Arch Enemy(アーク・エネミー/アーチ・エネミー)とは、スウェーデンにて結成されたメロディック・デスメタルバンド。
概要
バンドの要であるツインギターを担当するアモット兄弟(マイケル・アモットとクリストファー・アモット)を中心に結成。
デスメタル由来の激しいリフとドラムに叙情的なギターフレーズを加えるのが、彼らにとってはスタンダード。
また、バンドメンバーが全員おそろいの赤い腕章を着用して演奏する。
ヴォーカリスト時代のアンジェラだけロングリボンの特別仕様になっていた。
現メンバー
- アリッサ・ホワイト・グラズ(Vocal)
元The Agonistのフロントであった女性。高低差の激しいグロウルやスクリームと女性ならではのしなやかなクリーンボイスを操る両刀遣いという、これまでのフロントとは違った一面を持つ(ただし、Arch Enemy移籍後初となるアルバム『War Eternal』ではクリーンボイスでの歌唱をほぼ封印しているものの、次回作『Will To Power』ではクリーンボーカルも使用している)。完全菜食主義者(ヴィーガン)であり、以前に所属していたバンドでは地球環境やそこに生息するものの保護を訴えていた。初めて買ったメタルアルバムが『Wages of Sin』であり、ヴォーカルスタイルにも影響を与えたという。
フランス語圏のカナダ・ケベック州出身だが母国語は英語で、フランス語は第二言語。写真からもわかるとおり、『Canadian Idol』に参加していたほどの美人。 - マイケル・アモット(Guitar)
あのCarcassの音楽性を激変させたことで有名なリード・リズムギタリストで、クリストファーの実兄、バンドのリーダー。
マイケル・シェンカーやウリ・ジョン・ロートなどに影響を受けた、剛直でパワフルなギタープレイが特徴。曲も手がけることも多いが、内面的な歌詞を手がけることも多い。
何を隠そう、同じベジタリアンであるアンジェラとは婚姻関係(事実婚)。ある意味、夜の生活を見てみたい夫婦である。
Dean社のVタイプのシグネチュアギターを使用する。 - ジェフ・ルーミス(Guitar)
メガデスのデイブ・ムステインに認められるほどの実力を持つギタリスト。加入以前はSnctuaryやNevermoreなどに在籍し、脱退・活動休止後はソロで活動していた。実はクリストファー・アモット脱退直後の頃にバンド側から加入のオファーがあったが、ソロ活動を理由に断った過去がある。しかし、ニックが脱退することから、友人であるマイケルのために加入することになった。 - シャーリー・ダンジェロ(Bass)
他のメンバーに比べて地味だが、このバンドの屋台骨相応の実力を持つベーシスト。
地味なためか、これまで日本語版ウィキペディアには彼の項目だけが無かったが、ようやくできた。
リッケンバッカーやIbanez製のアイスマンベースをもとにしたシグネチュアベースを使用する。 - ダニエル・アーランドソン(Drums)
この人もバンドには欠かせないドラマー。正確無比なドラミングを得意とし、頻繁なテンポチェンジを必要とする曲でも全く乱れない。さらに、ギターなどもプレイできるマルチプレイヤーでもあり、幾度もバンドに貢献している。
再結成後のCarcassでもドラムを叩いている。
元メンバー
- ヨハン・リーヴァ(Vocal)
結成当初からの男性ヴォーカル。豊かな表現力を生かしたグロウルを得意としており、脱退した現在も根強い人気を誇る。後述の理由により、やむを得ず脱退せざるを得なかったが、現在もメンバー間の交流が続いているので、決して仲違いによる脱退ではない。 - マーティン・ベンソン(Bass)
2ndアルバムに参加したメンバー。 - ピーター・ウィルドアー(Drums)
2ndアルバムに参加したメンバー。現在はダーケインなどでドラムを叩いている。 - フレドリック・オーケソン(Guitar)
マイケルが復帰するまでに在籍していたメンバー。元タリスマンで、現在はOPETHのメンバーでもある。 - クリストファー・アモット(Guitar)
イングヴェイのようにクラシカルで流麗なプレイを行うギタリスト。他にもアルマゲドンという汚物系スラッシュメタルバンドもやっていた。結成当初からバンドの片翼として活躍していたが、学業専念のめ、一時的にバンドから離脱していたが復帰。だが、現在のArch Enemyで演奏するモチベーションは戻ることが無く、次第にバンドで演奏することに違和感を感じるようになってしまった為、バンドや自身の将来のことを考慮して、一人一人に明かしながら相談し、友好的な形で脱退することとなった。なお、兄のマイケルは彼がバンドに対するモチベーションを持ちきれなかったことをなんとなくだがわかっていた模様。
