PULSTAR(パルスター)とは、エイコム[1]が開発し、SNKから発売された横スクロールシューティングゲームである。
1995年にアーケードゲーム(MVS)として展開され、同年9月にネオジオ版、10月にはネオジオCD版を発売した。
2012年6月5日からはWiiのバーチャルコンソールでネオジオ版が配信されている。
2017年12月21日にはアケアカNEOGEOのラインナップとしてMVS版の配信が開始された。
概要
本作は『R-TYPE』を意識した作品で『「自分たちが、ネオジオでもR-TYPEと同じ物を簡単に作れるんだ」 と言う事を世に知らしめる為に、あえて似せて作った』とのコンセプトのもとに開発されている。
そのため、自機のDINO246はR戦闘機と言っても疑いようのないデザインをしており、どこかで見たことのある様なレーザーで攻撃を行い、オプション武装もボイジャー(フォースの様な物)とイオ(ビットの様な物)を揃えている。
グラディウスは3が1989年が出て沙羅曼蛇2が1996年に出るまでの空白期。
格闘ゲーム全盛期のMulti Video System、ネオジオで横スクロールシューティングを出したのは溢れんばかりの横スクロールシューティング愛の賜物かも知れません。
ステージ構成は全8ステージ(1周)になっており、開始ステージは1~4の何れかから選ぶことが出来る。(生き残る自信があるならばステージ4からスタートしても良いのだよ?と言うことである。)
※フル装備と最弱装備の落差が非常に大きいことは承知しておく必要があります。
『パルスター』をゲームセンターで見たことがある方が忘れられない要素があります。
ネオジオ台で滑らかなアニメーションで走った彼女の姿が印象に残っている方が多いのではないでしょうか。
ストーリー
西暦2248年、火星ベース基地にて史上初の異生命体からのパルス信号が観測された。それが戦争の発端であるとは人類は知る由もなかった…。一方、異生命体側も人類の信号観測と同時に地球の存在を感知し、光速を遥かに超える速度で地球へと向かい始めた。これに懸念を抱いた太陽系連邦は、不測の事態に備えてスペース防衛軍を創設した。
それから8年後の2256年7月7日の17時、ついに異生命体は太陽系圏内に姿を現し、海王星防衛隊との間で戦闘が勃発した。戦いは激化の一途を辿り、戦禍は瞬く間に太陽系全域に広がっていった。連邦は戦局を打開するため、銀河の中心にある敵本体へ向け、攻撃部隊パルスターを出撃させた。
そして2年後、戦闘は終結し、太陽系連邦はその星々とともに壊滅的なダメージを受けた。海王星は塵となり、木星は太陽系第2太陽と化し、地球も地軸の変化で大陸の60%が水没した。戦闘に向かった攻撃部隊パルスターとの交信も途絶えたままで、隊員たちの生死さえ全く確認できない…。そんな中、敵は追い討ちをかけるように新たな動きを見せていた。追い込まれた連邦は残る戦力をかき集め、第2次攻撃部隊を結成。「全ての敵の根絶」という過酷な指令を与え、再び銀河の中心へと発進させた。
※主人公の山崎薫は行方不明になった姉の山崎直美を探すため、そして意思を継ぐためにパイロットになり、DINO246に乗り込んでいます。
システム
- チャージショット
- 本作では独特なチャージゲージを導入している。
ショットボタンを押しっぱなしにするとチャージゲージが中央から右に伸び、放すとゲージの長さに応じた威力と貫通力を持ったチャージショットが発射される。
ショットボタンを連打するとチャージゲージが中央から左に伸び、メインショットとゲージの長さに応じたサブショットが発射される。 - ボイジャー
-
機体の前方に装備されるユニット、『R-TYPE』で言うところのフォースで、レーザー以外の敵弾防御と直接敵にあてることによる攻撃が出来る。
『R-TYPE』との大きな違いは、『切り離し』や『後方装備』が出来ない事、『ボム効果』と『チャージショット効果』である。
ボイジャーは『切り離し』や『後方装備』が出来ない代わりに、ボタンの同時押しで『ボム効果』を発揮する。
この『ボム効果』はボイジャーを自機から切り離して爆破することで敵にダメージを与えるもので、ボイジャーの種類により異なった効果を発揮する。自機は一定時間、地形も無視する完全無敵になり、敵にダメージを与えることが出来るが、ボイジャーが失われてしまうので注意が必要である。
