランス
フランス
(7位)
アルゼンチン
アルゼンチン(5位)
ブラジル
ブラジル
2位) 
ドイツ
ドイツ
1位) 

ベルギー
(3位) 
ポーランド
ポーランド
(8位) 
サウジアラビア
サウジアラビア
(67位) 
スペイン
スペイン
(10位) 
オーストラリア
オーストラリア
(36位) 
アイスランド
アイスランド
(22位) 
スイス
スイス
(6位) 
メキシコ
メキシコ
(15位) 
パナマ
パナマ
(55位) 
セネガル
セネガル
(27位) 
エジプト
エジプト
(45位) 
モロッコ
モロッコ
(41位) 
ペルー
ペルー
(11位
クロアチア
クロアチア
(20位) 
コスタリカ
コスタリカ
(23位) 
スウェーデン
スウェーデン
(24位) 
チュニジア
チュニジア
(21位) 
コロンビア
コロンビア
(16位) 
ウルグアイ
ウルグアイ
(14位) 
イラン
イラン
(37位)
デンマーク
デンマーク
(12位) 
ナイジェリア
ナイジェリア
(48位)
セルビア
セルビア
(34位) 
韓国
韓国
(57位)
イングランド
イングランド
(12位
日本
日本
(61位) 

グループA


ウルグアイ ロシア サウジアラビア エジプト 勝点 得失
点差


1 ウルグアイ
ウルグアイ

3-0

1-0

1-0
9 5 5 0
2 ロシア
ロシア

0-3

5-0

3-1
6 4 8 4
3 サウジアラビア
サウジアラビア

0-1

0-5

2-1
3 -5 2 7
4 エジプト
エジプト

0-1

1-3

1-2
0 -4 2 6
【Before】
ロシア「開催の意地を見せる」
サウジアラビア「まぁ、がんばる」
エジプト2位ならなんとか
ウルグアイ1位通過するよ」
After
ロシア「開催の意地を見せたよ」
サウジ久々に勝てたからまあいいか
エジプトサラーが万全だったら…」
ウルグアイざっとこんなもんよ」

開催ロシアサウジアラビアで開幕。

FIFAランクでは出場32カ中最下位のロシアは、ユーリ・ガジンスキーオープニングゴールを決めると、そのままサウジアラビアを5-0と圧倒。続くエジプトにも3-1で快勝し、2戦ウルグアイとともにグループリーグ突破を決めた。ロシアグループリーグ突破はソビエト連邦時代の86年メキシコ大会以来で、ロシアとしては初。

グループ1強という前評判のウルグアイは、初戦のエジプトに苦戦したものの試合終了間際のゴール勝利すると、その後もしたたかな試合運びを見せ、第3戦では勢いに乗るロシアに3-0で勝し、失点の3連勝で々と1位通過を果たした。

開幕戦でロシアに惨敗を喫したサウジアラビアは、続くウルグアイ戦も敗れ々に敗退が決まってしまったが、第3戦では同じく敗退の決まったエジプトに後半アディショナルタイム得点で2-1と逆転勝ち。1994年アメリカ大会以来、24年ぶりのW杯での勝利を挙げた。

プレミアリーグ得点王のモハメド・サラーを擁し28年ぶりのW杯に挑んだエジプトは、そのサラーが怪で欠場した初戦のウルグアイ戦を落とすと、サラーが復帰したロシア戦も連携を欠き1-3で敗れ、最終戦サウジアラビアにも逆転負けして3連敗で大会を去った。

グループB


スペイン ポルトガル イラン モロッコ 勝点 得失
点差


1 スペイン
スペイン

3-3

1-0

2-2
5 1 6 5
2 ポルトガル
ポルトガル

3-3

1-1

1-0
5 1 5 4
3 イラン
イラン

0-1

1-1

1-0
4 0 2 2
4 モロッコ
モロッコ

2-2

0-1

0-1
1 -2 2 4
【Before】
ポルトガル「敵はスペインだけ」
スペイン「敵はポルトガルだけ」
モロッコ「勘弁してくれ」
イラン「勘弁してくれ」
After
ポルトガル「危なかった」
スペイン「危なかった」
モロッコ「意地は見せたよ」
イラン「あと一歩が遠かった…」

ポルトガルスペインという隣同士の強豪国に、どちらも予選を敗で突破してきたイランモロッコが挑むグループになった。初戦のスペインポルトガルの直接対決は壮絶な闘となり、3-3の引き分けに。

大会直前に監督が交代するトラブルのあったスペインは、2戦イランの固い守備に苦しみながらも何とか勝利を挙げたものの、3戦でも既に敗退の決まったモロッコに苦戦。危うく敗退の危機だったが、試合終了間際に一度はオフサイドと判定されたゴールがVARで覆って追いつき2-2の引き分けで終え、総得点差で1位通過を決めた。

ポルトガルも2戦モロッコに苦戦しつつなんとか勝利。3戦イランには終了間際にPKで追いつかれ、さらにあわやイラン逆転という決定機もあり肝を冷やしたが、なんとか1-1の引き分け逃げ切り2位通過となった。

初戦のモロッコ戦で終了間際のオウンゴールにより20年ぶりのW杯での勝利を掴んだイランは、その固い守備で2強を苦しめた。初の決勝トーナメントポルトガル相手に健闘したが、惜しくも引き分けとなり敗退となった。

