「Dead Money」とは、Obsidian Entertainment開発、Bethesda Softworks監修、販売のRPG「Fallout: New Vegas」の第一弾ダウンロードコンテンツである。
Xbox360北米版が2010年12月21日に、PC版並びにPS3北米版が2011年2月22日に配信された。
Xbox360日本語版並びにPS3日本語版は2011年3月8日に配信された。
概要
自分を襲ってプラチナチップを奪った男を捜し、モハビ・ウェイストランドを旅する主人公はある日、ラジオから「シエラ・マドレ・カジノ、グランドオープン!」という放送が流れていることに気付く。
その放送に導かれ、放棄されたブラザーフッド・オブ・スティールのバンカーへと辿り着いた主人公は催眠性のガスを嗅がされて意識を失う。そして気付いたときには見知らぬ不気味な土地へと放り出されていた。
彼を拉致し、この不気味なシエラ・マドレへと送り込んだのはヘリオス1を巡る攻防で行方不明となっていたブラザーフッド・オブ・スティールの前エルダー、ファーザー・エリヤであった。
エリヤは主人公に爆弾を仕込んだ奴隷制御用の首輪をはめ、シエラ・マドレ・カジノに眠るお宝を探し出すように命じる。もちろん、反抗したり、逃げだそうとすれば首輪が爆発する仕掛けになっていた。
否応なく巻き込まれた主人公は、戦前のエンターティナーであり、現在はグールと化している『ディーン・ドミノ』、二重人格のナイトキン『ドッグ/ゴッド』、元ブラザーフッド・オブ・スティールのメンバー『クリスティーン』と共にシエラ・マドレの探索を開始するのだった。
「Dead Money」を導入すると「Fallout3」のダウンロードコンテンツ同様、新たな武器防具や実績/トロフィー、チャレンジ、Perkが追加される(実際には武器、防具などはシエラ・マドレ内で入手しなくてはならないが)。
「Dead Money」自体はゲーム開始直後から挑むことができるが、シエラ・マドレ内には体力を奪っていく霧が立ちこめている場所があるため、ある程度のレベルになってから挑むのが望ましい(放棄されたブラザーフッド・オブ・スティールのバンカーの奥に入る際にもその旨、警告が表示される)。
また「The Pitt」のように、それまでモハビ・ウェイストランドで手に入れた武器防具、薬品や食品などはシエラ・マドレ内に持ち込むことはできない、この点からもある程度のレベルが要求される。
なお、余裕があれば「Light Step」のPerkを取っておくと探索が楽になる。
・コンパニオン
「Dead Money」には独自のコンパニオンが三人用意されている。彼らと協力して探索を進めることになる。
ドッグ/ゴッド
ファーザー・エリヤのアシスタントをさせられているナイトキン。精神を患っており、ファーザー・エリヤもしくはゴッド自身の声を聞く(Pip-Boyでホロテープを再生する)たびに人格が入れ替わる。
ドッグは癒えることのない空腹に苛まれており、知能は低下しているが従順。自分に餌を与えてくれるエリヤをマスターとして慕っている。
ゴッドは理性的だが、一方でドッグを軽蔑し、主人公にもエリヤにも反抗的。
ドッグは同行時に、昏倒したゴーストピープルを貪り食う。また、効率よくゴーストピープルを殺す方法を教えてくれる。
ゴッドはゴーストピープルに対しては特に効果は持たないものの、同行時、あちこちに仕掛けられた罠を発動させない能力を与えてくれる。
ディーン・ドミノ
200年前は有名なエンターティナーだったグール。シエラ・マドレ・カジノのオープンに伴って招聘されたが、直後に世界が核戦争で破滅したため、そのままシエラ・マドレ内に取り残されていた。
ディーン同行時、主人公はシエラ・マドレ内に充満する毒ガスから受けるダメージを減らすことができる。また会話によって「シエラ・マドレ・マティーニ(消費アイテム。アルコールで中毒性あり)」のレシピを教えてもらえる。
クリスティーン
元ブラザーフッド・オブ・スティールのメンバー。女性。顔面に手術痕があり、声を出すことができない。そのため、彼女とのコミュニケーションは主にボディーランゲージに頼ることとなる(ある程度のIntやPer、Medスキルが要求される)。
クリスティーン同行時、主人公は、首にはめられた爆発性の奴隷制御用首輪のタイムリミットを伸ばすことができる(シエラ・マドレ内には、首輪を起爆する電波と同じ周波数のラジオ放送が流れており、それに近づくと首輪が反応してしまう。クリスティーン同行時はその爆発までのタイムリミットがより長くなる)。
