FM-PAC(FM Pana Amusement Cartridge)とは、ホビーパソコンMSXシリーズ向けの周辺機器である。
概要
1988年、Panasonicより発売。同社製SRAMカートリッジ「Pana Amusement Catridge」の上位互換機である。
最大の特徴は、「FM」の名前の通り、FM音源チップ Yamaha YM2413(OPLL) と、これを制御するための拡張BASIC ROMを搭載し、本体に差し込むことでMSXパソコンにFM音源演奏機能を提供することである。
それまでもMSXパソコン向けのFM音源規格としてはYamaha Y8950を使用する「MSX-AUDIO」が存在したが、要求性能の高さなどから高コストであり、普及しているとは言い難い状態であった。その点このFM-PACは標準価格7980円と充分廉価であり、このため急速に普及し、MSXパソコンにおけるデファクトスタンダードとなった。MSX規格には後のMSX2+で「MSX-MUSIC」として標準取込されているが、標準規格に昇格となるのはさらに後年のMSX turboR規格を待つことになる。
なお、MSX規格上は、内蔵OPLLインタフェースの認識コードが「APRLOPLL」であるのに対し、FM PACのOPLLインタフェースは「PAC2OPLL」であるという違いがある。
また、FM PACは(PACとしてのSRAM部分制御のために)内蔵ソフトウェアを装備しており、これはBASICインタプリタ画面から「CALL FMPAC」のコマンドで呼び出すことができるようになっている。
関連動画
関連項目
- 0
- 0pt