2cm FlaKとは、第二次世界大戦中にドイツ軍が開発・運用した高射機関砲で、8.8cm FlaKや3.7cm FlaKと並ぶドイツ軍における防空の要である。
開発
「高射機関砲」と呼ばれるジャンルの兵器は、低空の標的をとらえにくい高射砲の弱点をカバーしつつ機関銃よりも大口径で威力があるもの、という両者の中間に存在するものとして各国で開発されていた。そのうちで有名なもののひとつが、ドイツの2cm FlaKである。
本砲は最初からドイツが作り出したものではない。というのも、第一次世界大戦での敗戦によるヴェルサイユ条約の影響で独自開発が禁じられていたのである。そこで、その影響を回避すべく火砲メーカーの1つであるラインメタル社がスイスの火砲メーカーであるゾロターン社を子会社化し開発をさせた。
開発の元となった兵器は「S18/1100」と呼ばれる口径20mmのセミオート式対戦車ライフルだが、大型かつ構造が複雑で高価であることからイタリア軍などごく一部でしか使われなかった。しかしドイツ軍は本砲の持つ秒速850mという優れた初速度に目をつけこれをフルオート化し高射機関砲として改良、1934年に採用された。
配備
もともと本砲は海軍の艦載機関砲として作られたものではあるが、汎用性が高く小型で取り回しもよくきくため陸軍・海軍・空軍そして武装親衛隊と特に管轄もなく幅広く配備・運用された。
本砲の牽引には主に3t装甲ハーフトラック「Sd.Kfz.251」やオペル・ブリッツ中型輸送トラックが用いられたが、条件次第では「ケッテンクラート」こと「Sd.Kfz.2」や馬による牽引も可能であった。
バリエーション
- 2cm FlaK 30(20mm高射機関砲30型)
- 一番最初の型。ラインメタル社が製造したもので、20発入りの弾倉を持つ。
- 他国の高射機関砲に比べ精度、耐久力共に高かったものの毎分120発の発射速度では当時の航空機にもやや追いつきにくいという点もあった。
- 運搬には特殊トレーラー51型(Sd.Ah.51)が使用された。
- 2cm FlaK 38(20mm高射機関砲38型)
- 2cm FlaK 30のスペイン内戦での経験を基に、マウザー社で開発された改良型。
- 2cm FlaK 30との互換性を発射速度が毎分220発と倍近くに強化され、2cm FlaK 30に代わる主力高射機関砲として多用されるようになった。しかし依然20発入りの弾倉を使用していたため攻撃時間に限りがあり、日々高速化しつつある航空機に対し有効弾を命中させることが困難となってきた。
- 本砲は製造時期によって前期型・中期型・後期型に分けられるが、この違いは戦局の変遷に伴いより簡素なものへと変えられた照準器で見分けられる。
- 前期型:電動式算定器付反射鏡型の「フラックバイザー38型」を装備したもの。箱のような形をしている
- 中期型:手動算定器付の「リニエルバイザー38型」を装備したもの。円と十字の組み合わせ
- 後期型:舵輪型の「シュベーベクライバイザー30/38型」を装備したもの。漁船についている旋回窓のような形
- なお後期型では防盾が省略されることも多かった。
派生型
- 2cm KwK 30(20mm戦車砲30型)
- 2cm FlaK 30を元に開発された戦車砲。新たに榴弾が用意された。
- 20mmの榴弾と言われてもピンと来ないかもしれないが、「手榴弾よりも強力な爆風を伴う砲弾が最大20連発で飛んでくる」と考えればかなり強力に思えるだろう。事実、この武器は歩兵部隊にとって脅威となる機関銃座の攻撃に非常に役立った。
- Sd.Kfz.232までの装甲車やII号戦車E型までの主砲となった。
- 2cm KwK 38(20mm戦車砲38型)
- 2cm FlaK 38を元に開発された戦車砲。元の高射機関砲が性能を上げた時と同じくこちらも性能が上がった。
- 新型の徹甲弾が用意され装甲兵器に対する攻撃力が一段とアップしたが、T-34などの厚い装甲を持つ相手には苦戦した。それでもドイツ軍が得意とする機動戦術で側面や背後を突き、これを撃破したというケースもある。
- Sd.Kfz.234以降の装甲車やII号戦車F型、およびそれ以降に登場した軽戦車の主砲となった。
- 2cm Gebirgsflak 38(20mm山岳高射機関砲38型)
- 山岳部隊向けに軽量化を図った2cm FlaK 38。読みは「ゲビルクスフラック」。
- 従来より90kg程軽く、外見もシンプルになった。車輪は砲本体に直接取り付ける形式がとられている。
