単語記事: H-IIA

編集
15号機(H2A202型)

H-IIAとは、日本液体燃料ロケットである。

正しい表記はH-ⅡAであるが、H-IIAH2Aなど表記がいくつかある。

→ 「H-IIA or H2A or H-ⅡA or H-2A」でタグ検索

生機としてH-IIBイプシロン、計画段階で終了のJ-I 2号機がある。
また、H-IIA/Bの後継機として「H-III」の開発開始が決定されている。

概要

H-IIAロケットJAXA(組織統合前の旧NASDA)および三菱重工が開発し、製造は三菱重工が行なっている。
13号機からは打ち上げ事業が三菱重工に移管され、現在JAXAが安全監理業務、三菱重工が打ち上げ業務と分担して打ち上げを実施している。

打ち上げ時の射点としては、種子島宇宙センターの吉信第1射点(LP1)が使用されている。

打ち上げ実績

2016年11月3日現在31回中30回の打ち上げに成功。(成功率96.77%

打ち上げ予定

2016年度(相乗り衛星は判明分のみ)

2017年度以降(同上。計画の中止・追加、使用ロケット変更、打ち上げ順序変動等の可能性あり)

機体バリエーション

H-IIAロケットは、SRB-A(固体ロケットブースター)、SSB(固体補助ロケット)を追加することで機体のバリエーションを増やし、様々な大きさ、重さの衛星打ち上げに対応できるよう設計されている。当初構想では202/2022/2024/204/212/222の6種類が構想されていたが、実際に開発・完成したのは202/2022/2024/204の4種類で、三菱重工への運用移管後はさらに202/204の2種類に集約されている。

さらにロケット先端の衛星を保護するカバーである衛星フェアリングは、ロケット本体とほぼ同じ直径4.07mの4Sと大衛星用の直径約5mの5Sがあり、他に2個の衛星を同時に軌投入可な4/4D-LS、4/4D-LC、5/4Dの計5種類が存在する。 なお衛星フェアリングの開発・製造は、川崎重工が担当している。

型式名の意味

H-IIA式名の意味は次の通り。

H2AXxYZ
Xロケットの段数。現在は第1段と第2段の2段式なので全て2である
x :LRBLiquid Rocket Booster、液体ロケットブースター)の数。現在は全て0である。
  (LRB・・・増強構想で検討されていた第1段目より大きい巨大なブースター。高価かつ実績に乏しいLE-7Aエンジンを3~5基も用いる、1本構成ではロケットが非対称な形になって機体制御が困難、など欠点が多く、第1段本体を増強する現在H-IIBプランに置き換えられる形で開発中止になった。)
YSRB-A(Solid Rocket Booster、固体ロケットブースターの数。2又は4基構成。
   (SRB-A・・・TOP画像でロケット本体の両に2本装着しているブースターIHIエアロスペース社製。)
ZSSB(Solid Strap-on Booster、固体補助ロケットの数。0基の場合は省略される。最大4基構成。
   (SSB・・・SRB-Aより外径が半分以下の細いブースターATKランチスシステムズ製のキャスター IVA-XLを輸入。N-I/N-II/H-ISSB、キャスター IIの後継品。射点損傷防止のためリフオフ10秒後に中点火されるようになっており、初期H-IIA打ち上げの見所のひとつであった。打ち上げ性向上幅にべて価格が高く、効率が悪かったため、生産ラインの効率化や第1段本体のLE-7エンジン向上などに伴って退役。)

例1:ひまわり6号を打ち上げた7号機(SRB-A2基SSB2基)の場合 ⇒ H2A2022
例2:きく8号を打ち上げた11号機(SRB-A4基SSB0基)の場合   ⇒ H2A204

機体バリエーション

SRB-A SSB

:本体
SRB-A
SSB

全長
(m)
質量
(t)
参考動画
H2A202 2基 0基


53 289 H2A202型15号機 H2A202型4号機
H2A2022
(退役)
2基 2基

  

53 321 H2A2022型13号機 H2A2022型13号機
H2A2024
(退役)
2基 4基

  

53 351 H2A2024型14号機 H2A2024型3号機
H2A204 4基 0基

53 445 H2A204型11号機 H2A204型11号機

打ち上げ能力

打ち上げ(重量)

地球重力脱出*1

静止トランスファ
GTO



近地点高度
250km
遠地点高度
約36,000km

ロングコース
静止トランスファ
Long-coast GTO

近地点高度
2,700km
遠地点高度
約36,000km

太陽同期
SSO)

高度
800km

低軌
LEO


高度
300km

HTV*2



高度
250km

H2A202 2,500kg

4,100kg
(3,800kg)*3

1,700kg
(2,900kg)*4
3,600kg4,400kg(他) 10,000kg -
H2A2022
(退役)
-

4,500kg
(4,200kg)*3

- - - -
H2A2024
(退役)
-

5,000kg
(4,700kg)*3

- - - -
H2A204 -

6,000kg
(5,800kg)*3

2,300kg
(4,600kg)*4

- 15,000kg 12,000kg

*1 第二宇宙速度や他の惑星用。
*2 国際宇宙ステーションISS)への宇宙ステーション補給機「こうのとり」HTVH-II Transfer Vehicle)を投入する軌。ただし、HTV生機のH-IIBで打ち上げられている。 詳細はこちらを参照HTVH-IIB
*3 6号機の失敗後、SRB-Aの最大推を下げて信頼性を向上させる良が行われたため、SRB-Aを使用した7号 機~13号機は1号機~6号機と較して打ち上げ若干低下している。なお、さらに良を加えたSRB-A3を使用する14号機以降では本来のを 取り戻している。
*4 第2段機体高度化良後の値。