モロッコは2戦ポルトガル戦で審のポルトガル寄りの判定に苦しめられ、連敗で出場32カ中最初にグループリーグ敗退が決まってしまったが、3戦スペインを土俵際まで追いつめるなど、強豪国相手にもひけをとらない戦いを見せた。

グループC


フランス デンマーク ペルー オーストラリア 勝点 得失
点差


1 フランス
フランス

0-0

1-0

2-1
7 2 3 1
2 デンマーク
デンマーク

0-0

1-0

1-1
5 1 2 1
3 ペルー
ペルー

0-1

0-1

2-0
3 0 2 2
4 オーストラリア
オーストラリア

1-2

1-1

0-2
1 -3 2 5
【Before】
フランス「そこそこの組み合わせかな」
オーストラリア2位いけるな」
ペルー2位いけるな」
デンマーク2位いけるな」
After
フランス「本番はここから」
オーストラリアは遠かった」
ペルー「次は36年もかからず来たい」
デンマーク2位行けた」

優勝補のフランス大本命、欧州予選プレーオフを突破したデンマーク大陸プレーオフを勝ち抜いてきたオーストラリアペルーによる2位争いは混戦模様という前評判のグループ。とはいえ、終わってみれば本命フランス、対抗デンマークという前評判通りの結果となった。

他のグループ優勝補が思わぬ苦戦をする中、フランスは初戦で見せた不安をしっかり修正し、危なげなく2連勝であっさり突破を決めた。デンマークとの第3戦は大会初のスコアレスドロー1位通過。

初戦でペルーを破ったものの、2戦オーストラリア引き分け、3戦フランスに負けると敗退の可性もあったデンマークは、確実に2位通過を確保。2002年日韓大会以来の決勝トーナメント進出を果たした。

36年ぶりの出場となったペルーは、デンマークフランス相手に互の戦いを繰り広げるも決定不足を露呈して連敗、南米勢で最初の敗退となったが、最終戦ではオーストラリアに2-0で快勝、W杯では40年ぶりの勝利を挙げ、南米の意地を見せた。

オーストラリアは2戦デンマーク引き分け、辛うじて最終戦まで突破の可性を残したが、南米の壁に弾き返され、前回大会に続き未勝利で大会を終えた。

グループD


クロアチア アルゼンチン ナイジェリア アイスランド 勝点 得失
点差


1 クロアチア
クロアチア

3-0

2-0

2-1
9 6 7 1
2 アルゼンチン
アルゼンチン

0-3

2-1

1-1
4 -2 3 5
3 ナイジェリア
ナイジェリア

0-2

1-2

2-0
3 -1 3 4
4 アイスランド
アイスランド

1-2

1-1

0-2
1 -3 2 5
【Before】
アルゼンチン「またナイジェリアかよ」
アイスランド「またクロアチアかよ」
クロアチア「またアイスランドかよ」
ナイジェリア「またアルゼンチンかよ」
After
アルゼンチンクロアチアめ…」
アイスランドクロアチアめ…」
クロアチア「これがクロアチアだ」
ナイジェリアアルゼンチンめ…」

アルゼンチンがやや抜けているが、全体としては実が拮抗しており、展開によってはアルゼンチンの敗退もあり得る、という前評判で迎えたグループ

南米予選で大苦戦し、メッシ頼みである点などが不安視されていたアルゼンチンは、初戦で初出場のアイスランド引き分けに持ち込まれると、2戦クロアチアには0-3でまさかの敗。崖っぷちに追いつめられたが、3戦でおなじみナイジェリアから今回もなんとか勝利をもぎ取り、辛うじて2位グループステージを通過した。

3連勝で1位通過したのは、総合モドリッチを中心にアルゼンチン以上とも言われるタレントえたクロアチアナイジェリアアルゼンチンを圧倒し、3位になった98年フランス大会以来20年ぶりのグループリーグ突破ながら、一気に大会のダークホース的存在に。

6度の出場でアルゼンチンと同じグループになること実に5度ナイジェリアは、過去4戦全てアルゼンチンに敗れており、崖っぷちに立った因縁の相手に5度の正直を狙ったものの、今回も敗れて前だったグループリーグ突破を逃した。

初出場ながら初戦でアルゼンチン引き分けるという大健闘で注を集めたアイスランドも、予選では順位で上回ったクロアチアに3戦で勝てばグループリーグ突破の可性は充分にあったが、及ばず1分2敗で惜しまれつつ敗退した。

グループE


ブラジル スイス セルビア コスタリカ 勝点 得失
点差


1 ブラジル
ブラジル

1-1

2-0

2-0
7 4 5 1
2 スイス
スイス

1-1

2-1

2-2
5 1 5 4
3 セルビア
セルビア

0-2

1-2

1-0
3 -2 2 4
4 コスタリカ
コスタリカ

0-2

2-2

0-1
1 -3 2 5
【Before】
ブラジル「問題なし」
スイス2位でいけるだろ」
コスタリカ「今回も頑る」
セルビアめられちゃ困る」
After
ブラジル調子出てきた」
スイス「順当」
コスタリカ「今回はダメだった」
セルビアは厚かった…」

優勝ブラジル1位通過の大本命、スイスセルビア欧州勢と前回大会で旋を巻き起こしたコスタリカによる2位争いという、グループCに近い前評判のグループ。そしてこちらもグループC同様、終わってみれば本命ブラジル、対抗スイスという前評判通りの結果に。

