VF-25とは、マクロスフロンティアに登場する架空の可変戦闘機である。
ペットネームはヘブライ語で救世主を意味するメサイア(Messiah、メシアとも)。
概要
YF-24 エボリューションをベースとし、YF-25 プロフェシーを経てマクロスフロンティア船団において開発された最新鋭の可変戦闘機。
正式な形式番号はVF-25/MF25だが、これは複数の移民船団がYF-24ベースの新型機を設計しているため、フロンティア船団製であることを表す必要があることから。
ファイター形態のデザインは可変戦闘機の元祖でもあるVF-1バルキリーを彷彿とさせるデザインであるが、より曲線的で大型となっており、空気抵抗も少ない設計となっている。また、可変機構についてもVF-19の物に近い構造となっている。
プロジェクト・スーパーノヴァを経て開発されたVF-19、VF-22に要求された単独での大気圏内外往還能力、ピンポイントバリア、フォールドブースター運用能力、アクティブステルスの全てを保持しつつ、人体へのG負荷を軽減する事を達成。その性能は従来機を遥かに凌駕するものとなっており、機動性能は無人戦闘機「ゴースト」に引けをとらないとも言われている。
大きな特徴として、ISC(慣性蓄積コンバーター)と呼ばれる新技術を搭載している。これはフォールド技術の応用によって機体やパイロットへかかる慣性、いわゆるGを一時的に異空間へ蓄積するもので、その後、少しずつ通常空間に戻すことで、高機動戦闘によって生じる肉体的限界を超える負荷にもパイロットが耐えられるようにしたもの。
ただし、負荷は消える訳ではなく、蓄積容量にも限界がある為、パイロットには使用タイミングを見極める判断力が求められる。
また、この技術にはフォールドクォーツが使われているが、貴重な鉱石ゆえに入手が困難であり、製造コストの高騰や量産化の妨げに繋がっている。
更に従来機との大きな違いとしてEX-ギアシステムを搭載。
これはコクピットのシートにパワードスーツとしての機能を付与したもので、パイロット用の耐Gスーツに飛行能力を持たせ、そのまま脱出用のユニットとしても使えるという画期的なもの。
またEX-ギアを着用時の体の動きをトレースして、バトロイド形態の操縦に反映する機能もついている他、機体の遠隔操縦も可能である。
先述のような製造コストの問題や政治的な事情から正規軍には配備が行われていないが、評価試験を兼ねてSMSにおいて実戦運用が行われており、スカル小隊のメンバーなどが搭乗する。
バリエーション
それぞれ仕様の異なる型が複数存在。作中に登場するものは以下の通り。
- VF-25A・・・VF-25の標準仕様。スカル小隊以外の隊員が搭乗している。
- VF-25F・・・ドッグファイト向けに調整され主に前衛機として運用される。作中では早乙女アルト、ヘンリー・ギリアムが搭乗している。
- VF-25S・・・連射式2門を含むレーザー機銃4門、エンジン強化、編隊支援機能などが追加された指揮官専用機。作中ではオズマ・リーが搭乗。
- VF-25G・・・望遠機能が追加された頭部カメラ、専用スナイパーライフルや狙撃用装備を備えたスナイパー仕様機。作中ではミハエル・ブランとクラン・クランが搭乗。
- RVF-25・・・大型アンテナを備えた電子戦機。レーザー機銃は装備されていないが、ゴースト「QF-4000」3機を従えている(最大6機まで管制可能)。作中ではルカ・アンジェローニが搭乗。
また、以下のようなオプション装備が存在する。
- SPS-25S/MF25 スーパーパーツ(スーパーパック)
過去の可変戦闘機でもお馴染みの大気圏外標準装備のスーパーパック。
但し、今までは背負うような形であったのに対し、主翼を挟むように装備され、追加装甲的な要素もある。
追加ブースターや増槽、マイクロミサイルランチャーなどを装備。 - APS-25S/MF25 アーマードパーツ(アーマードパック)
こちらも毎度お馴染みのアーマードパックであるが、今までのアーマードパックは装備時に変形が出来ず、バトロイドでのみ使用出来たのに対し、VF-25では装備状態で通常通りの3段変形を可能にした。
重装甲化、またレーザー砲やミサイルなどの大量追加により、大幅に火力が向上する。
但し、重量が大幅に上がって機体制御が難しく価格も高価なため、基本的に小隊長クラスのみが使用。 - VF-25/TW1 トルネードパック
劇場版にて新たに追加された新装備。
主翼基部にバーニア、両翼単に360度回転可能なエンジンを各2機追加。機体背面には大型の旋回式連装レーザー砲を追加して、攻撃力の向上を図っている。
幾つかパーツを追加することで大気圏外でも使用可能。また逆に大気圏外から大気圏へ突入する際も、不要なパーツをパージすることでそのまま戦闘が続行できる。
なおバルキリーのバトロイド形態では通常、主翼を背面へ折り畳むが、トルネードパック装備状態ではバーニアや回転式エンジンが付いている為、主翼は開いた状態で固定される。
劇場版の公式ガイドによれば、実はアーマードパック並かそれ以上に高価な装備らしく、同時期に開発中であったYF-29のスペックに近づけるために開発された装備とのこと。 - SPS-25P/MF25 パラディンパック
マクロス・ザ・ライドに登場する追加装備。
バジュラとの格闘戦を念頭に開発され、追加装甲や全方位バリアを発生させる事により高い防御力を発揮する。
これらの装備はYF-29のフォールドウェーブシステムの大出力を前提に設計されているため稼働時間は限られている。
追加の武装は穂先からレールキャノンを発射可能なブレイズランスのみ。 - フォールドスピーカー
主翼下部に取り付ける、大型のスピーカー。また空中に映像を投影する投影機の機能も有している。 - AP-SF-01+ イージスパック改
ルカの搭乗するRVF-25に装備されている電子戦装備。
「改」となっているのは、元々のイージスパックに対バジュラ用の改修が施されているため。
大型レドームによる広範囲索敵が可能。 - スナイパーパック(ロングレンジパック)
ドラグノフ・アンチ・マテリアル・スナイパーライフルや機体固定用アンカーで構成された追加装備。
ライフル以外の装備は内装されているので、スーパーパックの装着を妨げない。
MikuMikuDanceにおけるVF-25
MikuMikuDanceのプロデューサーであるみせたがりPによって、作中に登場する 「VF-25F」「VF-25S」「VF-25G」「RVF-25」の4機全てがMMDユーザーモデルとして製作され、公開されている。
関連動画
関連静画
関連項目
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