単語記事: AH-64

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AH-64とは、アメリカ合衆国をはじめとした西側諸で運用されている攻撃ヘリコプターである。

概要[1]

AH-1の後継機としてヒューズ社によって開発された。

AH-1が搭載していたTOW対戦車ミサイルに代わり、レーザー誘導方式のヘルファイアを最大16発搭載する。機首に搭載したTADSと呼ぶ示器でロックオンして発射するので、TOWのように命中まで射手が誘導し続ける必要はい。ほかに19発入りの2.75インチロケットポッドを最大4個搭載可。前部胴体には30mmチェインガンが取り付けられており、最大1200発の弾丸を搭載可

TADSは機首先端のターレットで、視照準系、IR暗視装置TVレーザーデジグネーター、レーザートラカーが組み込まれている。TADSの上には赤外線を使用するPNVSパイロット間視界センサ)もあり、間でも射手やパイロットが広い視野で標を捜索できる。

生残性も徹底的に強化されており、ローター、操縦系統、燃料系統、乗員室の防弾が良されたほか、エンジンの排気温度を下げるIRサプレッサーが装備され、ローターの騒音AH-1Sより50%低減されている。もし墜落しても、毎秒13mの落下速度までなら乗員は95%確率生存できる。

時間は環境ミッション内容で変化するが、ヨーロッパでの対戦車ミッションヘルファイア16発と機関1200発を搭載、高度600mで飛行)で2.33時間になる。

開発

アメリカ陸軍はワルシャワ条約機構軍、特に圧倒的な戦車に対抗するため、間や悪でも作戦でき、将来の戦車対戦車ミサイルの発達も考慮に入れた新しい攻撃ヘリの開発に着手、1973年6月AAH(次期攻撃ヘリコプター)として、AH-1を大幅に上回る性を持つ機体を開発することにした。

1973年7月にヒューズ社・ベル社との間でテスト機の開発契約を締結。ヒューズのYAH-64が4枚ローターでパイロットが射手の後ろに座る形式であったのに対し、ベルのYAH-63はローター2枚、パイロットが射手の前に座る設計だった。

両社の原機は1975年9月に初飛行、1976年12月にヒューズの機体が採用されることが決定した。

派生

1984年AH-64 A型の導入がスタート1991年湾岸戦争で実戦参加。そのが周知されるとともに装備を最新のものにアップデートする計画がスタート。グラスコクピット化、新のローター・ブレードの導入および電子機器のアップデート、特徴的な外見のAN/APG-78ロングボゥ・レーダー(ヘリのローター上部に取り付けられた鏡餅状のもの)の導入など様々な新機軸を取り込んだDが『アパッチ・ロングボウ』として1993年前後に実現した。新規導入分だけではなく既存のAH-64Aもすべて修作業をうけてAH-64Dとなっている。

湾岸戦争では高評価を受けたものの、続くイラク戦争などでは歩兵ゲリラなどが携行するMANPADS(携行対空ミサイル)の普及などにより損が増加。対地攻撃ヘリコプターとして評価が低くなった。

ただしAH-64そのものもDにたいして順次アップデートを行い、当初のBlock1、Block2アップデートが続く中、最新Block3が導入。Block3については既存のAH-64A/D修するアパッチ・ブロック3・A(AB3A)、全新規製造のアパッチ・ブロック3・B(AB3B)の二つの導入方法があり、うち、既存機体修の場合は導入後30年を経過している機体もあることから、胴体部分の新規交換が行われている。(ここまでくると、もう新規製造とほとんどかわらないレベルではあるが)

2012年8月に、DBlock3をE称し、あわせて『アパッチ・ガーディアン』という名称をつけることとなった。

Eの特徴は外見上の違いはあまりないものの、ほぼすべての装備に対してアップデート化が行われているだけではなく、UAS(UAVの発展を受けて最近ではUASと呼ばれている)である無人機を獲得。レベル4と呼ばれる武装および操縦の遠隔揮をAH-64Eのコクピットから行えることとなった。MQ-1Cグレイイーグル(プレデターの発展)の遠隔揮だけではなく、まだ正式採用ではないが、AH/MH-6Xリトルバー無人機遠隔揮にも成功している。

また、イラク戦争で露呈したMANPADS(携行対空ミサイル)に対する脆弱性への対応のひとつとして、現在開発導入が進められているMALD(中発射デコイ)もこれらUASに搭載するのではないかと見られている。(イスラエルAH-64Dはすでに実戦でデコイを使用しているといわれる)

