SWAO(Small waterplane area outrigger) 53とは、おフランスの造船企業『CMN』社が考案した未来の軍艦ざーます。
概要ざーます
フランスはシェルブール市にドックを構えるCMN(仏:Constructions Mécaniques de Normandie 、ノルマンディー機械製作所)はフランス沿岸警備隊向けの巡視船や輸出用コルベット、豪華クルーザーとかを作っている小型船舶専門の造船所なのだが、ここが2012年10月に発表したのが問題のSWAO 53だった。
なんといってもその最大の特徴は双胴船の癖に左右の船体の長さが違うという「お前はポリネシアのカヌーか!」という突っ込み待ちな姿かたちだろう。何でこんな船体にしたかというと名前の数字『53』がヒントで、この船、全長たったの53mしかないのである。どんだけ小さいかというと海上自衛隊のはやぶさ型ミサイル艇(全長50.1m)とどっこいどっこいである。排水量については記載がないがはやぶさ型が240トンだから350~450トンぐらい、コルベットのサイズである。ところがこの船は短いほうの船体=アウトリガーをつけることにより大体12~3m四方のでっかい甲板を用意することが出来るのだ。これによって5トンクラスのヘリコプター、たとえば同じフランス製のAS365ドーファン[1]を発着させることが可能になる。アメリカの沿海域戦闘艦インディペンデンス級がトリマラン(3胴船)なんて変態的なフォルムをしたのも航空甲板を広く取るためだったのだが、このSWAO 53 も同じ考え方の元に成り立っている。
SWAO 53についてCMNはコマンド部隊を運用できる多用途艦であると説明しており、乗組員26名と特殊部隊9名を載せて運用が出来るとしている。艦体はステルス性を強く意識しており、マストまでレーダーを内蔵した塔型マストを採用。ちなみに武装は57mm砲1門と12.7mmRCS(無人砲塔)2基、8セルのVLS(ミサイル垂直発射機[2])一組。あと無人ヘリ『カムコプターS300』を1機搭載できるとのこと。
ちなみに世界の軍ヲタの意見として、
てな感じで否定的な意見が多く、現在受注が取れるかどうか生暖かい目で見られていたが、案の定2015年現在確認したところCMNのサイトにおいてSWAO 53のページは消失、代わりに普通の70m級単胴船がラインナップに上がっている。ですよねー。
しかし特殊部隊用トリマランなんてものをラインナップに上げているあたりCMNはまだ懲りていない模様。
関連動画ざーます
関連商品ざーます
……さすがになさそうざーます。
関連コミュニティ
swao 53に関するニコニコミュニティを紹介するざーます。
外部リンクざーます
関連項目ざーます
脚注
- *米軍のUH-1に相当する小型汎用ヘリ。
- *おそらくは『アスター15』対空ミサイル用と思われる。
- *双胴船は単胴船(要するに普通の船)にくらべ傾いたときにひっくり返る限界が低い。極端な話、ちょっと傾いただけで転覆するという厄介な問題がある。
- 0
- 0pt