A-7 コルセアⅡとは、LTV(リング・テムコ・ボート)社が開発した艦上攻撃機である。
概要
アメリカ海軍の艦上攻撃機として、A-4の後継として開発された。7トンにも及ぶ兵器搭載量を持ち、米空軍でもA-7Dとして採用、ベトナム戦争末期に投入された。A-7は全天候攻撃能力を持っていなかったため、米空軍、米海軍ともに1994年までに退役している。[1]
開発
ダグラス社の開発したA-4スカイホークは自重がわずか4.7tと小型軽量でありながらそれでも爆弾等搭載量が3.5tとそれなりの攻撃力を持っていた。さらに小型軽量から来る運動性を武器に対潜空母では艦隊防空戦闘機として使われるなど使い勝手の良い機体であった。
この使い勝手の良さをある程度残しつつさらなる搭載量の強化を狙って開発されたのがこのA-7であった。開発コストの低減を狙ってすでに戦闘機として実績のあったF-8クルセイダー艦上戦闘機の機体構造を流用、設計の一部を攻撃機向けに変更することによって開発期間の短縮を行った。
技術的特徴
F-8で離着陸性能の向上を狙って採用された翼の取り付け角変更装置はコストや重量の問題などにより省略された。その代わり大型のフラップを採用するなどして安定性を強化している。翼の後退角も低速性能を重視して浅い角度に変更されている。
エンジンはターボファンエンジンであるTF-30の単発である。軽攻撃機ということで超音速性能は要求されていないためアフターバーナーはオミットされている。
ベースが戦闘機ということもあり、亜音速付近では良好な運動性を有する。これが低高度で対空砲火に狙われた際にも強みを発揮、パイロットからも信頼性をおかれた機体となった。
武装
初期型はF-8と同じくコルトMk.12 20ミリ機関砲を装備する(砲数は4門から2門へと減少)。空軍ではさらなる地上掃討火力の強化を狙ってM61A1 20ミリバルカン砲に変更されている。
通常爆弾のほか、クラスター爆弾やロケット砲、さらには核兵器も運用可能。
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関連項目
脚注
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