米軍ではDBlock3=Eは、前述した既存機体修分634機、新規製造分56機のあわせて690機の導入が計画されており、これにより既存のアパッチを運用する27個大隊(1大隊おおよそ24機)すべてがAH-64Eの導入を行うと考えられている。

また、海外向けとしてはインドおよび台湾が導入を決定しているほか、既存のA/Dを導入している々に対しても現在売り込みが行われているという。

日本での運用

陸上自衛隊でも、AH-1の後続機(AH-X)としてDを採用。62機導入という形が決定したが、防衛費削減のあおりを食らって年間導入機数は数機という寒い状況で、あまりの導入サイクルの長さに一部の評論家などから疑問のが上がる中ライセンス生産を開始したのだが、なぜか僅か13機(恐らく実戦部隊配備は9機?)で打ち切られることになった。ちなみに2007年まで10機まで調達されている。理由はいろいろ噂されているが、

陸上自衛隊AH-64Dアパッチ・ロングボウ(ニコニ・コモンズ)
  1. AH-64D/Block2(生産単位バージョン違いみたいなものと思ってほしい)で導入を開始したら、アメリカメーカー(ボーイング社)では米軍向けのBlock3の生産が開始され、メーカーに送られるブラックボックス部分のパーツが以後生産されないことが判明した。
    (というのが防衛省の言い分のようだが、米国メーカーボイーング側では「部品供給もするし、必要ならアップデートも検討する」という公式発言がある)
  2. 部隊導入を開始したらある装備品が仕様する電波帯域が内ではすでに使われていて使用できないのが判明した。
  3. 部隊導入を開始したら予想以上に運用コスト(人的問題? 額的問題?)がかさむことが判明した。
  4. イラク戦争などの戦訓を踏まえると攻撃ヘリの有効性に疑問を持たれつつあるため。

などなど話が上がっているが、偽のほどは定かではない。
よほど自衛隊中の人AH-64Dに納得できない問題があったと見るべきか。ただ、いかなる理由であっても最近にない大不祥事かつ大失態であることには間違いがない。AH-64Dの配備を決めた中の人大丈夫だろうか…。

結果的に13機で調達終了という形になったため、2008年、残り3機分に残り47機分に盛りこまれる予定だったメーカー側の生産設備の導入経費+ライセンス生産違約などなどが加わることとなり、この3機にかぎり本来の1機あたり83億円に133億円が合算、216億円という高額な予算要が行われた。

ぶっちゃけ世界一高価と言われる戦闘機F-22とほぼ同じ値段である。

当然というか、防衛費削減の中でこんな額が通るわけもなく、この3機分の導入が見送られることになった。

つまり、この時点で10機導入で中断。ライセンス生産メーカーである富士重工業は本来導入予定の50機分導入で見込んでいた350億円が未回収されることなった。

2009年9月2日富士重工業発注機数の大幅減に伴う必要経費負担を防衛省に要望する事が明らかになった。2010年度概算要でもAH-64Dの導入予算計上を見送った為、上述した一機ごとに上乗せ予定だったライセンス料の未回収分約350億円に加え、ボーイングから購入した3機分の部品代100億円につい ても請するとしていた。防衛省の言い分は単年度調達であるため違約は生じないという意見のようだ。

(この問題は結局裁判にまでなり、一審は富士重工の訴えが退けられたものの、二審では支払いを命じ、平成27年12月17日最高裁は前述のライセンス料未回収分351億円あまりの支払いをに対して命じる二審判決を確定した。"は従来通り初期費用をメーカーに支払う信頼を守る義務があるべき"というわけで、当然の話でもある)

元々AH-64ライセンス生産されるメリットは、内に生産ライン・整備設備があることで機体のメンテナンスにかかる費用、時間が軽減されることなる(と、稼働率が向上する)。FMSやボーイングからの直接購入ではライセンス生産より安く済むのだけれど、定期整備などボーイング社から技術者派遣してもらう必要がある。これでは望むとき、望む形で整備が行えないデメリットが生じるので、防衛省はそういう対応を望んでいたし必然と内生産メーカーはこれらの生産・整備に必要な設備投資が必要になるので巨額の予算が必要になる。これを当初予定の60機に割り当てる予定が、半分もいかないうちに中断します。ではメーカー側も立場がないだろう。