とはいえブラジルは初戦のスイス戦は終始導権を握りながら引き分けに持ち込まれ、2戦でもコスタリカを崩しきれず後半アディショナルタイムの2得点でどうにか勝つなど苦戦した。しかし3戦では本来の調子を取り戻し、セルビアの猛攻を跳ね返して快勝、順当に1位通過を決めた。

初戦でブラジル引き分けスイスは、2戦セルビアにも先制を許しながら冷静な試合運びで逆転勝利。3戦では既に敗退の決まったコスタリカに土壇場で追いつかれて引き分けに持ち込まれたものの、2位で通過。

セルビアは3戦ブラジルを破れば決勝トーナメント進出だったが、何度も掴んだ決定機をことごとく弾き返され、王の壁の前に膝を屈した。

前回大会では3強1弱の1弱と言われたグループを首位通過し、ベスト8まで勝ち進んだコスタリカだったが、今回は前回の再現とはならず。それでもスイス相手に2点を奪って引き分けに持ち込み、最後に意地を見せて大会を終えた。

グループF


スウェーデン メキシコ 韓国 ドイツ 勝点 得失
点差


1 スウェーデン
スウェーデン

3-0

1-0

1-2
6 3 5 2
2 メキシコ
メキシコ

0-3

2-1

1-0
6 -1 3 4
3 韓国
韓国

0-1

1-2

2-0
3 0 3 3
4 ドイツ
ドイツ

2-1

0-1

0-2
3 -2 2 4
【Before】
ドイツ「連覇しか見えない」
メキシコ韓国には勝つとして」
スウェーデン韓国には勝つとして」
韓国\(^o^)/
After
ドイツ(゚Д゚)
メキシコサンキュー韓国
スウェーデンドイツ
韓国ドイツ

いわゆる3強1弱グループだが、FIFAランク1位優勝補筆頭、連覇をドイツの首位通過は固く、メキシコスウェーデンの熾2位争いとされた。

ところが、初戦でドイツメキシコに0-1で敗戦(ドイツW杯初戦は36年ぶり)、一気に混沌とした状況に。メキシコは続く韓国戦も勝利し2戦を終えて首位に立つ。

ドイツは続くスウェーデン戦も苦戦、引き分け寸前のところを試合終了間際の勝ち越しゴール勝利し、何とか3戦韓国戦へ繋いだ。連敗の韓国もこのドイツ勝利で首の皮一枚のところで可性がつながり、4チームとも突破・敗退の可性を残したまま第3戦へ。

引き分けでも1位通過の首位メキシコと、自での突破には勝利が絶対条件の3位スウェーデンの第3戦は、スウェーデンメキシコの持ち味を全に封じ込め、3-0で快勝。大逆転でグループ1位通過を決めた。

メキシコが2点リードを奪われた時点で、ドイツは1点でも取って勝てばメキシコをかわしてグループリーグ突破という状況に。だが、韓国を相手に全く攻撃が繋がらず、シュートはことごとくの外へ。0-0のままただ時間だけが過ぎていき、逆に後半アディショナルタイム韓国に2点を奪われ万事休す。

かくして、過去18回のW杯で一次リーグ敗退が一度もなかった前回王者ドイツは、まさかのグループリーグ最下位で大会を去ることに。2002年フランス2010年イタリア2014年スペインと、「優勝した欧州チームは次の大会でグループリーグ敗退する」という21世紀のジンクスに飲みこまれた。

2戦を終えて首位だったメキシコは、スウェーデン敗しドイツが勝てば逆転で敗退という窮地に立たされたが、ドイツが敗れたため2位で7大会連続のグループリーグ突破。韓国スウェーデンが勝ったため敗退となったが、2002年日韓大会準決勝で敗れたドイツに16年越しのリベンジとなる歴史を挙げた。W杯アジア勢がドイツに勝ったのは史上初。

グループG


イングランド チュニジア パナマ 勝点 得失
点差


1
ベルギー

1-0

5-2

3-0
9 7 9 2
2 イングランド
イングランド

0-1

2-1

6-1
6 5 8 3
3 チュニジア
チュニジア

2-5

1-2

2-1
3 -3 5 8
4 パナマ
パナマ

0-3

1-6

1-2
0 -9 2 11
【Before】
ベルギー「なんだ楽勝じゃん」
パナマ\(^o^)/
チュニジア\(^o^)/
イングランド「なんだ楽勝じゃん」
After
ベルギー「順当やね」
パナマ「初ゴールやったぁ!
チュニジア「40年ぶりのは良いのう」
イングランド「借りは必ず返す」

ベルギーイングランドの突破は確実、全な2強2弱グループという前評判通り、順当に2強が勝ち進んだ。

メンバーえた優勝ベルギーは、初戦のパナマに3-0と快勝すると、チュニジアも5得点で圧倒し、イングランドにも勝って3連勝で1位通過。

イングランドも初戦のチュニジアにやや苦戦したものの終了間際のゴール勝利すると、2戦パナマは6-1と今大会の1試合最多得点で圧勝し、ベルギーとともに突破を決めた。

チュニジアイングランド戦の前半でGKが負傷交替、ベルギー戦では前半だけでDFが2人負傷交替し、パナマ戦は控えGKなしで挑まなければならなくなるなど不運に泣かされ敗退となったが、パナマとの最終戦に逆転勝利し40年ぶりのW杯勝利を挙げた。

