「――君のいない世界なんて、いらない」
「CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜」とは、アイディアファクトリー(オトメイト)より発売されている乙女ゲームである。略称はCZ。
概要
2010年11月25日に発売されたプレイステーション2用ソフト。2011年10月13日にはPSP版が発売された。PS Vita版とNintendo Switch版も発売されている。
ストーリー
都内の私立学校「秋霖学園」の初等部に通う、小学6年生の主人公―――九楼撫子。
幼馴染の理一郎と共に、比較的穏やかな学生生活を過ごしていたが、
――それは暗く陰鬱な、赤と青に彩られた黒い雲が覆う荒廃した世界の夢だった。
そんなある日、撫子と理一郎は新任教師・神賀旭に呼び出される。
同じく教室に呼び出されたのは、他のクラスで問題児と噂される生徒や下級生を含め、計6名。
そこで先生が告げたのは「問題児である君たちに、課題を与えます」と言う言葉だった。
即席の仲間たちと共に、先生に与えられた課題をこなさなければいけなくなったメンバー。
四苦八苦しながらも充実した学生生活を送る裏で、徐々に現実を侵食していく謎の数々。
そして、それらに翻弄される撫子の前に現れたのは、なぜか夢の世界で会ったことのある人物だった。
どこか見覚えのある面影の彼との出会いによって、運命の歯車は廻りだす――。
(PS2版公式サイトより)
世界観
撫子たちの世界はパラレルワールドになっており、同じ時間軸が無数に存在する。
元の世界と10年の世界ではキャラクター達の関係性も全く異なっている。
キャラクター
元の世界
- 「私は、早く大人になりたいの」
九楼 撫子(名前変更可能だが苗字固定・CVなし)
本作の主人公。小学6年生。九楼財閥の令嬢。大人びた言動で行動も冷静だが、実は少し強気で意地っ張り。
子ども扱いされることを嫌い、早く大人になりたいと背伸びしている。 - 「君にはありのままでいて欲しいんだ。それだけでいい」
海棠 鷹斗(CV:浪川大輔) ※攻略対象
撫子のクラスの転校生。並外れた学力と知識を持つ天才。世界的に有名な製薬会社・海棠グループの一人息子。
明朗快活で好奇心旺盛。並大抵のことでは取り乱さず、笑顔でスルーできる大物。 - 「オレはお前と違って、1度した約束は忘れないんだよ」
加納 理一郎(CV:前野智昭) ※攻略対象
撫子の幼馴染み。小学6年生。父親は外務大臣。クールで撫子以外とは交流を持たず、いつも撫子と口喧嘩をしている。
茶道の師範免状を持っており、有名な家元。 - 「あなたはぼくが知っている中で1番変わった人です」
英 円(CV:鳥海浩輔) ※攻略対象
小学5年生。有名レストラン"HANABUSA"総支配人の息子。兄の央のことになるとうるさく、なんでも兄基準で物事を考える。
常に敬語で話し、意外と毒舌。血の繋がらない家族にいつも遠慮している。 - 「……それ、もしかして喧嘩売ってんのか?買ってやってもいいぜ?」
西園寺 寅之助(CV:杉山紀彰) ※攻略対象
小学6年生。何かと喧嘩っ早い風来坊。寝る、サボる、睨むが標準装備。オッドアイを隠すため眼帯をしている。
周囲には怖がられているが、意外と常識的な面もある。 - 「殿?…ふむ。その響き、悪くない。よきにはからえ」
時田 終夜(CV:石田彰) ※攻略対象
小学5年生。売れっ子キッズモデルをしている、黙っていれば美形な少年。口を開けば殿喋りで、斜め上の発言しかしない。
背が高いことから中学生と間違われることもある。母親が元女優。 - 「ぼくは円に、もっと自由奔放に生きてほしいんだけどね」
英 央(CV:須藤翔)
円の兄。小学6年生。"HANABUSA"の跡取り息子。テンションが高く、ムードメーカー。