以後のAH-64の調達については、2011年度予算要の中にふたたび計上されていることが明らかになった。しかも1機のみで調達費用54億円としている。再び計画通り13機までの調達を行う予定なのかもしれない。(この末をうけて、自衛隊では導入にあたり設備導入費を導入機材数分分割して割り当てる、という方式を取りやめる場合も出てきたのは良い傾向と言えるだろう)

結果的には現行のAH-1とする形は変わらず、再AH-Xとして新攻撃ヘリが導入される予定となり、めてAH-64Eを導入する可性が出てきた。この他には、産のOH-1偵察ヘリ改造する案などもあるが防衛省内部での不祥事等もあり先行きはまだ不透明ともいえる。

関連画像

陸上自衛隊 AH-64D アパッチ陸上自衛隊 AH-64D アパッチ陸上自衛隊 アパッチの機関砲陸上自衛隊 アパッチのパイロット

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関連項目

脚注

  1. *AH-64A アパッチのパワー中島日出矢 PANZER 1982年4月

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携帯版URL:
http://dic.nicomoba.jp/k/a/ah-64
ページ番号: 2490400 リビジョン番号: 2572685
読み:エーエイチロクジュウヨン
初版作成日: 09/03/21 23:41 ◆ 最終更新日: 18/03/24 03:35
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AH-64について語るスレ

144 : ななしのよっしん :2018/02/06(火) 20:33:30 ID: 5Td4h4LPQC
もうこの際E導入した方が良いと思う。
せっかく富士重工に整備できる設備とかあるのに現在12機じゃ駄すぎる。
それにコブラはもう古すぎていい加減新に代えないと不味い。
実際AH-1ZかAH-64EがAH-Xの最有補だし。
145 : ななしのよっしん :2018/02/07(水) 00:16:19 ID: fwkumzK7yO
上機動がめられる現状、ah-1zの方が良くない?
146 : ななしのよっしん :2018/02/08(木) 20:53:51 ID: RGogFiCMbL
陸自が次に調達するヘリAH-1ZでもAH-64Eどちらになろうが、
いずもひゅうがに搭載できるようにローター折り畳みができる艦載仕様が望ましいな
147 : ななしのよっしん :2018/02/12(月) 06:03:40 ID: 5y4FJtkpDg
正直、嶼防衛こそ航空上優勢とれるかどうかにかかってるので
言うほどそれが重要とは思わないけどな。オスプレイにも追いつけないから護衛に使えないし

ただそれを言わないと昨今予算が取れない状況なのかもしれないが
148 : ななしのよっしん :2018/02/12(月) 12:38:20 ID: fwkumzK7yO
むしろオスプレイの方がいらん。

上、航空優勢とっても地上戦はやるんだから、CASの手段は必須。
149 : ななしのよっしん :2018/02/16(金) 22:48:54 ID: GYb0DtoRMy
ttp://www.helis.com/news/2002/wah64debris.htm
Eじゃこの問題は解決したのかな
150 : ななしのよっしん :2018/03/26(月) 05:44:23 ID: 5y4FJtkpDg
嶼戦なら航空上封鎖された時点で降伏か餓死するか
ついでに確保できた時点で艦砲射撃でも固定航空機からの爆撃でも対地ミサイルでも何でも手段がある

アパッチにしろオスプレイにしろ、単価が高いだけじゃなくて
整備コストのこと考慮に入れてないんじゃないかと。
んで、高いわりにやれることは実は多くない。
151 : ななしのよっしん :2018/04/07(土) 18:51:32 ID: /PPw5H1Hk7
システムドンドン高度化してるせいで今後攻撃ヘリコプターみたいな中途半端な飛びモノは前線での居場所がくなるんじゃないんかなあ
生き残れるのは高度に生存性に配慮したステルス機、さもなくば撃ち落とされてなんぼの安いuav
陸軍は地べた回帰で稜線下からコソコソと弾なりミサイルなり打ってすぐ逃げるという感じで
152 : ななしのよっしん :2018/05/06(日) 11:48:58 ID: ke3e1Ytb0s
そもそもシリアウクライナではレーダー探知で自動で標的に照準を向けて発射する対空ミサイルや対機関なんてのが出てきてる時点でヘリ生存性低くなってるし中国ロシアも自走式の機関対空ミサイルとレーダー積んでるあるしあと無人機攻撃ヘリの代わりにもなるし
153 : ななしのよっしん :2018/05/26(土) 10:04:26 ID: vO868dgmTl
そもそも大戦後一番落とされてる航空機ヘリだし
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