初出場のパナマ欧州の強2に格の違いを見せつけられ、グループリーグ最多失点の3連敗で敗退となったが、最後まで果敢な戦いを見せ、新たな歴史の一歩を踏み出した。

グループH


コロンビア 日本 セネガル ポーランド 勝点 得失
点差


1 コロンビア
コロンビア

1-2

1-0

3-0
6 3 5 2
2 日本
日本

2-1

2-2

0-1
4 0 4 4
3 セネガル
セネガル

0-1

2-2

2-1
4 0 4 4
4 ポーランド
ポーランド

0-3

1-0

1-2
3 -3 2 5
【Before】
ポーランド「まあ一位通過でしょ」
セネガル日本には勝つとして…」
コロンビア日本には勝つとして…」
日本「準備は整った(キリッ
After
ポーランド\(^o^)/
セネガル一重だったなぁ…」
コロンビア「まあこんなもんよ」
日本一重だったわ…」

本命不在の混戦だが、全体としては3強1弱で日本刈り場という前評判のグループ。結果はなんと今大会から導入されたフェアプレーポイントが順位にした最初の事例となり、これによるグループリーグ敗退が出たのもW杯史上初。

ハリルホジッチ監督突然の解任や、ベテラン中心の選出などで内でもあまり期待されていなかった日本だが、初戦でコロンビアが開始々に10人になるという思わぬ展開で、アジア勢として南米勢からW杯での初勝利となる歴史を挙げる。

続くセネガル戦も2度リードされながら追いつき引き分け、2戦を終えてグループ首位に。

3戦では敗退の決まっているポーランドに0-1でリードされていたが、同時に行われていたコロンビアセネガル戦でコロンビア先制との情報からこれ以上の失点等を防ぐ守りの体制に転じ、結果として試合には敗れたがセネガル勝ち点・得失点差・総得点・直接対決の結果全てで同率となり、フェアプレーポイントの差で2大会ぶりのグループリーグ突破を果たした。ただ『負けている試合でパス回しによる時間稼ぎ』という前代未聞の行為には内外から賛否のが上がる事となった。

初戦で日本にまさかの敗北を喫したコロンビアは、続く負けた方が敗退決定のポーランド戦に3-0で快勝。3戦セネガルに押し込まれるもセットプレーから奪った1点を守り切り、終わってみればグループ1位での突破を果たした。

初戦でポーランドに快勝し、3戦では引き分けでも突破だったセネガルは、コロンビアを攻めきれず敗れ、フェアプレーポイントの差でむことに(日本:-4、セネガル:-6)。

ポーランドは、エースレバンドフスキ底したマークで封じられ、守備の脆さを露呈し連敗であっさり敗退決定。第1ポットでは一の敗退となってしまったが、第3戦では日本勝利して面を保った。

グループリーグ総括

前回王者・ドイツグループリーグ敗退(史上初)という大波乱があったものの、それ以外で番狂わせと言えそうなのはグループHの日本の突破程度で、結果を見ればほぼ前評判通り、ほとんどのグループで強豪国が順当に勝ち進む展開となった。2006年ドイツ大会以来の欧州開催ということもあり、南半球での開催だった前回(ブラジル大会)や前々回(南アフリカ大会)では半数が敗退するなど苦戦が立った欧州勢は、今回は14カ中10カグループリーグを突破している。

ブラジルアルゼンチンコロンビアといった南米勢も、出足でややもたついたものの、最終的にはきっちり突破した。それだけに、ひときわドイツの敗退が立つ結果となっている。

一方アフリカ勢は82年スペイン大会以来のグループリーグ全滅となり、アジア勢は日本のみ、北中カリブ勢はメキシコのみの突破となった。ベスト16の内訳はヨーロッパ10、南米4、アジア1、北中カリブ1。全体として、と言われた2006年ドイツ大会に近い結果になったと言えるだろう。当のドイツを除けば。

    ねぇねぇ、韓国に負けてグループリーグ敗退して今どんな気持ち?
         ∩___∩                     ∩___∩
    ♪   | ノ ⌒  ⌒ヽハッ    __ _,, -ー ,,    ハッ   / ⌒  ⌒ |   
        /  (●)  (●)  ハッ   (/   "つ`..,:  ハッ (●)  (●)    
       |     ( _●_) ミ    :/       :::::i:.   ミ (_●_ )     | 
 ___ 彡     |∪| ミ    :i        ─::!,,    ミ、 |∪|     、彡____
 ヽ___       ヽノ、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/ 
       / アルゼンチン /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\ ブラ 
      /      /    ̄   :|::| ドイツ ::::| :::i 。    ̄♪   \ ジル
     /     /    ♪    :|::|     ::::| :::|:            \  
     (_ ⌒...         :` |      ::::| :::|_:           /⌒_)
      | /ヽ }.           :.,'    ::(  :::}            } ヘ /
        し  )).         ::i        `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                               ソ  トントン
   ↑前回準優勝        ↑前回優勝      ↑前回ミネイロンの惨劇

決勝トーナメント

ラウンド16

決勝トーナメント開幕カードは、優勝経験同士の顔合わせに相応しい、壮絶な闘に。

フランスは前半13分、エムバペの突破から得たPKをグリーズマンが決めて先制。しかしアルゼンチンも40分にディマリアの強なミドルシュートで同点に追いつき、1-1で前半を折り返す。
後半開始々にアルゼンチンが逆転するが、12分、フランスはパヴァールのスーパーボレーシュートが決まり再び同点とすると、19分と23分にエムバペの連続ゴールで再逆転。アルゼンチンは終了間際に1点を返すも及ばず、優勝フランス麗かつ熾な点取り合戦を制し、2大会連続のベスト8入りを決めた。