- 2cm Flakvierling 38(20mm高射機関砲38型4連装仕様)
- 2cm FlaK 38を4連装としたもので1940年末に開発された。読みは「フラックフィーアリング」。
- 発射は対角線上にある砲(右下と左上、左下と右上)をそれぞれ交互に発射する仕組みであり、これによって反動による砲架のバランスが崩れるのを防いだ。見た目から連想されるであろう一斉射撃は非常時のみで、普段は交互射撃を手段としていた。こうすることで一対が射撃をしてる際にもう一対の弾倉が交換できるため、弾薬の続く限り攻撃を行うことができた。このときの発射速度は毎分900発ときわめて強力なものとなった。
- 従来の倍の量の弾幕を途切れさせることなく発射する本砲は連合軍パイロットに「魔の4連装」と称され「エイティーエイト(8.8cm FlaK)」と共に恐怖の対象となった。また、性能を大幅に上げつつも砲本体や弾倉など基本的な構造は単装型と同じため整備や修理が容易であった。
- ところが大戦末期になると連合国側の航空機が非常に強靭になったためこの弾幕力をもっても威力不足となり、3.7cm FlaK 43などのより大口径の機関砲が重視されるようになってしまった。しかしながら当時のドイツにはもはや生産力に余裕はなく、結局は最後まで戦い抜くこととなった。
- 運搬には一回り大きな特殊トレーラー52型(Sd.Ah.52)が使用された。
本砲を搭載した車両
本砲はドイツ軍対空火器の最も標準的な武器として非常に多くの車両に搭載された。このことが、本砲がいかに優れた火砲であったかをよく表している。
なお、自走砲化にあたり排莢口には空薬莢飛散防止のための受け網が取り付けられることが多かった。
装輪車両(軍用自動車)
主に前線の偵察や連絡などに使用された「軍用自動車」に搭載されたタイプは、その軽快な機動性と容易な改造で済むといった点を生かし、簡素ながら有効な戦力となった。
- 2cm FlaK auf Horch 108 Typ 1a(20mm高射機関砲搭載ホルヒ1a型軍用自動車)
- ホルヒ1a大型軍用自動車の後部座席に天板を設け2cm FlaKを搭載した対空自走砲。改造が行われたケースの多くが北アフリカ戦線であった。
装輪車両(輸送トラック)
兵站の維持に欠かせない輸送トラックに搭載されたタイプは、急襲してきた敵航空機から補給部隊を守るために4台に1台の割合で隊列に編入し運用した。同じような運用方法に、アメリカの輸送トラック「GMC CCKW-353」に機銃架を設け、そこにM2ブローニング12.7mm重機関銃を搭載したタイプを編入するといったものがある。
- 2cm FlaK auf Kfz.70(20mm高射機関砲搭載クルップ・プロッツェ小型輸送トラック)
- クルップ・プロッツェ軽輸送トラックの後部座席に天板を設け2cm FlaKを搭載した対空自走砲。
- 2cm FlaK auf Kfz.305(20mm高射機関砲搭載オペル・ブリッツ中型輸送トラック)
- オペル・ブリッツ中型輸送トラックの積荷部分に2cm FlaKを搭載した対空自走砲。搭載部分に「そり」を設けることによって容易に取り外すことも可能となり、状況に応じて通常の輸送トラックとしても運用ができた。また荷台部分に直接2cm FlaKを固定したものもある。
半装軌車両(ハーフトラック)
高い機動力と優れた走破性能を持つハーフトラックに搭載されたタイプは、歩兵部隊や砲兵部隊に配属された。
- 2cm FlaK auf Zugkraftwagen 1t(20mm高射機関砲搭載1t牽引車)
- 「デマーグD7」こと1tハーフトラック「Sd.Kfz.10」の後部座席を撤去して折り畳み式の足場が付いた平らなデッキを設け、2cm FlaKを搭載した対空自走砲。
- FlaK 30を搭載したタイプは「Sd.Kfz.10/4」、FlaK 38を搭載したタイプは「Sd.Kfz.10/5」の制式番号がそれぞれ与えられた。また、後期型は運転室やエンジン周りに8mmの装甲を設けたタイプもある。
- ドイツ軍としては初の本格的な対空車両であり、両者含めて610両が生産された。
- 2cm Flakvierling 38 auf Zugkraftwagen 8t(20mm高射機関砲38型4連装仕様搭載8t牽引車)
- 8tハーフトラック「Sd.Kfz.7」の後部座席を撤去して折り畳み式足場の付いたデッキを設け2cm Flakvierling 38を搭載したもの。