また会話によって、シエラ・マドレのカジノチップを密造する方法を教えてもらえる。
なお、本編中、ベロニカを仲間にして「恋愛したことはあるか?」と訊ねると彼女が同性愛者であることが判明するが、そのお相手がこのクリスティーンらしい。
・主に追加されるアイテム
ポリス・ピストル
.357マグナム弾を6発装填可能なリボルバー。モハビ・ウェイストランドで一般的な.357マグナム拳銃と違い、シリンダーはスイングアウト式でスピードローダーによる迅速なリロードが可能。
コルト・トルーパーとスミス・アンド・ウェッソンM36を混ぜたようなスタイルをしている。
スニークからの攻撃でないとゴーストピープルに対しては威力がかなり心許ない。
オートマチック・ライフル
その名の通り、フルオートで.308弾を連射可能な大型の軍用ライフル。恐らくモデルはM1918BAR(ブローニング・オートマチック・ライフル)だと思われる。
威力、連射力共に申し分なく、シエラ・マドレ内の自動販売機で弾も購入できるが、拡散度が高く狙ったところに弾が飛ばないため、あまり信頼性は高くない。
ホロライフル
主人公がシエラ・マドレ内に送り込まれた際に、ファーザー・エリヤが持たせたポンプアクション式のレーザーライフル。
本編に登場するグレネード・ランチャーのように銃下部から4発のマイクロフュージョンセルを装填し、1発撃つごとにポンプアクションで排莢する。
発砲の際には、氷もしくは塩の結晶が飛び散るような独特のホログラムによるエフェクトが発生する。
シエラ・マドレ内ではマイクロフュージョンセルがあまり拾えないが、威力が高く、最初からスコープが付いており、更に狙ったところに弾が飛ぶので使いやすい。
コズミックナイフ
『宇宙時代の新素材』で作られたナイフ。ただし、シエラ・マドレ内に存在しているものは製造から200年以上が経過しているため、切れ味が劣っている。アブラクシオクリーナーできれいに磨くと薄紫色の光沢を帯び、切れ味も増す。
また、ダクトテープや廃棄部品と組み合わせて槍に仕立て上げたり、ホットプレートで熱して熱を帯びたナイフに加工することも可能。
ベアトラップ・フィスト
プレイヤーをあちこちで悩ませるトラバサミの罠を格闘用武器として拳にくくりつけたもの。
そこいらのトラバサミを引っぺがして自作することはできないが、シエラ・マドレ内を徘徊しているゴーストピープルがよく装備している。
シエラ・マドレ・アーマー
シエラ・マドレ内を管轄する警察が使っていたと思われる防弾着とヘルメット。軽装備だが、そこそこの防御力を持つ。
アサシン・アーマー
なぜかシエラ・マドレ内に放置されている暗殺者用の軽装備。スニークスキルにボーナスが付く。元はクリスティーンの装備だったようだが……?
シエラ・マドレ・カジノ・チップ
シエラ・マドレ・カジノで利用されるはずだったチップ。エリア内のあちこちに落ちており、またクリスティーンに制作方法を教えてもらえば自分でも作り出すことができる。
ウェイストランドの主要通貨であるキャップの代わりにアイテムを購入するために利用される。
シエラ・マドレの自動販売機
エリア内のあちこちに設置されている自販機。上記のチップで買い物ができる。また、たばこのカートン、たばこのパック、戦前の衣服類などをチップに交換することもできる。
更には、特殊なコードを入手することで.357マグナム弾、.308弾、スティムパック、ホロライフルやオートマチック・ライフルの強化パーツなど探索に必要なアイテムを買うこともできる。至れり尽くせりである。
・主な敵
ゴーストピープル
シエラ・マドレ内をうろついている人型の生命体。ある程度のダメージを与えると昏倒するが実際には死んでおらず、更にダメージを与えるか、爆破、切断などによってとどめを刺さなくてはならない。
ナイフスピア、スローイング・ナイフスピア、ベアトラップ・フィスト、ガス爆弾などで武装している。
見た目よりも耐久力があるため、ポリス・ピストルだけでは倒すのは難しい。
ホログラム
主にシエラ・マドレ・カジノ内の警備を担当している人型のホログラム。
ホログラムなので撃っても斬っても爆破してもダメージを与えることはできない。つまり不死身。
しかし、ホログラムの投影機を止めてしまえば消滅する。
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関連項目
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