MOMに選ばれたフランスの弱冠19歳、エムバペの大暴れにより、リオネル・メッシの4度W杯ベスト16で終了となった。
メッシを擁するアルゼンチンに続き、クリスティアーノ・ロナウドを擁するEURO2016王者ポルトガルベスト16で姿を消した。

グループリーグ一の失点で突破したウルグアイは、前半7分、スアレスの速いクロスカバーニが見事に頭で合わせ先制。ポルトガルも後半10分、CKからペペのヘディングで同点に追いつくが、17分、GKからのロングボールからポルトガルの守備の隙を突き、再びカバーニが鮮やかに決めてウルグアイが勝ち越し点を奪う。
ポルトガルウルグアイの7本を大きく上回る20本のシュートを放ったが、ウルグアイの堅固な守備に阻まれ、を捉えたのは僅かに3本。ウルグアイポルトガルの攻勢をぎきり、2大会ぶりのベスト8へと駒を進めた。しかし、2得点を挙げたカバーニの負傷交替が不安を残す勝利でもあった。
スペイン スペイン 1 - 1
( 3 - 4 )
ロシア ロシア
クロアチア クロアチア 1 - 1
( 3 - 2 )
デンマーク デンマーク
アルゼンチンポルトガルに続き、今度はスペインロシア底した守りを崩しきれず、PK戦の末姿を消した。

スペインは前半12分、相手のオウンゴールで幸先よく先制。しかしその後はロシアの守備の前に攻めあぐねる展開が続き、前半40分にジューバのPKで同点に追いつかれる。スペインは試合を通じて圧倒的にボールを支配するものの、攻め手を欠いて守りに守るロシアを崩しきれないまま、今大会初の延長戦でも決着がつかずPK戦へ。
PK戦では後攻のロシアが4人全員が決めたのに対し、先攻のスペインは2度に渡ってロシアGKアキンフェエフに阻まれ勝負あり。
終わってみれば開催ロシアが狙い通りの試合運びで見事にジャイアントキリングを達成。ソ連時代の70年以来48年ぶりのベスト8入りを果たした。
「出会って4分で同点」

キックオフから僅か1分、クヌドセンのロングスローから混戦の中ヨルゲンセンのシュートが決まり、いきなりデンマークが先制。しかしその3分後、クロアチアマンジュキッチのゴールで同点に追いつき、開始4分で1-1という展開に。
しかしその後は試合が着、両チームとも一進一退のまま90分で決着つかず、こちらも延長戦へ。延長戦はデンマーク優勢で進むが、延長後半9分、クロアチアは1対1からGKをかわしたレビッチが倒されPKを獲得。しかしこのPKをデンマークGKシュマイケルが見事に防ぎ、こちらもPK戦へもつれこむ。
PK戦はシュマイケルクロアチアGKスバシッチが共に見事なセーブを見せるが、5回中3度のセーブを決めたスバシッチに軍配。クロアチアが苦しみながらもベスト8の切符を手にした。
ブラジルが貫を見せつける試合運びで快勝、7大会連続のベスト8進出を果たした。

メキシコは序盤から果敢に攻めていくものの、ブラジルの守りを崩せず、試合は徐々にブラジルペースに。後半6分、ウィリアンのクロスネイマールが滑り込んで押し込みブラジルが先制。メキシコブラジルの守備に対して有効な打開策を見いだせないまま単調な攻撃に終始してしまい、終了間際にはフィルミーノに押し込まれて2点を奪われ勝負あり。
グループリーグドイツを破ったメキシコだったが、過去4戦未勝利ブラジル戦とベスト16という二重の壁を今回も破れず、なんと7大会連続のベスト16敗退となった。
まさに「2-0は危険なスコア」という言葉通り、後半45分間に天国と地獄が交錯した。

前半、序盤は日本が積極的に攻めるも、中盤からはベルギーの猛攻を浴びる。それを何とか失点でぎ前半を0-0で終えると、後半3分、カウンターから原口ゴール日本が先制。さらに7分にはがミドルシュート叩き込み、なんと日本優勝ベルギー相手に2点をリードする。
しかし24分にヴェルトンゲンのヘディングがゴールに吸い込まれると、29分にはフェライニのヘッドでたちまちベルギーが同点に。
そして2-2で迎えた後半アディショナルタイム日本本田フリーキックGKクルトワに防がれ、カウンターからシャドリが流し込み、ベルギーが土壇場で逆転して試合終了。
日本世界3位のベルギーを追いつめながら、掴みかけた初のベスト8を前で逃した。
スウェーデンが固い守備でスイスの攻撃を防ぎきり、94年アメリカ大会以来となるベスト8へと駒を進めた。

前半は中盤でのしい奪い合いから両チーム一進一退の攻防。どちらも決定機を作るものの決めきれず0-0で前半を終える。
後半はややスイス攻勢の展開となるが、後半22分、フォルスベリのシュートスイスDFアカンジの足に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれてスウェーデンが先制。その後はスウェーデンが高い守備意識でスイスの猛攻からこの1点を守り切った。
開催だった54年大会以来のベスト8をしたスイスだったが、何度も作った決定機を決めきれず、2大会連続のベスト16敗退となった。
PK戦に弱い」という評判を覆し、イングランドPK戦を制して3大会ぶりのベスト8入り。