- 初の実戦参加は1942年夏ごろの東部戦線で当時としてはかなり強力な対空戦力であり、地上部隊に猛威を振るい続けたソビエト軍襲撃機へ十分な打撃を与えることが出来た。また、人海戦術を用いる歩兵部隊にも水平射撃により絶大な効果を上げた。
- 本車の後期型も装甲を備えたタイプがあり、それを含めおよそ320両が生産された。なお特殊車両番号は「Sd.Kfz.7/1」であり、3.7cm FlaK 36を搭載したものは「Sd.Kfz.7/2」であった。
- Sd.Kfz.251/17対空自走砲
- 3t装甲ハーフトラック「Sd.Kfz.251」に2cm FlaK 38を搭載したものだが、本車の仕様に関しては諸説ある。
- ここでは便宜的に3つの「製造時期」に分けて解説する。
- 前期型
- 後部座席を撤去し、中央に2cm FlaK 38を搭載したもの。車体はリベット止めを廃し完全溶接構造となったC型が用いられている。射界の妨げにならないように側面の装甲板が出っ張っていることが外見上の大きな特徴である。また、砲の代わりに無線装置とフレームアンテナを搭載した指揮車両も作られた。
- 1942年にヘルマン・ゲーリング空軍師団の高射砲連隊向けに10両(指揮車両は2両)のみが生産されたが、近日では本車を当該部隊の単なる改造車両であるとして「Sd.Kfz.251/17」とは分類しないのではという意見も出ている。なおプラモデルで「Sd.Kfz.251/17」というと、この前期型であることが多い。
- 中期型
- 先述した「Sd.Kfz.10/5」を模したタイプ。車体前部は装甲車体をそのまま使いながらシャーシは非装甲であるため、分類上は「Sd.Kfz.251」の元となった3tハーフトラック「Sd.Kfz.11」に近い。
- 後部に折り畳み式足場を設けたデッキに砲という、他の対空ハーフトラックと同様のスタイルをしている。
- 車体は試作型がC型、量産型がより簡素な構造となったD型が用いられ、1944年から1945年にかけておよそ600両が生産された。
- 後期型
- D型の車体を基にしたタイプ。初期は車体前部に2cm FlaK 38の戦車砲型である2cm KwK 38の前方に小型防盾をつけたものを搭載していたが後に全周を覆う戦車砲塔のようなものとなり砲も2cm FlaK 38になった。
- 自走高射砲という分類ではあるが、外見は現代兵器で言うところの「歩兵戦闘車」という感じである。
- つくられた数は不明だが、多くの改造を必要としなかったため生産性は高かった。
全装軌車両(対空戦車)
より強い踏破性能を持つ戦車を基に改造した車両は機甲部隊に配属された。
- 2cm FlaK 38 auf Panzerkampfwagen I Ausf.A(20mm高射機関砲38型搭載I号戦車A型)
- I号戦車A型の砲塔及び上部構造物を撤去し2cm FlaK 38を搭載した対空戦車。
- 数多くあるドイツ軍の対空戦車のうち一番最初に作られた車両である。略称は「Flakpanzer I(I号対空戦車)」。他の対空戦車とは異なり車台に防弾板は持たない。
- 24両が生産され1941年9月に東部戦線に投入されたが、当時はドイツ軍が制空権が握っていたため水平射撃による活躍が多かった。1942年冬のスターリングラード攻防戦までに全車を損耗した。
- Flakpanzer 38(t) auf Selbstfahrlafette 38(t) Ausf.L(38(t)自走砲架L型使用38(t)対空戦車)
- Selbstfahrlafetteの読みは「ゼルプスファーラフェッテ」で、意味は「自走砲」(英語のSelf-Propelled Artillery(SPA)に相当する語、直訳すると「自走砲架」)である。
- 38(t)戦車のシャーシを利用した専用車台である「自走砲架M型」を元にした「自走砲架L型」に2cm FlaK 38を搭載した対空戦車。L型といっても呼称のみの変化で他に変更はない。略称は「Flakpanzer 38(t)(38(t)対空戦車)」。
- 一見その車体構造から水平射撃ができないように見えるが、装甲版の上半分が可倒式となっているため水平射撃も可能である。
- 1944年から140両が生産され西部戦線へ送られたが、急ぎで作った車両であるために時期の割に火力及び防御力不足であり損耗が激しかった。
- Flakpanzer IV "Möbelwagen"(IV号対空戦車「メーベルワーゲン」)
- IV号戦車H型(後期型はJ型)の砲塔及び上部構造物を撤去し、新たに幅広のデッキを設けた対空戦車。Sd.Kfz.161/3の特殊車両番号が与えられた。
