OH-6とは、アメリカ・ヒューズ社が開発したヘリコプターである。この項では派生型のMH-6/AH-6、MD500についても簡単に説明する。
概要
1965年に生産がスタートした米軍の観測ヘリで、愛称は「カイユース」。
観測ヘリの役割とは前線で攻撃ヘリや攻撃機の指揮統制を行うことが目的であり、小型・軽量・軽快な運動性・高い信頼性・安全性をもって観測機としてベストセラー機体となった。1970年にアメリカ本国では生産終了。後述するMD500シリーズにもなって諸外国に多く普及している機体となっている。
またOH-6の成功をうけ、民間ユース機としてマクダネル・ダグラス社からMD500シリーズとして販売された。販売にあたり若干の機体改造をうけるともにエンジンのパワーアップなどが行われた。この機体はOH-6の生産終了後世界各国に民生・軍用機体として多く採用されることになる。軍用機体としてMD500ディフェンダーとも呼ばれることがある。日本国内でも多くその機体をみることが多いだろう。
MD500の軍用に使われたその多くが簡単な攻撃装備(ロケット弾)などを装備し、攻撃ヘリ的な運用を行うほか台湾海軍のように海軍艦艇に乗せて哨戒ヘリとして運用したりと様々な運用ケースが見られる。興味深いところでは北朝鮮も西ドイツ経由でMD500を導入しているという話もある。南進時の後方撹乱用ではないかという話もあるのだが。
日本
日本においては、OH-6は1979年から陸上自衛隊、海上自衛隊、海上保安庁などで運用されていた。
川崎重工がOH-6Jとして120機、OH-6Dを陸自向けに193機、海自向けに14機を生産した。海自では2011年6月に退役、陸自のOH-6Dも2020年3月末に退役した。[1]
AH-6
その軽快な運動性と小型さから特殊部隊にも導入され、OH-6およびMD500をベースに改造をほどこし、ミニガンやロケット弾を装備した機体がAH-6である。5人程度の分隊規模の人員輸送型をMH-6とよび、リトルバード、あるいはAH-6の最新型はキラー・エッグとも呼ばれている。
この機体を装備した有名どころの部隊としては第160特殊作戦航空連隊、通称「ナイトストーカーズ」がある。映画「ブラックホーク・ダウン」でもAH-6は搭乗するが、これらの機体の操縦など、この「ナイトストーカーズ」に所属するパイロットたちが行っているという。
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関連項目
脚注
- *明野駐屯地、第10飛行隊のOH-6が3月17日にラストフライト 2020.4.27
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