試合はイングランドの攻撃にコロンビアが対応しカウンターを狙う展開で進むが、前半から小競り合いの立つ荒れ模様で進む。
後半9分、日本戦に続いてコロンビアサンチェスがPKを与えてしまい、これをハリー・ケインが決めてイングランドが先制。以降両チームともファールや判定を巡って抗議する場面が立ち、イエローカードが飛び交った。
そんな中、後半アディショナルタイムにCKからミナが今大会3得点のヘディンシュートを決め、土壇場でコロンビアが同点に追いつく。
延長戦でも決着はつかず、試合はPK戦へ。イングランド過去W杯PK戦で3戦全敗という歴史が不安を感じさせる中、3本を止められてしまう。しかしコロンビアが4本を外し、5本を止められたことで逆転。4度の正直でようやく勝利を掴み取った。

準々決勝

アルゼンチン戦で麗な4得点を挙げた「矛」フランスと、4試合で僅か1失点の「ウルグアイ対決は、「矛」に軍配が上がった。

前半立ち上がりは両チームともスピーディーな攻防を見せるが、試合は徐々にフランスペースへ。前半40分、グリーズマンのFKにヴァランが頭で合わせフランスが先制する。前半終了間際にはウルグアイがCKからカセレスの決定的なヘディンシュートを放つも、フランスGKロリススーパーセーブでこれを阻み、前半は1-0で終了。
後半16分、グリーズマンのミドルシュートウルグアイGKスレラの手前で大きくぶれ、ムスレラは弾ききれずボールゴールに吸い込まれ2点が入る。
ポルトガル戦での怪カバーニが欠場したウルグアイは、エーススアレスシュート0に終わるなど本来の攻撃の形を作ることができず、フランスの守備をこじ開けられないまま試合終了。
優勝フランスが2-0というスコア以上の内容で勝し、3大会ぶりのベスト4へと駒を進めた。
ベルギーが王ブラジルを打ち倒し、86年メキシコ大会以来のベスト4進出を果たした。

試合開始からブラジルが攻め入り、ベルギーが縦に鋭いカウンターを繰り出す展開でしい攻撃の応酬となる。そんな中、前半13分、ベルギーのCKがフェルナンジーニョの肩に当たってゴールに吸い込まれ、オウンゴールベルギーが先制するという思わぬ展開に。さらに前半31分、素カウンターからデ・ブライネシュートが突き刺さりベルギーが追加点。2-0で前半を終える。
後半はブラジルが猛攻を仕掛けるが、中央を固めて守るベルギーをなかなか打開できない。それでも後半31分、レナト・アウグストのヘッドでようやく1点差に迫ると、疲れの見えたベルギー守備の隙を突いて2度の決定機を作るが、シュートを捉えきれず。ベルギーアザールのドリブルからファールを貰う形で着実に時間を稼ぎ、そのまま逃げ切って試合終了。
前回大会のミネイロンの惨劇から辱を期したブラジルだったが、ベスト8で姿を消すことに。
これで南米勢も全滅、残りは欧州勢のみに。また前回大会の4強が全て姿を消し、4強総入れ替えは66年イングランド大会以来のこととなった。
欧州予選でオランダイタリア、GLではドイツを押しのけ、組織的な堅守で静かに勝ち上がってきたスウェーデンだったが、その躍進を阻んだのは、MOMに選ばれたイングランドGKピックフォードだった。

試合は静かな立ち上がりとなったが、前半30分、CKからマグワイアの強ヘッドイングランドが均衡を破る。後半14分には、リンガード完璧クロスアリが頭で合わせイングランドが追加点を奪った。
今大会初めて先制を許したスウェーデンは後半から反撃に出るものの、ここ一番でピックフォードファインセーブを連発。都合3点分のシュートをことごとく阻止され、ゴールネットを揺らせないまま試合終了。
イングランドが快勝で、90年イタリア大会以来28年ぶりのベスト4へと勝ち上がった。
ベスト16をともにPK戦で勝ち上がった両チームの対戦は、またもPK戦にもつれ込む死闘に。

試合開始当初はロシアが攻め込むも、徐々にクロアチアペースに。しかし前半31分、チェリシェフのシュートゴール左上隅に吸い込まれロシアが先制する。だがクロアチアも39分、マンジュキッチのクロスからクラマリッチがヘッドを突き刺しすぐに同点に追いつく。
後半はしい攻防になるが、ペリシッチの決定的なシュートポストに阻まれるなど両チームとも勝ち越し点を奪えず、試合は延長戦へ。
延長前半11分、CKからヴィダのヘッドゴールに吸い込まれクロアチアが勝ち越し。クロアチアGKスバシッチが右足を痛めながら必死にこの1点を守るが、延長後半10分、ロシアのFKからマリオフェルナンデスヘッドが決まり土壇場で再び同点。
またもPK戦までもつれた試合は、スバシッチアキンフェエフがともに1本ずつセーブを見せたあと、ロシア3人マリオフェルナンデスの外に外し、クロアチアは残りを冷静に決めてクロアチアに軍配が上がった。

準決勝

フランス鉄壁の守りで1点を死守し、3大会ぶりとなる決勝へと勝ち進んだ。

互いに鋭いカウンターを軸にした素い攻撃を武器にするチームだけに、前半から非常にスピーディーなカウンター合戦が展開される。ともに決定機を掴むものの、両GKの好セーブもあり、前半は0-0で終了。
試合が動いたのは後半6分。フランスはCKからウムティティが頭で合わせ、待望の先制点を奪う。ベルギーはそこから猛反撃を仕掛けるが、フランスは慌てることなく冷静に対処。ベルギーボールを持たせることで得意のカウンターを封じ、GKロリスを中心に堅固な守備で相手の攻勢を防ぎ続け、そのまま1-0で逃げ切りに成功した。
黄金世代を擁して初の決勝をしたベルギーだったが、最後はフランスペースに持ち込まれ、ベスト4でんだ。
開催で初優勝した66年大会以来の決勝をしたイングランドだったが、その勢いを打ち破ったのはクロアチアタフさだった。