- 四方向にある可倒式の背の高い防弾板が大きな特徴であり、その外見から「メーベルワーゲン(家具運搬車)」の名が与えられた(正しくは「ヴァーゲン」だが、ここでは一般的な呼称である「ワーゲン」を用いる)。通常時の防弾板の状態は初期型が立方体、後期型が逆四角錐体のような外見をしていた。
- 当初は2cm Flakvierling 38を搭載する予定であったが、威力不足を指摘され3.7cm FlaK 43に変更された。これにより生産に遅れが出ることとなるが、制空権を失いつつある戦地では十分な装甲を持った対空車両が早急に必要とされていた。そのためのピンチヒッターとして先の「Flakpanzer 38(t)」が生産されるに至る。
- 1944年3月より月産20両を生産し翌年までに240両が完成。以降は月産30両に引き上げられ終戦まで生産が続けられた。
- 以上の3車種は対空戦車と銘打ってはいるが、砲塔を持たないためその形態は「対空自走砲」に近い。
- Flakpanzer IV"Wirbelwind"(IV号対空戦車「ヴィルベルヴィント」)
- IV号戦車G型およびH型の砲塔を撤去し、新たに2cm Flakvierling 38を収める九角形の砲塔を搭載した対空戦車。ヴィルベルヴィントとは「つむじ風」のことである。Sd.Kfz.161/4の特殊車両番号が与えられた。
- 全周を覆う砲塔によりメーベルワーゲンよりも乗員の保護に秀でていた。先述したメーベルワーゲン及び本車は、後継の「クーゲルブリッツ」や「ケーリアン」といった車両が登場するまでの「つなぎ」であるはずだったが両者共に生産が実戦に間に合わず、最終的に主力の座についたままとなった。
- また本車の砲を、航空機用の機関砲を改造したより強力な3cm高射機関砲103/38型4連装仕様(3cm Flakvierling 103/38)にした「Zerstörer45(ツェルシュテーラー45、45式対空駆逐車) 」も開発されたが、試作1両のみが完成したのみであった。
- 本車は新規生産ではなく修理のために戻ってきたIV号戦車を改造したものであったため生産数が少なく、84両にとどまった。なお、本車の砲を3.7cm FlaK 43としたものが「オストヴィント(Ostwint、「東風」の意)」である。
- Flakpanzer III mit 2cm Flakvierling 38(III号対空戦車20mm高射機関砲38型4連装仕様搭載型)
- III号戦車の車台にIV号対空戦車「ヴィルベルヴィント」の砲塔を搭載した対空戦車。
- ヴィルベルヴィントの改良強化型「45式対空駆逐車」の量産開始と共に生産される予定だったが、同車両の量産が行われずヴィルベルヴィントの生産が続行される形となったため生産されなかった。
注意
ドイツの20mm機関砲で他に有名なものといえばBf109などに搭載された「MGFF機関砲」があるが、これは高射機関砲からの改造ではあるものの元となったのはスイスのエリコン社製「エリコンFF20mm機関砲」であるため本砲との関係はない。
関連作品
動画
この映画に登場する武装親衛隊が持ち込んだ2cm FlaK 38は、照準器が最も簡素で防盾が省略された後期型である。ティーガーI重戦車に肉薄していたアメリカ兵を次々となぎ倒すシーンは印象に残る場面の一つとなっている。
単装ですらこの威力である。4連装型をまともに受けた連合軍パイロットやソ連歩兵部隊がどれほど恐ろしい目に遭ったかはまったく想像できない。
冒頭に「2cm Flakvierling 38」が登場する。本来の対空射撃ではもちろん、水平射撃においても高い威力が発揮されたことが解説されている。
静画・MMDモデル
関連商品
(定価は全て税別)
タミヤから発売されているキットで、シリーズ番号は91。単装型よりも先に発売された。砲身は上下左右に動かすことが可能で、上下動の際は照準器も連動するようになっている。さらに防盾も輸送形態と射撃形態を選択して組み立てが可能である。Sd.Ah.52型トレーラーが付属する。
1977年の発売以来、金型に変化はないため砲口は穴あけが必要になるので慎重に。その他の部分に関しては手軽に組み立てられる。
定価は1000円。同社製の8.8cm FlaKと並び根強い人気を持ち定期的に生産されているので入手は容易である。
