M18ヘルキャットとは、アメリカ軍が第二次世界大戦中に開発・運用した対戦車自走砲である。
正式名称は76mm Gun Motor Carriage M18。ヘルキャットは愛称で、地獄猫ではなくアバズレ女、性悪女の意味である。
概要
専用設計された小型かつ軽量な車体に、76.2mm戦車砲を装備したオープントップの旋回砲塔を持った対戦車駆逐車である。
エンジンはM4シャーマンと同じく航空機用の空冷星型エンジンを搭載し、最高速度は80km/hで、M1 エイブラムスが登場するまでの間、キャタピラを持った装甲車両としては世界最速の車両であった。
第二次世界大戦においては1944年の夏以降、ヨーロッパ戦線と太平洋戦線に実戦投入された。
戦後はアメリカ軍からは退役し、他国に売却された。
性能
最高速度 | 80km/h |
行動距離 | 161km |
主砲 | 76.2mm戦車砲M1 (52口径、45発搭載) |
副武装 | ブローニングM2重機関銃 (800発搭載) |
装甲 | 25.4mm~12.7mm |
エンジン | 空冷星型9気筒ガソリンエンジン 400馬力(後期は460馬力) |
乗員 | 5名(車長、砲手、装填手、操縦士、副操縦士) |
バリエーション
- 75mm砲搭載型 - 主砲を75mm砲に変更したもの。試作のみ。
- 90mm砲搭載型 - 主砲を90mm砲に変更したもの。試作のみ。
- 90mm砲搭載型 - M36ジャクソンの砲塔に変更した火力強化型。通称スーパーヘルキャット。試作のみ。
- T88 HMC - 主砲を105mm榴弾砲に変更したもの。試作のみ。
- M39汎用装甲車 - 車体を利用した装甲車。朝鮮戦争に投入された。
- M44装甲兵員輸送車 - 車体を利用した完全密閉型の装甲兵員輸送車。運用面の問題から極少数のみ生産で終わる。
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関連項目
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