10年後の世界
- 「教師として、君たちにもっと成長して欲しいんです」
神賀 旭/キング(CV:浪川大輔) ※攻略対象
撫子達の学校に最近赴任してきた新任教師。しかし本当は10年後の世界からやってきたCLOCK ZERO(政府)のキング。
盲目的な程撫子を愛しており、彼女の目を覚ますために東奔西走した結果、世界を壊してしまった。 - 「必ず、助けに行く。……なにがあっても。お前を助けに行くから」
放浪者(CV:前野智昭) ※攻略対象
陰鬱な雰囲気で寡黙な青年。撫子を救うため、CLOCK ZEROから有心会に寝返った。CLOCK ZEROではナイトという役職を与えられていた。
パラレルを移動する能力を持っている。コスプレみたいな恰好をしている。 - 「ぼくは、ポジション・ビショップ。これは役職名でしてね」
ビショップ(CV:鳥海浩輔) ※攻略対象
夜の住人のような軽装で身軽な雰囲気を醸し出しているが、時折どこか冷酷な表情も見せる。
CLOCK ZEROではビショップという役職。体術が得意で、大抵の敵なら勝ててしまう。仕事は完璧に熟す。 - 「あなたには同情しますよ。でも諦めて下さいねー。これも仕事のうちなんです」
ルーク(CV:松本さち)
CLOCK ZEROの研究員の青年。キングの右腕。常に飄々としていて人の話を流す癖がある。
語尾を伸ばす口調で、いつもカエルのパペットを左手に付けている。白衣。 - 「あのお嬢はオレたちのモンだ。…やつらには、渡せねぇよ」
反逆者(CV:杉山紀彰) ※攻略対象
有心会頭の息子。周囲には"若"と呼ばれている。右目は髪の毛で隠れている。
目的のためなら少しの犠牲もものともしない。無自覚に残酷な性格をしている。 - 「覚えておるか。私があの世界で誓ったことを」
哲学者(CV:石田彰) ※攻略対象
唯一10年前と全く同じ人物。有心会に身を置いている。切り替えしが独特で会話にならないことが多い。
焼け野原でぼんやりと読書をしていたりする。心優しく、慈悲深い。 - 「あっ、秘密だよ?お姉さんはかわいいから、特別に教えてあげるけどね」
情報屋(CV:須藤翔)
明るくフランクで気さくだが、どこかつかみどころがない青年。正体不明の自称”正義のジャーナリスト”。 - 「取り乱すと思ったが、なかなか肝が据わったお嬢さんだ」
長(CV:藤井啓輔)
有心会の頭。反逆者の実の父親で、愛妻家。 - 楓(CV:幸地真作)
有心会の下っ端構成員。反逆者に忠実で慕っている。 - 零(CV:飯田奈保美)
政府の目から隠れて住んでいる芯の強い女性。
主な2大勢力
- CLOCK ZERO
キングを筆頭にルーク、ビショップ、ナイトが主体になって世界を支配している政府。
壊れた世界で理不尽な死がないようにCLOCK ZEROが住民全ての生活を管理している。
住民全員にIDが付けられている。
名前の由来はキングが子どもの頃ある実験につけた名前。
"時を止める"という意味が含まれており、作中でもCZと略される。 - 有心会
長によって運営されている反政府組織。
簡単に言えば任侠一家で、この常識から逸脱した世界から自由を取り戻そうとしている。
長と若(反逆者)の派閥に分かれているが、最終決定権は長にある。
主題歌
- オープニング曲/「階差の螺旋」
歌:love solfege (feat.真理絵)
作詞:紺野比奈子
作曲:松本慎一郎
ギター:加藤広明
MIX:内山利彦
制作:ティームエンタテインメント - エンディング・挿入曲/「流れる空に」
- 挿入歌/「そしてまた、ここから」
歌:arcane
作詞/作曲/編曲:MANYO
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