SUPER BELL''Z(スーパーベルズ)とは、主に電車の車内アナウンスをネタにした曲を歌うテクノポップユニットである。
概要
1992年結成。メンバーの脱退や入れ替わりを経て、1999年に本格的な活動を開始。同年末に東芝EMIより「MOTER MAN(秋葉原〜南浦和)」でメジャーデビューを果たし、以降は「MOTORMAN」シリーズと呼ばれる、鉄道をテーマにした楽曲を中心に音楽活動を行っている。
「MOTORMAN」シリーズにおいて、特にJR東日本(JREast)の路線を取り上げたものは「MOTERMAN」と表記されている。そのため、Oの中にEを書き「MOT(e)RMAN」と表記することも多い(2012年の「MOTORMAN みちのく」以降は面倒なのでMOTERMANとは表記しなくなった)。
「MOTORMAN」の印象で語られることが多いが、パフォーマンスを絡めての演奏や、危なすぎてCD化できない過激なライブ限定曲など、元々はライブパフォーマンスに重きを置いたユニットである。
メジャーデビュー20周年となる2019年はアルバム「MOTOR MAN 20 ~20th Anniversary~」を発売。初期に制作されたライブ限定曲がいくつか待望の収録を果たした。
ニコニコにおける活動
2011年には東京カルチャーカルチャーで行ってるイベント「スーパーベルズの鉄道ナイト」がニコ生で中継された。また、2012年のニコニコ超会議に参加し、ニコニコ超会議号や第一回エアトレイン世界大会などのイベントを行った。これ以降も、ニコニコ超会議で催される鉄道イベントにはほぼレギュラーとして参加している。
2012年5月3日からニコニコ生放送にて三陸鉄道応援番組「鉄音アワーNET」に出演している。(※当初は毎週木曜21時~22時30分放送だったが、2012年8月以降は不定期配信になり、2012年末にチャンネルが閉鎖。現在はニコニコミュニティに場を移して不定期放送されている)
また、コラボレーションアルバムも発売している向谷実のニコ生にも時折出演している。
主なメンバー
現在は野月を中心としたフリーメンバー制となっている。本項では過去のメンバーも併せて記載する。
野月貴弘(のづき たかひろ)
ボーカル、作詞作曲、車掌DJ担当。鉄道の他にもラジコン、F1、ガンダム、ジョジョなど幅広い趣味を持ち、曲中にそれらのネタが挟まれることもしばしば。現在は車掌DJの衣装でライブを行っているが、初期はシャアザクをイメージした衣装を着ていた。アニメやゲーム、玩具などで声優として車掌の声を担当することも多い。
土屋基(つちや もとい)
ギター、保線DJ担当。元保線員。作詞作曲を務めることも多く、「MOT(e)MAN 鉄子の旅」ではほぼ全曲を手がけた。ネタに枝葉を付ける才能に優れ、「御徒町(おかちまち)がハイハットっぽく聞こえる」と野月に話したことからMOTORMANシリーズの構想が生まれるなど、ベルズで果たした役割は大きい。ナカジー加入後はマネージャーとして裏方に回っていたが、現在はメインメンバーとして活躍している。神社仏閣好きで霊感あり。後述の宮田やレミア(2015年より宮田にバトンタッチ)をメンバーとした和風テクノユニット「こいこい」でも活動もしている。
中島啓貴(なかじま ひろき)
ギター、顔パフォーマンス担当。通称ナカジー。インパクトある声で曲中にもキャラとして登場することも多かった。元板前で本人曰く料理は得意らしいが、メンバー曰く「梅酒にクラゲのようなものが浮いていた」など、あまり評判は芳しくない。2006年に脱退。
少覚一(しょうかく はじめ)
コーラス、キーボード、髪の毛が薄い人 前髪の長い人担当。デザイナーとしてCDのジャケットも手がけている。妻帯者。戦艦などミリタリー系の趣味に造詣が深く、航空母艦「翔鶴(しょうかく)」をひいきにしている。「ASIANTURN」「BASS MAN」など中華風のメロディーが特徴的な曲を書き、作曲者としても関わる。
宮田千春(みやた ちはる)
女性ボーカル、おばちゃん担当。初期メンバーとして活躍し一度脱退したが、現在はメンバーとして復帰した。大食いで土屋曰く「ドム」。2009年に結婚し、その年のライブ(10周年記念)の副題は「旧姓宮田」となった。
TJレミア(ティージェイ・レミア)
2008年加入の新女性メンバー。パフォーマンス担当。自称不思議の森出身の妖精であり、永遠のギャルなどの設定があり非常に面倒くさい。本名は飯田。
ブルリン
