QBZ-95(95式自動歩槍)とは、中国人民解放軍で採用されているブルパップ式のアサルトライフルである。
概要
あまりにも多すぎる生産数のため、世代交代を妨げていたAKのデッドコピー56式自動歩槍を置き換えるべく開発されたが、置き換える前に時代遅れとなってしまった81式自動歩槍の後継として開発された。
しかし、56式自動歩槍を駆逐するべく採用された本銃だが、またしても完全な世代交代を実現できないまま、次の世代となる03式自動歩槍への更新が始まっている。理由は、相変わらず圧倒的な数を誇る56式自動歩槍の存在もあるが、セレクターの操作性や機関部を包み込むように構成されたナイロン製ストックの耐久性が問題視されたとも言われている。
2010年以降、操作性や耐久性を改良したQBZ-95-1とQJB-95-1が登場したことにより、上記の問題が少なからず実際にあったことを証明している。
詳細・スペック
スペック (QBZ-95) | |
---|---|
製造 | 中国・北方工業公司 |
全長 | 745mm |
重量 | 3250g (3.25kg) |
銃身長 | 463mm |
機構 | ガスピストン方式 (ショートストローク) |
口径・弾薬 | 30発 箱形弾倉 5.8x42mm弾 |
有効射程 | 400m |
最大の特徴は81式自動歩槍から受け継いだ、新型の5.8x42mm弾の採用である。NATO各国で採用されている5.56mm NATO弾(SS109)の高い弾速とロシアAKシリーズの5.45x39mm弾を超える初活力を有しており、両者より10年以上後に開発された弾薬に相応しい性能を有している。
外見は、あえて触れる気がしないが、何かに若干似ている。そんな気がするだけ。別名チャイナトランペットおよびチャマス。
基本的には先代の81式自動歩槍と変わらず、81式自動歩槍がAKと類似しているためAKのデッドコピーと勘違いされがちだが、実際はSKSとAKの魔改造いいとこ取りとも言える構造になっている。
また、この銃ではポリマーフレームが多用されており、メンテナンスフリーにする、全体的な生産コストを抑えるなど、当時の中国としてはかなり改革的な試みがなされている(でも次の03式ではブルパップからまたAKライクに戻っている。何があったのか)
バリエーション
北米では民間モデルも販売されているが、本項では軍用モデルについて説明する。
QBZ-95 | アサルトライフルタイプの基本型 |
QBZ-95B | QBZ-95のカービンタイプ。ストックと銃身が変更されている。 |
QBB-95 | LSW(分隊支援火器)タイプ。 銃身が延長され、ドラムマガジンが標準装備されている。 |
QBZ-95-1 | QBZ-95の改良型。 操作性やストックの耐久性が改善されたと言われている。 |
QJB-95-1 | QBB-95の改良型。 QBZ-95-1と同様の改良が行われている。 |
QBZ-97 | QBZ-95の輸出型。 5.56mm NATO弾を採用し、M16などで採用されているSTANAGマガジンを装着できるよう改修されている。 本銃に3バースト機構を搭載したものはQBZ-97Aとなる。 |
QBZ-97B | QBZ-95Bの輸出型。 M16などで採用されているSTANAGマガジンを装着できるよう改修されている。 |
QBB-97 | QBB-95の輸出型。 |
QBU-88 | QBZ-95の狙撃銃タイプ。 キャリングハンドルが撤去された上にマガジンが短いため、ぱっと見だと別物に見える。 |
遊戯銃
すでに旧型とはいえ中国人民解放軍で採用され、印象的なスタイルを持つ本銃だが、香港リアルソード社以外にモデルアップしているメーカーはない。
ただしノーリンコとの関係も噂されるリアルソード社の製品に相応しく、ジュラルミン鍛造の切削レシーバーにハードアノダイズドが施され、ストックも実物同様にナイロン66で製造されるなど、他社の追随を許さない完成度となっている。
残念なのはリアルソード社の方針により、輸出仕様のQBZ-97とQBZ-97Bしかモデルアップされていないことである。
YIKA社がエアコッキングガンとしてQBZ-95をモデルアップしているが、三千円という実売価格なのでクオリティには期待しないほうがいい。ぶっちゃけ屋台銃。
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関連項目
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