Smoke on the Water(スモーク・オン・ザ・ウォーター)とは、ディープ・パープルの楽曲である。
概要
このアルバムのレコーディングは、スイスのモントルーで行う予定だった。レマン湖畔にある「モントルー・カジノ」のステージを使用するはずだったが、レコーディングを控えた1971年12月4日、このステージで開催されたフランク・ザッパ率いる「ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション」のコンサート中、熱狂したファンが信号拳銃(フレアガン)を発射。たちまち現場は火災となり、カジノは全焼してしまった。
なお建物の被害は大きかったものの、当時現場にいたクロード・ノブス(モントルー・ジャズフェスティバルの創立者)の誘導もあり、負傷者も死者も出ていない。よかったね。
この火災の煙を対岸のホテルから目撃したメンバーはその顛末を歌詞とし、2日後に別の場所でレコーディングを行った。そうして生まれたのがこの曲である。
今でこそディープ・パープルの代表曲に数えられているが、与太話めいた歌詞からも解る通り、当時はアルバムの数合わせに作った曲だった。しかしこのアルバムを聞いたアメリカのラジオ局のDJが曲を大層気に入り、何度も流した事からまたたく間に有名になった。
先に述べた通り、シンプルながらも強烈な印象を残すリフが有名。ギターを弾く者ならば誰しもが一度は演奏し、同曲をカバーするアーティストは引きもきらない。
カバーは多くのアーティストによって行われており、リッチー・ブラックモアやイアン・ギランもそれぞれ出演したライブで演奏したり、セルフカバーを収録している。著名な所ではアイアン・メイデン、イングヴェイ・マルムスティーン、ドリーム・シアター、日本では松本孝弘(B'z)、X、桑田佳祐(KUWATA BAND)、人間椅子などが演奏している。
変わり種として、王様のアルバム『深紫伝説』では歌詞を日本語にした「湖上の煙」として発表。
NHKの『ハッチポッチステーション』内のコーナー「What's Entertainment?」では、グッチ祐三が「デーブ・パープル」と称して登場。本曲とロシア民謡「一週間」を合体させたパロディを披露している。何故かコードが合っているのが秀逸。
また『題名のない音楽会』にて常磐津節が特集された際、5世常磐津文字兵衛により、本曲が常磐津節に編曲。その名も「Smoke On The Water 改め 大江戸の火消し」で、レマン湖ならぬ琵琶湖にて弁財天詣でにやってきた江戸の火消しが火事に遭遇するという内容となっており、笑いと喝采を浴びた。
『Dance Dance Revolution 2nd MIX』では、Mr. Ed Jumps the Gunが本曲をアレンジした「SMOKE」が登場した。
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関連項目
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