前半5分、ペナルティエリア手前からのFKをトリッピアーが直接ゴール右上隅に突き刺し、イングランド々に先制。その後は両チームともまぐるしい攻防を繰り広げ、決定機を掴むものの得点には至らない展開が続く。
後半はクロアチアが高さで勝るイングランドの守備を打開しようと様々な攻撃を繰り出す。それが実ったのは後半23分。ヴルサリコクロスにベリシッチが足を高く上げて合わせ同点に追いつき、試合はまたしても延長戦へ。
延長後半4分、ペナルティエリアで浮いたボールをペリシッチが頭で送りこみ、素く反応したマンジュキッチのボレーシュートが突き刺さりクロアチアが逆転。その後はイングランドパワープレーぎきり、3試合360分を戦い抜いたクロアチアが初の決勝戦の切符を掴み取った。

3位決定戦

グループリーグで同組だった両チームの顔合わせとなった3位決定戦は、クロアチアとの延長戦から中2日のイングランドはスタメンを大きく入れ替え、ベルギーはほぼベストメンバーで挑むことになった。

前半4分、ベルギーシャドリのクロスにムニエが合わせて幸先良く先制。イングランドは得意のセットプレーから数度のチャンスを作るものの、ベルギーカウンターを警して攻めあぐねる展開が続き、1-0で前半を終える。
後半はイングランドが攻勢を強める。24分にはダイアーGKと1対1になり決定的なシュートを放つが、ゴールラインを割る寸前でアルデルワイルトに掻き出されてしまうなど、決定機を活かしきれず。逆に37分、デ・ブライネスルーパスから抜け出したアザールシュートが突き刺さり、ベルギーが2点を奪って勝負あり。
グループリーグでの対決に続いてベルギーが快勝し、過去最高となる3位で大会を終えた。

決勝

フランスが初優勝した98年フランス大会、初出場だったクロアチアは準決勝でフランスに敗れた。それから20年、2度優勝フランスと、初優勝クロアチアが決勝で顔を合わせることとなった。

試合は序盤からクロアチアが攻め込む展開となったが、前半18分、フランスのFKがマンジュキッチの頭に当たってゴールに吸い込まれ、オウンゴールフランスが先制。28分、クロアチアもFKからヴルサリコ折り返しボールをペリシッチゴールに突き刺し同点に追いつく。しかし34分、CKをそのペリシッチブロックしたのがVARハンドと判定されPKとなり、これをグリーズマンが決めて2-1。フランスの前半のシュートはこのPKの1本のみで、クロアチアが押しながらフランスリードで前半を折り返す。
後半もクロアチアの波状攻撃が続くが、後半14分、カウンターからボグバが自ら打ったミドルシュートのこぼれ球を打ち直して3点を奪う。3試合連続延長戦を戦ったクロアチアは疲労からか守備の足が止まり気味になり、20分にはエムバペが4点を奪って試合を決めた。クロアチアは24分に相手GKロリスミスで1点を返すが、その後の反撃は決め手を欠き、追いつくことはできなかった。

かくして、大会を通じて変自在の柔軟な戦いを見せたフランスが5大会ぶり2回優勝。6カの複数回優勝称号を獲得して、大会は幕を閉じた。

大会まとめ

2018 FIFAワールドカップ 大会結果
優勝 フランスフランス(2回)
優勝 クロアチアクロアチア
3位 ベルギー
4位 イングランドイングランド
個人表
大会MVP クロアチアルカ・モドリッチ
得点 イングランドハリー・ケイン
最優秀若手選手 フランスキリアン・エムバペ
最優秀GK ティボー・クルトワ

1998年フランス大会や2006年ドイツ大会と同じく、欧州開催だけあって欧州中心の大会となった(4強を欧州で独占したのもドイツ大会以来3大会ぶり)。しかし、イタリアオランダの予選敗退、ドイツグループリーグ敗退、また残った強豪国が山の片側に集まって潰し合いになったこともあり、ベスト4の顔ぶれは、前評判からするとなかなか意外なものになった。ちなみにブラジルドイツ西ドイツ)がどちらもベスト4に残れなかったのは1930年の第1回大会以来。

決勝トーナメントではワンサイドゲームはほぼなく、拮抗した熱戦が繰り広げられた。ベスト16から準決勝まで3試合連続で延長戦を戦って初の決勝まで勝ち上がったクロアチア徴的と言える。

優勝クロアチアや3位のベルギーベスト8に残ったロシアスウェーデンなど、有名なサッカーを押しのけて欧州中堅の活躍が立った。また、ブラジルアルゼンチンポルトガルなど、絶対的エースを軸にするチームベスト8までに姿を消し、優勝したフランスを筆頭に全体的な組織を活かして戦ったチームが上位に勝ち残った大会でもあったと言えるだろう。

