Zerg(ザーグ)とは、Blizzard Entertainment社の制作したRTSゲーム「StarCraft」シリーズに登場する、超文明種族によって造られた有機生命体種族。
その大群で押し寄せ蹂躙する戦闘スタイルは有名で、英語圏ではStarCraft以外の場でも「Zerg」「Zerg戦術」といえばどんな戦い方なのかが通じるほどその存在が浸透している。
曖昧さ回避
概要
超文明種族Xel'Naga(ゼル・ナーガ)が創りだした有機生命体種族。Char(チャー)を故郷とする。
元々は脆弱な寄生生物であったが、Xel'Nagaの干渉操作により寄生主から能力を吸収・同化する能力を獲得。吸収・同化を繰り返すことで種として強化されていった結果、創造主であったXel'Naga自体をも同化し、Xel'Nagaの記憶から過去に創りだした別種族Protossの存在を知ることとなり、Protossと同化することで究極の生命体となることを目指している。
種全体が統率されており群体のように行動する。その知性と集団意識は象徴的存在であるOvermind(オーバーマインド)と思考体Cerebrate(セレブレート)からなるが、それ自体はXel'NagaがZergを制御するために創りだしたシステムである。
TerranやProtossのように高度に発展した技術や文明は持たないが、他種族を吸収・同化することで得た生体情報から自らの肉体を変容・発達させることで強靭な肉体を有している。その驚異的な繁殖能力で大群を形成し攻め入る様は圧巻である。
外見デザインのモチーフは虫等の外骨格生物。映画「エイリアン」に登場する生命体からのインスパイアも多分に見受けられる。
特徴
- Zergはユニットすべてが生物であり、さらに建物もすべてが生物である。ワーカーユニットであるDroneが変態することで建物となる。ユニット・建物共に、受けたダメージは時間とともに徐々に回復する。
- Droneを含む全ユニットがLarvaと呼ばれる幼体が変態することで誕生する。Larvaは基幹となる建物(Hatchery、Lair、Hive)から一定のペースで産み出される。
- Zergが建物を建てられる場所はCreepと呼ばれる地表を覆う生物組織の上だけ(一部を除く)。逆に他種族はCreepが地表を覆っている場所には建物を建てられない。Creepは基本的にZergの建物の周りに徐々に広がる。ZergのユニットはCreep上にいると回復量や移動スピードが上昇する恩恵がある。
- クローク(透明化)能力はないが、地中に潜るBurrow能力によりほぼ同様の効果を得ており、Burrow状態での潜伏および攻撃が可能なユニットも存在する。
- 他種族とユニット比較をすると、1体あたりの強靭さでは見劣りするが、攻撃スピードと数を揃えやすい点で勝る。
- 象徴的ともいえる最下級の兵士ユニット「Zergling」の初期ラッシュは悪名高く、例えば「StarCraft2」では1ユニットあたりTerran(人類)のMarine(50ミネラル)、Protoss(文明宇宙人)のZealot(100ミネラル)に対してたった25ミネラルという破格のコストを誇る。
- まずZergと対戦するプレイヤーは序盤のZergling部隊による強襲を警戒して早期に自陣防衛を整える必要があり、少しでも怠れば地盤の固まっていない自陣の要衝を突かれ、序盤の出遅れをリカバーできず投了……という展開もよく見かけられる。
- ただ、十分な物量のためにユニット上限を拡張する「サプライ」を生産する必要と、Larvaの支給数に限界があり、無制限に物量を揃えることは出来ない。相手との戦力差を考え、適切なタイミングで送り込まないとユニット生産分の時間と資源の意味なき損耗と化すのもZerg勢力の欠点といえる。
- ともかく、単体のユニット性能は低いが、数さえそろえれば相手の小細工を蹂躙するだけのポテンシャルがあり、真っ黒い“波”のような群れが敵部隊を粉砕して進軍する様は「戦いは数だよ兄貴!」と総帥に憤った将校の台詞を体現するカタルシスを感じられるシーンといえよう。
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 3
- 0pt