Microsoft Visual Studioとは、マイクロソフトが提供する統合プログラミング開発環境である。
2012年、遠隔操作のウイルス騒動で一躍有名となった「数万円から数十万円以上する専門的なソフトで、素人が購入することは考えにくい」ソフトウェアである(後述するように、実際には無料版もある)。
概要
Windows向けの開発言語環境として、すでにVisual BasicやVisual C++が発売されていたが、Developer Studioというランチャーで軽く統合される程度であった。
1997年に、Visual Studio 97が発売され、異なるプログラミング言語で開発されたプログラムを統合して1つのアプリケーションにまとめる機能を備えた。
2002年にVisual Studio .NETが発売され、.NET Framework上で動作するアプリケーション開発にも対応した。
2014年から、有料のProfessionalエディションと同等の機能を持つCommunityエディションが無料で公開された(詳細は後述)。
パッケージ構成
- Microsoft Visual C++: C言語およびC++によるアプリケーション開発ツール、ライブラリー。
- Microsoft Visual Basic: オブジェクトを配置してプロパティ、メソッドを追加して開発できるBASICベースの開発ツール。
- Microsoft Visual C#: C#によるアプリケーション開発ツール、ライブラリー。
- Microsoft Visual Web Developer: ASP.NETを使ってWebアプリケーションの開発ができるツール。
- Microsoft Expression Blend: UI作成用のアプリケーション。Windowsストアアプリ、Windows Phoneアプリ開発で使用できる。どちらかというとデザイナー向け。
- Team Foundation Server: プロジェクトやソースの管理を行うサービスアプリケーション。
数万円から数十万円以上する専門的なソフト
「数万円から数十万円以上する専門的なソフト」と言われるものの、価格はピンからキリまである。というか、数万円から数十万円以上の枠には収まらず、百万円クラスのものもあれば無料の選択肢もある。
一番高いもの
Amazonで見つけた一番高い「Ultimate with MSDN」は1,480,080円、百万の桁まで達する。さすがにこれは「素人が購入しない」ではなく「個人が購入しない」というレベルの代物である。実際、Ultimateエディションでのみ使える機能は、大人数での開発を支援するものが中心である。
また、「with MSDN」というのもミソである。MSDNサブスクリプションという数年間WindowsやMicrosoft Officeが使い放題になる権利がついてくるのである。
無料版
無料版には、2013で追加されたCommunityエディションと、2005から存在するExpressエディションの2種類がある。
Communityエディションは、有料版であるProfessionalエディションとほぼ同じ機能を持つ。Professionalエディションは約6万円するのだが、2013からはそれが無料で使えるのである。実に太っ腹。Communityエディションを使うためにはいちおう条件があるのだが、少なくとも個人開発者であれば、例え商用アプリ作成用途でも条件に引っかかることはないので問題なく使える。
Expressエディションは、最低限の機能を持ったエディションである。2010までは言語別(Visual C++ 2010 Express、Visual C# 2010 Express、……)だったが、2012では用途別となった。Visual C++/Visual C#/Visual BasicでEXE/DLLを作成できるのはfor Windows Deskopである。2013からはCommunityエディションが追加されたため、ほぼ下位互換のExpressエディションは廃止された…予定であったが、結局存続となった。
このほか、設立間もない企業向けのキャンペーンBizSparkでは有料版のVisual Studioを無料で入手できる。
関連動画
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関連項目
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- 0pt