在籍時にはキャパリソンのデリンジャーをもとにしたシグネチュアギターを使用していた。 - アンジェラ・ゴソウ(Vocal)
女性とは思えない凶悪なグロウルを放つ女性で、ドイツ出身。信じられないがだろうが、本人はベジタリアンで、話し声自体は普通の女性。その上、(事実婚だが)人妻。昔からデスメタルを愛聴・歌唱していたため、敬虔なクリスチャンであった母親からは「あなたは私の子供じゃない」とまで言われた。近年ではマネージメントも手がけるようになり、ヴォーカルとマネージメントの二足のわらじで活動すると思われた。しかし、「家族との時間や他の事を追求する人生の段階にいたった」ということもあり、2014年3月をもって13年も務めていたヴォーカルを引退。以降はアリッサにフロントを託し、マネージメントスタッフとしてバンドに関わることに。
巨乳美人。何気にCarcassにゲスト参加していたりする。 - ニック・コードル(Guitar)
メンバーでは唯一のアメリカ出身。クリストファーの後任として正式に加入。メンバーとは2010年1月から2月に行われたUSツアーに同行したことから顔なじみであり、マイケルも彼の技量と熱意を買っている。
両親がピアノ教師だった関係でピアノとバイオリンを習っていたが、反動で10歳からギターも習い始める。ヴァージニア大学でジャズと音楽理論を学び、“速弾き”やメタルは独学で習得した。アーチ・エネミーでの活動の他、Arsisにてギターとベースを担当している。2014年のツアー時期に脱退。
ヴォーカルについて
ヴォーカルは2009年3月現在、初期と4thアルバム以降でがらりと変わっている(9thアルバムではさほど変化が出ていないが、本人の歌唱スタイルから変化する可能性がある)。初期からのファンやメタルファンは結成当初のヴォーカルを推す人物が多いのに対し、アンジェラも公認のアリッサらに影響を与えるほどインパクトを強く残した功績がある。
- ヨハン・リーヴァ
結成当初から3rdアルバムまでのヴォーカル。男性。感情表現に長けており、声量も安定している。技術面で言えば、ハッキリ言ってアンジェラよりは上だが(これはアンジェラ本人も『The Root Of All Evil』でのインタビューでも言及している)、地味な人であった。あまりに地味なのと、ライブパフォーマンスが(少なくともマイケルにとっては)あまり良くなかったために、メンバーの苦渋の決断により、解雇されることに。決して誤解されたくない事項なのだが、解雇後も交友関係が残っていることから、後腐れの無い解雇だったと予測される。
現在でも根強い人気を持つ。一時期はベースも担当していたこともあった。 - アンジェラ・ゴソウ
4thアルバムから参加している女性シンガー。女性とは思えない強烈なデスヴォイスを操る。正確なリズム感と強烈な声に対し、比較的恵まれたルックスとのギャップが激しい。当初は力押しのヴォーカルスタイルであったが、現在は表現幅を広げるべく、ヴォイストレーニングを敢行している努力の人でもある。本人はあくまでリズム隊の一部としてバンドを盛り上げ、ギターを引き立てていると考えている為、どちらかといえばライブで魅せるタイプであると思われる。
ヨハンが感情優先で歌うタイプなら、アンジェラはリズム重視タイプ。ヨハン在籍時代の曲についてはリズムをずらして歌う場面が出てくるため、そのあたりに強く抵抗を感じたのだとか。 - アリッサ・ホワイト・グラズ
アンジェラ歌手引退に伴い、後を託された形で9thアルバムより加入した女性シンガー。デスヴォイスを用いた歌唱法はアンジェラの影響で始めたものである。前任者2名と違い、アカペラもこなせるほどの通常の歌唱もこなすこともできるシンガーで、歌唱技術も高い。デスヴォイスで歌うパートはアンジェラと同じく正確なリズムで行うが、感情表現はどちらかと言えばヨハン寄りで、そのスタイルはThe Agonist時代も同様。
バンド移籍当初はグロウルやスクリームだけで歌っているが、『Will To Power』でバラードを入れる都合からクリーンボイスでの歌唱も披露するようになった。
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関連項目
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