そしてボイジャーのもう一つの重要な機能が『チャージショット効果』である。
ボイジャーはアイテムにより取得・2段階のパワーアップが出来、パワーアップを2段階目まで進めることによってチャージゲージに応じた攻撃が可能になる。
このボイジャーをパワーアップした事により使用できる特殊ショットは5種類。うち3種類がチャージを、残り2つがラピッドショットを強化する。- Nショット : 最大8方向にニュートリノビームを発射する。
拡散波動砲と軌道が酷似しているが、メイン以外のニュートリノビームには貫通能力はない。 - Fショット : 障害物にあたると反射するフリップレーザーを3方向に発射する。
かいつまんで言うと波動砲クラスの威力がある反射レーザー。 - Rショット : チャージショットがリングレーザーになり、ノーマルショットの色も変わる(威力が上がっているかどうかは不明)。
ぶっちゃけるとチャージショット本体にも貫通能力がある超音波魚雷(当然でかい相手にはリングを複数かすらせたほうが強力)。 - Pショット : ラピッドショット時に自機の周りをプラズマが覆い、ショットには貫通効果がつくプラズマは接近してきた敵を貫通しつつバリアのように攻撃するが、弾消し効果はない。
- Tショット : ラピッドショット時に障害物含め全ての対象を無視するテールレーザーを発射する。ターゲットが自機の一定距離に接近するとロックされ、その相手に確実にヒットする。(=ロックしてない相手には絶対当たらない)。ただしレーザーは尻から出る。機体後方から発射される。
- Nショット : 最大8方向にニュートリノビームを発射する。
- イオ
- 機体の上下に最大2つまで装備されるユニット。『R-TYPE』で言うところのビット…ではなく、『イメージファイト』のポッドに近い特性を持っている。
Iアイテムを取ることにより1つ目は自機の上に、2つ目は自機の下に装備される。
ポッドと同様に自機方向とは逆にショットを撃つ機能を持つが、ポッドシュートは出来ない。
ただし、ボタンを押すことによりショット方向を固定することが出来る。
また、敵弾を防ぐ効果もあるのでボイジャーと共に装備すればかなりの防御効果が期待できる。 - ミサイル
- その他のアイテム
グラフィック
本作では『ビューポイント』で魅せた謎の技術『プリレンダリングされた3DCGを手作業でスプライトに変換したグラフィック』から3年の月日で経て培った技術により、ほぼ全てのグラフィックをCGプリレンダリングで表現する事に成功している。
このCGプリレンダリングとネオジオの持つパワーにより、本作では甲殻類から生っぽい物まで全てに渡って美麗かつグロテスクに、そして非常に滑らかな動きで生きているかの様な素敵なアニメーションを実現している。
特に6面のボスは、ゲームのコンセプトと美麗でグロテスクなグラフィックにより『色々な意味で限りなくアウトに近いアウト』な仕上がりとなっている。
⇒驚愕する。
サウンド
※藤田靖明 : サウンドスタジオ「ファーストサークル」代表。元カプコン社員でロックマン3、ロックマン10、天地を喰らう2諸葛孔明伝、メタルスラッグ ファーストミッションとセカンドミッションなどに参加している。
関連動画
こちらのSTAGE5~6はサムネが直球すぎたので動画から飛んでください。
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
脚注
- *サミー工業の子会社だった「日本エイコム」が親会社に吸収された後に、元社員が設立した会社。1996年にSNKとタカラの出資により「夢工房」に社名を変更した。『ザ・キング・オブ・ファイターズ京』や『プレヒストリックアイル2 原始島』などの開発を手掛けていたが、SNK再建に伴う子会社整理の一環で解散した。日本エイコム時には1992年にクォータービューシューティングの『ビューポイント』(発売は吸収後にサミーより)、夢工房時には1998年に本作の続編の『ブレイジングスター』を開発している。
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