同じくタミヤから出ているもので、シリーズ番号は102。かつてはスポット生産品であったため入手が困難であったが、2011年7月に「70年代の傑作キット」の一つとして十数年ぶりに再生産したところ瞬く間に売れたため増産も行われた(ステッカーの有無で判別可能)。Sd.Ah.51型トレーラーが付属する。
先発の4連装仕様とまったく同じ値段であるため少々割高に感じるかもしれない。箱の裏にはホルヒ1aやクルップ・プロッツェに搭載させている図があるので、そのような改造を楽しむのがメインとなるだろう。
フジミから発売されている1/72スケールのキット。野戦救急車仕様に次いで発売したもので、「そり」に乗せず直接固定したタイプのモデルである。2011年11月登場の新製品で、スライド金型を使用しているためパーツの精度は高い。
定価は1800円とスケールの割に高めに感じるかもしれないが、それでも同スケールの輸入キットよりは安く入手も容易であることが特長である。
ドラゴンモデルズのオンラインショップ「サイバーホビー」から発売されているキット。相変わらずの部品数の多さだが、搭載している2cm FlaK 30はキットの絶対数が少ないため稀少価値がある。また、近年のキットに採用されている「マジックトラック」と呼ばれるヤスリがけの不要な履帯パーツが付属している。
定価は4200円。オンライン製品ではあるが、青島文化教材社とプラッツが輸入代理店となっているため店頭でも割と見つけやすい。
同じくドラゴンモデルズからのキットで、装甲を施したタイプとなっている。もちろん非装甲のタイプも発売している。
このキットが属する「スマートキット」とはクオリティを維持しつつ部品点数や金属パーツを減らしたもので、従来のものと比べ作りやすくなっている。それでも同じモデルでタミヤの数倍のパーツがあるので気長さが求められる。
定価は同じく4200円。
タミヤから発売されている「Sd.Kfz.7/1」のキット。シリーズ番号は50で、1975年初登場の古参キット。
走行形態と戦闘形態のどちらかに作ることが可能で、さらに冬期仕様のドイツ兵フィギュアも付属する。このフィギュアのランナーの色は白色が用いられており、下地色がなくともしっかりとした発色が得られるようになっている。
定価は88mm高射砲と同じ2800円。現在でも同社のスポット製品である「8トンハーフトラック(Sd.Kfz.7、シリーズ番号148)」を差し置いて定期的な生産を続けており、店頭で見かける機会が多いものである。
ドラゴンモデルズから発売されている「Sd.Kfz.251/17」の前期型のキット。特徴ある装甲版はもちろん、内装も大幅にリニューアルされ通常型とは一味違う構成になっている。また履帯は連結組立式だがその構造上可動するようになっており、取り付けや塗装が簡単な上に「重み」の再現にも特化している。
定価は3800円。
ドラゴンモデルズから発売されている「Sd.Kfz.251/17」の後期型のキット。防盾は全周を覆うタイプがモデル。
定価は4200円。
ドラゴンモデルズから発売されているキットで、弾薬を運搬するためのトレーラーが付属している。また、搭載している2cm FlaK 38の照準器はタミヤの45°固定とは異なり、0°・20°・40°・60°のいずれかの角度を情景に応じて選択可能としているところもポイントである。
定価は4200円。
イタリアの模型メーカー「イタレリ」から発売されているキット。愛称の由来の裏付けがないにもかかわらず、なぜか「ゲパルト」という名前がついている(ドラゴンモデルズやロシアのアランホビーでも同様の現象が起きている)。
定価は4100円。
タミヤから発売されているキットで、シリーズ番号は101。防弾版は移動形態と戦闘形態を選択して製作できる。付属する2cm Flakvierling 38は防弾版に合わせて切欠を持ったオリジナルのものとなっている。また、戦闘シーンを想定した4体のドイツ兵フィギュアが付属する。
実車は生産されなかったが、タミヤからは定期的に生産をしている。また、付属するフィギュアを地上に設置したタイプのものに流用したり、車台を改造して8.8cm FlaKを搭載した試製自走高射砲を作ってみるのも面白い。
定価は2500円で、同社から発売されている「3.7cm FlaK 43搭載型」よりも安価かつ入手が容易である。
タミヤから発売されているキットで、シリーズ番号は233。H型が初期型(シリーズ番号209)としてリニューアルされたのに伴い、車体をH初期型、砲塔?は旧キットのままでリニューアル。砲部分は上記の091同じなので、砲口などの加工は必要になる。
定価は3000円。
関連項目
- 2
- 0pt