H&K USPとはドイツH&K社が開発したセミオートハンドガンである。USPとは独語の「Universale Selbstladepistole」もしくは英語の「Universal Self-loading Pistol」の略であり、いずれも「汎用半自動(自動装填式)拳銃」の意である。
概要
H&K社渾身の世界初のポリマーフレームである迷銃VP70が見事なくらいにヽ(・ω・)/ズコーした10年後、グロック17が商業的に大成功を収めた。これを見たH&Kが「これからの時代はポリマーだぜ!(n‘∀‘)η ヤァーッホォー!!」と見込み開発したのがUSPである。
最大の特徴は作動方式をコルトガバメント等様々な銃に採用されているオーソドックスなブローニング式ショートリコイルにしたことである。以前はローラーロッキングやスクイズ・コッカーの様なユニークな作動方式を採用していたH&Kが堅実な方式に変わるきっかけと なった。ユニークな銃はインパクトはあるがその分耐久性、コスト等様々な問題があったのだ。USP以降のH&K社製の銃器、G36やUMP等も独自技術を廃し、オーソドックスな作動方式となっている。
ストライカー方式のグロックとは異なり、露出したハンマーによる撃発機構を備え、デコッキングレバー(引き起こしたハンマーをレストポジションまで戻す装置)を兼ねた左右取り替え可能なマニュアルセフティーを装備するなど、人間工学的なデザインを取り入れながらも、これまた手堅い設計の操作系を持っている。
マガジンキャッチはこれまで無かった人差し指を下に下げて解除するタイプで右手でも左手でも操作が可能。
世界で初めてライト等各種アタッチメントを装着出来るレールマウントを標準装備しており、USP以降の他社製ハンドガンもこのタクティカルマウントを標準またはオプションで装備するものが増えている。
グローブを装着して使用することに配慮しておりトリガーガードとトリガーのクリアランスが広く取られており、グリップにはかなりシャープなチェッカリングが施されている。グローブ装着時は良いのだが素手で撃つ場合はこのチェッカリングが反動で手に食い込むという欠点もある。
USPは9mmパラベラム弾及び.40S&W弾を共通のフレームで使用する銃として開発されたが、.45ACPの需要が根強いアメリカで公用及び民間用として販売することを念頭に.45ACPモデルも各ヴァリアントに用意されている。H&Kのこの判断の背景には、同社製P7シリーズが9mmパラベラム弾モデルのみの対応だったために商業的には不振だったことがあるとされる。
現在USPは9mmパラベラム弾モデルの基本ヴァリアントが生産元のドイツ連邦軍で採用されているほか、各国の軍・警察での採用及び民間のセルフディフェンス用、コンバット・シューティング競技用などに販路を広げている。日本では警察のSAT、陸上自衛隊の特殊作戦群でも採用されているとされる。
また、H&K社は米特殊作戦軍(USSOCOM)の要求に応えてUSPをベースにソーコムピストル(Mk23)を開発したが、こちらは殆ど黒歴史化している(該当項目参照)
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