野月の飼っているインコ。多彩な車掌ボイスを操り、「MOTERMAN 酉(とり)」ではアルバムのトリを務めた。ポチたま出演経験あり。見習いインコDJとしてウルクンというインコも野月が飼っていたが、2014年の元日に死去。2016年にはブルリンも死去した。13歳の大往生であった。
二階堂“ベル君”裕二(にかいどう べるくん ゆうじ)
ベルズの象徴でありバンマス。上京して様変わりしたベル君を見た野月たちが「スーパーベル君だ!」と言い出したことがユニット名の由来となった。グルーヴある笑い方が特徴で、モノマネにより曲中にキャラとして登場することも。普段は会社員をしており、ライブに姿を表すことは殆ど無い。
A君(エーくん)
メジャーデビュー前の超初期メンバー。グループ内交際禁止の掟を、言い出した自分から破って脱退、結婚した。その事件の全貌はベルズ唯一のラブソング「フルスクラッチ」で知ることができる。
曲に登場するキャラクター
MOTORMANシリーズには曲を跨いで登場するキャラクターが何人か存在する。ここでは主なキャラクターを紹介する。
ジャブ鈴木先生
野月の恩師がモデル。電車を寝過ごす、夜のホームで酔っ払いに絡まれる、新幹線内でわんこそばを食べるなど様々な役回りを演じる。名前の由来は生徒に間違ったジャブの打ち方をよく教えていたから。
宮今さん
実況アナウンサー。F1をテーマにした「Formula Man」のほか、今宮駅や並走区間などの実況解説として登場する。モデルはF1の実況でお馴染みの今宮純。ピットアナウンサーとして川井一仁らしき人物が登場することも。
本間ちゃん
FM仙台などでDJを務めるローカルタレント、本間秋彦。東北地方の路線を扱った曲でよく登場する。新旧の仙台弁を巧みに操り、酒好きのおんつぁんを演じる。本間ちゃん自重しろ。
おじいちゃん
グルーヴある熊谷弁を操るおじいちゃん。「老・ラッパー」で初登場し、その後も様々な楽曲で咬み合わない問答を繰り返す。モデルは野月が熊谷に住んでいた時に働いていた魚屋のおじいちゃん。
余談
グループ名表記に関する逸話
スーパーベルズの正式表記は記事名にあるように SUPER BELL''Z である。特に気をつけたいのは、Zの前の記号はダブルクオート(")ではなく、シングルクオート(')の2連続で表記されること。
これはベルズがメジャーデビューする前に脱退したメンバー数を表す「キルマーク」である事をメンバー筆頭の野月貴弘(ボーカル・車掌DJ担当)が語っている。また、野月は「キルマーク」数が変化する事もあるかもしれないと示唆していた。しかし、実際に中途、メンバー構成の変化はあったものの、現グループ名使用開始から現在に至るまでSUPER BELL''Zの表記変更は行なわれていない。
当然のことながら、公式ウェブサイト内のテキスト表記に関しても「シングルクオート2連続」の表記となっている。
アイドルマスター
ナムコのゲーム「アイドルマスター」シリーズでオーディションの対戦相手として登場するNPCには、スーパーベルズの楽曲にちなんだ名前のプロデューサー、ユニット名がいくつか存在する。「松尾車掌」Pの「快速仙山号」、「VVVF」Pの「レッドサンダー」、「レチDJ」Pの「かいじ101号」などがそれである。開発者にファンが居たのだろうか?
また、登場アイドルの「三浦あずさ」にちなみ、ラジオ番組「THE IDOLM@STER RADIO」内でスーパーベルズもカバーした「あずさ2号」が歌われ、2008年にCD化されている。ベルズ版と同じようにイントロで車掌アナウンスが入る凝りっぷりである。2011年にはアニメ版に「こだまプロ」所属の「ひかり」「つばめ」「のぞみ」の3人から成るユニット「新幹少女」が登場するなど、アイマスは妙に鉄道ネタに縁がある。
アーケード版アイドルマスターには「かもつ」Pの「キハ」も登場する。スーパーベルズは2010年より「鉄女育成スクール」という企画をスタートさせ、その一環で鉄道アイドルグループ「KIHA48」をプロデュースしており、時代が追いついた状態になっている。
関連動画
関連生放送
関連項目
- 鉄道
- 保線作業用BGM
- エアトレイン
- 向谷実
- テクノポップ
- 鉄子の旅 (アニメ版のOP・ED曲、劇伴を製作)
- ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~ (野月が鉄道アドバイザーとして参加)
- RAIL WARS! (アニメ版の鉄道音効、アナウンスなどを担当)
関連リンク
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