F-14とは、アメリカのグラマン社(現ノースロップ・グラマン)が開発した航空母艦向け艦載機である。愛称は「トムキャット(オス猫)」で、初飛行は1970年。戦闘機としては珍しい可変翼機(ネコの耳に見える事から付いた愛称がトムキャットである)で、それまでアメリカ海軍で主力だったマグドネル・ダグラス社(現ボーイング)製のF-4ファントムを置き換える目的で開発された。
主眼はソ連の長距離爆撃機とそこから放たれる大量の対艦ミサイルによる飽和攻撃からの防衛が目的であり、1950年代から海軍で計画されるたびに頓挫しつづけたミサイル・キャリアーとしての艦載機の側面が多分に強い。
E-2Cの管制下から、ソ連爆撃機+対艦ミサイルを迎撃するための対空ミサイルAIM-54フェニックス・ミサイルの搭載・運用を当初から想定された艦載機として機体は必然と大型化し、着艦などのことを考えると可変翼であると都合がよい…というわけで双発・可変翼の機体となったわけである。
武装としてはセミアクティブレーダー誘導式中距離空対空ミサイルAIM-7スパロー、赤外線誘導式短距離空対空ミサイルAIM-9サイドワインダー、接近 戦用にM61 20ミリバルカン砲を1門装備する。なお、本機最大の特徴であるアクティブレーダーホーミング式長距離空対空ミサイルAIM-54フェニックスはAWG-9レーダーによって、160キロメートル以上離れた敵機を24体同時追尾しつつ、そのうち6機を同時に攻撃できる能力が付与されている。このAIM-54フェニックスは6発搭載可能であるが通常は4発しか搭載しない。6発積むと機体重量が重すぎて航空母艦に着艦できなくなってしまうのである。よって海軍内規では6発搭載は禁止であった。
泣き所は繊細すぎるP&W・TF30エンジンで推力不足・サージング(エンジン内失速)に悩まされ、当初予定のB型GE・F401エンジンを搭載する予定が技術的・予算の問題で流れ、しばらくしてのちF110が選ばれるまで扱いづらさが強調されてしまった。
1973年の運用開始から数々の戦争に投入されて活躍して来たが、可変翼故に整備コストが嵩む事等が災いし、性能が劣るとは言えマグドネル・ダグラス社のF/A-18ホーネットが導入されたのと、その発展型であるE/F型スーパーホーネットと入れ替わる形で2006年9月に勇退した。ほかの理由としてはAIM-54フェニックスによる艦隊防空がイージス艦+スタンダードミサイルによる方法で代替が成立してしまったというのもある。
因みにかつて日本の航空自衛隊にも売り込みを掛けていた事があり、航空ショーではF-14、F-15のパフォーマンスを見せ付けることまであったという。結果的に滑走路の補強が必要ということもあり結局現在のF-15Cを原型としたF-15Jが採用された経緯がある。
結果としてF-14をアメリカ以外に購入したのはパフラヴィー朝時代のイランが購入したにとどまった。80機購入の予定だったが中途でイラン革命が発生。79機まで引き渡されたという。
よって現在飛んでるF-14を見られるとすればイラン空軍のものしかないということになる。
アメリカからはイラン革命以後部品の供給も滞り(一時、イラン・コントラ事件でアメリカから部品供給があったとされるものの)、"共食い整備"のため飛行可能なF-14は減ったとされていたが、部品の国産化や海外の横流し品で代用しつつ何とか維持、どうもロシアの協力で近代化対策まで施されており、現在数十機(40~50?)がまだ飛行可能とも伝えられている(F-14を運用する航空隊が数個存在するともいう)が定かではない。
AIM-54フェニックス・ミサイルも導入したが全弾射耗し、現在はホーク地対空ミサイルを改良して搭載しているともいう。そのためアメリカは自国のF-14の部品の行方に結構気をつかっているらしい。
F-14には3つの型が存在する。なおCが飛ばされているのは、計画上は全天候型偵察能力付で作られていたもののボツになったからである。
- A:初期型、P&W社製TF30-P-412エンジン装備
- B:当初の計画ではエンジンをGE社製F401-PW-400エンジンに換装したものであったが、実際はF110-GE-400に換装した物。これはF401-PW-400の開発中に発生した問題により当初のエンジンがボツとなり、いくつか新しく作られた候補の中からF110-GE-400が採用されたためである。
- D:B型にAN/APG-71レーダーを追加換装させたもの。スーパートムキャット。
- ファイナル・カウントダウン - アメリカ海軍の第84戦闘飛行隊の機体がそのまま出演しており、同部隊の知名度が飛躍的に上昇。
- トップガン - トム・クルーズが主演と言うこともあり、知名度はファイナル・カウントダウンより圧倒的に高い。
また、ナムコ(バンダイナムコ)のエースコンバットシリーズやセガのアフターバーナーなどゲームでの人気も未だ健在であり、ニコニコ動画などでも"トムぬこ"や"ぬこ"の愛称で親しまれており(何故かぬこぬこ動画のタグが付いているものもある) 、エースコンバット6のダウンロードコンテンツにおいて菊地真の機体のベースとなるという予想もあった(実際にF-14Dに描かれたのは三浦あずさで、愛称は「あずキャット」。またそれと同時にエースコンバット5のウォードッグ隊カラー(ちなみにエースコンバット5のパッケージ機体はF-14A)も配信されている)。
アニメマクロスシリーズに登場したVF-1バルキリーのモデルとなっており、マクロスゼロではモデルになったF-14と試作型のVF-0の競演が見られた。
なお、対地爆撃用にLANTIRNシステムの搭載等のカスタマイズを行ったものも存在しており、こちらを特にボムキャットと呼ぶこともある。エースコンバット5やH.A.W.XではB型をボムキャットとしているがこれは誤りで、A型に同様のカスタマイズを行うことも可能であった。
関連動画
右の動画は珍しいイラン空軍のF-14"Persian Cat"の動画。デザート迷彩のF-14は格好いい。
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関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/f-14


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読み:エフジュウヨン
初版作成日: 08/06/21 17:00 ◆ 最終更新日: 11/02/24 06:17
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