今大会の最大の特徴は、VARの導入によるPKの多さ(計29回)。特にグループリーグでPKが多発し、1大会でのPK数の最多記録(18回)を大幅に更新した。決勝戦でもVARによるPKが結果的に決勝点となったのは徴的な出来事と言える。また、このでかスコアレスドローが極端に少ない大会となり、なんと大会を通じてグループCでのフランスデンマークの1試合のみだった。この試合までの36試合連続スコアレスドローなしは大会新記録

ここ数回、大会ごとに騒がれた誤審問題に関しては、VARの導入により、以前にべて決定的な誤審の多発が防がれたのは確かだろう。しかしVARを使うか否かの判断が審に一任されたこともあり、使用基準の不明確さなどの課題も残した。VARによる前述の決勝戦のPKが物議を醸す判定になったのは皮と言うべきか。

また、なぜか非常にオウンゴールの多い大会にもなり、こちらも最多記録更新(12点)。やはり決勝戦でもオウンゴールが出て(決勝戦でのオウンゴール史上初)、大会を徴することになった。

2018年ワールドカップの日本代表

大会2か前の4月ヴァヒド・ハリルホジッチコミュニケーション不足が理由で解任となり、後任には監督業から数年離れていた西野朗が就任。若手よりもベテラン勢の経験を優先した人選、直前の善試合の不甲斐ない結果から日本ファンからは失望のが多く、サッカー協会への不満から応援しないと宣言するファンすら出現するほどだった。

だが、初戦のコロンビア戦で試合開始々に相手が退場となる幸運もあって予想外を飾ると、空気は一変。決勝ゴール大迫勇也が決めたことから「大迫半端ないって」が再クローズアップされ、ネットはもちろん地上波テレビでも取り上げられる社会ブームとなった。続くセネガル戦には、好勝負を演じながら本田圭佑の3大会連続ゴールとなる同点ゴール引き分けに持ち込む

GL突破がかかったポーランド戦では、メンバーを大幅に入れ替えたこともあってリードを許すが、他会場でコロンビアリードしていたことから新たに導入されたフェアプレーポイントでの突破を狙い、試合終盤にはパスを回すだけで時間を稼ぐ作戦に出る。結果的に3度のGL突破は果たせたが、この消極的な戦い方には賛成と否定で大きく分かれ、物議を醸すこととなった。

ラウンド16では強ベルギーと対戦。途中まで2点をリードするまさかの試合展開となるが、ベルギーの戦術変更に対応ができず、終盤に立て続けに3失点を許して敗退。試合後、西野は呆然としながら「何がダメだったんですかね?」と答えた。

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2018FIFAワールドカップ

1510 ななしのよっしん
2020/09/20(日) 00:03:24 ID: 0QTlZa25sk
メキシコスイスナイジェリアですら長年ベスト16の壁を突破できてないんだから贅沢言い過ぎでは
日本レベルはまず安定してベスト16進出できるし、その間に運よくベスト8以降に進めたらってレベル
今のとこは2回に1回はベスト16だから後発にしては上出来
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1511 ななしのよっしん
2021/01/12(火) 09:37:59 ID: SFLF0c9WWj
ベルギー戦の録画を初めて見たが、後半はドフリーで上げさせ過ぎたな。中戦々以前に西野が向こうのシステムチェンジに全く対応できてなかった。
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1513 ななしのよっしん
2022/03/25(金) 10:23:11 ID: rfYRz0iM0K
フェアでやってきた日本がその恩恵を行使したポーランド戦でボロクソに言われてんのが納得できない
明らかトンスリアン2002年反則プレー、不可解ジャッジの連発の下劣さ・外道さにべてかにマシどころか較対にすらならんだろうが

ベルギー戦は2点先取したら堅守の方針でもよかった 3点取って3-0で心を折る方針でもよかったが、2-0で日本を軽く見て舐めプしてたベルギーが本気を出したというべきか なら最初から全で来てろよ こういうベルギーの態度の方が本来批判だろうが
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1514 ななしのよっしん
2022/04/11(月) 15:55:30 ID: NsNgWo7DMk
ざっと読んだけど>>1476>>1490に同意。一部のアホ日本人のほうがよっぽど執拗に騒いでた。も当時は海外サイト読んでたけど温度差に笑えた。
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1515 ななしのよっしん
2022/12/02(金) 12:49:40 ID: WUCdOrm2Fz
今回って賛否両論塩試合で突破した2018年と対照的だよな
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1516 ななしのよっしん
2022/12/02(金) 20:19:12 ID: uzQlB5V5F4
今回はむしろ第3戦の終盤に「スペインをその立場に追い込んだ」
もちろん、スペインにとっては誇りもあるから負けで良しとはしなかったが
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1517 ななしのよっしん
2022/12/02(金) 23:09:20 ID: PnTWUmTW/E
2018年グループ突破こそしたけど、試合内容はどれもつまらなかった。
まさか4年後はこんな楽しい大会になったとは。
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1518 ななしのよっしん
2022/12/03(土) 17:04:57 ID: rGlXoJQhgn
>>1513
ナメプつーかあの一点のヘディング、物理法則無視したかのようなとんでもない軌してたろ
あんなきれいにゴールポスト端いくかってね
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1519 ななしのよっしん
2022/12/04(日) 23:02:30 ID: rfYRz0iM0K
>>1518
ベルギーは2-0になって、やっと日本戦を舐めプで温存できねぇって焦ったから交代してガチできたと思うよ
最初からベルギーが自と同等とか各上って認識で出し惜しみしで選手もそれで出して来たら4-1とか5-0とかもあり得た それくらい交代してから強かった というか強すぎ あれが世界レベルなんだよなぁ
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