BMP-TもしくはBMPTとは、ロシア連邦軍が開発した軍用車両である。愛称は『テルミナートル』。
概要
BMPTはキリル文字で『БМПТ』と表記する。 BMP‐Tは“BoyevayaMashinaPodderzhki-Tankov”の頭文字をとったもので、日本語に訳すと『戦車支援戦闘車』という意味になる。意外かもしれないが歩兵戦闘車BMPシリーズとはその役割も通称も全く関係ない。
T-72/T-90の車体に口径30ミリの機関砲2門、口径7.62ミリの機関銃、対戦車ミサイルを装備した砲塔が取り付けられており、車体左右には口径30ミリのグレネードランチャーが設置されている。乗員は5名(車長、操縦手、砲手、グレネードランチャー操作員✕2)。[1]
敵歩兵(特に対戦車兵器を持った歩兵)を無力化することで自軍の戦車を支援する。
チェチェンの教訓
1994年から始まったロシアにおける内戦『第一次チェチェン紛争』ではT-80、T-72、BMP-1、BMP-2、BMP-3といった装甲車両を押し立てて鎮圧に入ったが、こいつらは市街戦において全く無力だった。というのもビルの上層階からチェチェンゲリラ、そして奴らがぶっ放してくるRPG-7やRPG-18といったHEAT弾頭携帯ロケットランチャーに対抗するすべをどいつもこいつも持ってなかったのである。
ロシア軍はその対抗策として高仰角がとれる機関砲を持つZSU-23-4シルカや2K22ツングースカといった自走式対空砲を機甲部隊に配備。高所に潜むゲリラを機関砲でミンチにする戦術をとったが、かたや配備から20年以上のロートル、かたや1両のお値段10億以上の超高額車両。帯に短し襷に長しな状況だったのだ。ついでにこいつら元々対航空機であって対歩兵用ではない。
そこで市街地で歩兵の攻撃から機甲部隊を守れる専用の車両を開発することになりBMP-Tは生まれた。
そういやアフガンでも確か崖の上からムジャヒディンが機甲部隊を襲ってくるのでシルカが役に立ったって戦訓があったはずだけど、もしかして旧ソ連やロシアって学習能力がないんじゃ
解説
- T-90の配備の伴いニートしていたT-72を改装して作られた装甲車両。2005年より配備開始。
- 乗員は5名とかなり多い。
- 充実した外部観測機器を備え、昼夜問わず敵歩兵を探し出すことが可能。
- 兵装は9M120『アターカ』対戦車ミサイル4発と30mm機関砲2門、30mmグレネードランチャーと7.62mm機関銃を各1門。
- アターカはHEAT弾頭とサーモバリック弾頭を選択可能。その用途の都合上、サーモバリックを使うことが多いらしい。
- 通常戦車(T-80&90)2両にBMP-T1両が配備される。
- ヨーロッパ通常戦力削減条約ではこの車両は条約外の兵器と主張。バンバン作るつもりだったが値段が高かったらしく2010年には製造終了の憂き目に会う。
後継車両
2013年に後継車両BMPT-72「ターミネーター2」が公開された。乗員は初代の5名から3名になり、車体の左右に装備されていた30mm自動榴弾発射機が省略されている。また、アルマータ共通戦闘プラットフォームを利用したT-15「ターミネーター3」のプロトタイプが存在することも確認されているが、詳細は分かっていない。[2]
関連動画
BMP-T
BMPT-72
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
脚注
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