M-V単語

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M-Vとは、旧・文部省宇宙科学研究所（ISAS）（現・独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部（JAXA/ISAS））が運用していた3段式の固体燃料ロケットである。

主に惑星探査機や科学衛星の打ち上げに使用されていた。

ニコニコ動画においてはM-V5号機で打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が比較的有名であろう。

概要

運用期間は1997年～2006年。打ち上げ回数7回（成功6回）。

固体燃料を使用するロケットとしては世界最大級の大きさを誇る。

打ち上げる衛星に合わせて組み立てることができるため非常に汎用性が高く、そのため統一的な仕様が存在しない。またその汎用性の高さゆえに非常に高コストであり、また発射時の推進反射波がロケット側に直接跳ね返ってくるというランチャー形状のため、発射時に衛星に大きな振動が加わり損傷を与えかねない危険性があった。

打ち上げ実績

搭載された若しくは搭載予定であった惑星探査機/科学衛星の名称、＜＞内は打ち上げ前の名称である。

1号機：はるか＜MUSES-B＞
2号機：打ち上げ中止＜LUNAR-A＞
3号機：のぞみ＜PLANET-B＞
4号機：打ち上げ失敗＜ASTRO-E＞
5号機：はやぶさ＜MUSES-C＞
6号機：すざく＜ASTRO-EII＞
- ASTRO-EⅡは、ASTRO-Eと同一のものを作るという目的のもと作成。4号機の失敗を見事に打ち消し、空へ飛び立っていった。
8号機：あかり＜ASTRO-F＞
7号機：ひので＜SOLAR-B＞
- 8号機が先に打ち上げられたため、7号機がシリーズ最終機となる。
9号機：打ち上げ中止＜PLANET-C＞
- PLAMET-Cは、のちに国産液体燃料ロケット H-ⅡAにより打ち上げられた。その名を金星探査機「あかつき」と言う。