衛星打ち上げ実績

機体番号 日時 式・フェアリン 搭載衛星
試験機1号機 (TF1) 2001/08/29 16:00
 H2A202・4S
H2A202初飛行
試験機2号機 (TF2) 2002/02/04 11:45
 H2A2024・4/4D-LC
H2A2024初飛行
3号機 (F3) 2002/09/10 17:20
 H2A2024・4/4D-LC
4号機 (F4) 2002/12/14 10:31
 H2A202・5S
※相乗りとして海外衛星初搭載
5号機 (F5) 2003/03/28 10:27
 H2A2024・4/4D-LC
6号機 (F6) 2003/11/29 13:33
 H2A2024・4/4D-LC
※打ち上げ失敗
7号機 (F7) 2005/02/26 18:25
 H2A2022・5S
H2A2022初飛行
打ち上げ業務 RSC
8号機 (F8) 2006/01/24 10:33
 H2A2022・5S
9号機 (F9) 2006/02/18 15:27
 H2A2024・5S
※打ち上げ業務 RSC
10号機 (F10) 2006/09/11 13:35
 H2A202・4S
11号機 (F11) 2006/12/18 15:32
 H2A204・5S
H2A204初飛行
12号機 (F12) 2007/02/24 13:41
 H2A2024・4/4D-LC
13号機 (F13) 2007/09/14 10:31:01
 H2A2022・4S
H2A2022ラストライト
以降打ち上げ業務三菱へ移管
14号機 (F14) 2008/02/23 17:55
 H2A2024・4S
H2A2024ラストライト
15号機 (F15) 2009/01/23 12:54
 H2A202・4S
衛星同時打ち上げ数日本最多タイ
16号機 (F16) 2009/11/28 10:21
 H2A202・4S
17号機 (F17) 2010/05/21 06:58:22
 H2A202・4S
18号機 (F18) 2010/09/11 20:17
 H2A202・4S
19号機 (F19) 2011/09/23 13:36
 H2A202・4S
20号機 (F20) 2011/12/12 10:21
 H2A202・4S
21号機 (F21) 2012/05/18 01:39
 H2A202・4/4D-LC
※「アリラン3号」は相乗りによる初の商業打ち上げ
22号機 (F22) 2013/01/27 13:40
 H2A202・4/4D-LC
23号機 (F23) 2014/02/28 03:37
 H2A202・4S
衛星同時打ち上げ数日本最多タイ
24号機 (F24) 2014/05/24 12:05
 H2A202・4S
25号機 (F25) 2014/10/7 14:16
 H2A202・4S 
26号機 (F26) 2014/12/3 13:22:04
 H2A202・4S
27号機 (F27) 2015/2/1 10:21
 H2A202・4S
28号機 (F28) 2015/3/26 10:21
H2A202・4S
29号機 (F29) 2015/11/24 15:50
H2A204(高度化)・4S
※初の商業単独打ち上げ
30号機 (F30) 2016/2/17 17:45
H2A202・4S
31号機 (F31) 2016/11/2 15:20
H2A202・4S

関連動画

試験機1号機(LRE)・試験機2号機(つばさ・DASH)

3号機(こだま・USERS)・4号機(みどりⅡ)

5号機(情報収集衛星光学1号機・レーダ1号機)

7号機(ひまわり6号)・8号機(だいち)

9号機(ひまわり7号)・10号機(情報収集衛星光学2号)

 

11号機(きく8号)

13号機(かぐや)・14号機(きずな)

 

15号機(いぶき)・16号機(情報収集衛星光学3号機)

17号機(あかつき・IKAROS)・18号機(みちびき)

19号機(情報収集衛星光学4号機)・20号機(情報収集衛星レーダ3号機)

21号機(しずく・アリラン3号)・22号機(情報収集衛星レーダ4号、光学5号実証衛星)

23号機(GPM主衛星)・24号機(だいち2号)

25号機(ひまわり8号)・26号機(はやぶさ2)

 

27号機(情報収集衛星レーダ予備機)・28号機(情報収集衛星光学5号機)

29号機(Telster 12 VANTAGE)・30号機(ひとみ)

31号機(ひまわり9号)・32号機

その他

 
 

関連商品

H-IIAの登場するフィクションの作品

関連コミュニティ 関連チャンネル


関連リンク

関連項目


【スポンサーリンク】

携帯版URL:
http://dic.nicomoba.jp/k/a/h-iia
ページ番号: 598629 リビジョン番号: 2426799
読み:エイチツーエイ
初版作成日: 08/09/27 11:16 ◆ 最終更新日: 16/11/11 16:52
編集内容についての説明/コメント: 誤記修正
記事編集 / 編集履歴を閲覧

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

H-IIAについて語るスレ

52 : ななしのよっしん :2015/11/25(水) 08:38:21 ID: +XPoBkJFgI
今回も成功したから成功率が
96.55172413793103になったな

か修正お願いしまーす
表記としては96.55の方がよさげだな
53 : ななしのよっしん :2015/11/25(水) 12:09:17 ID: yOp6tAH/mw
95%標と最初に言い出した頃は、実現するとしてもえらい先のことだし、失敗もかなり続いてたし、ここから十何回も失敗しで行けるものなんだろうか、と思ってたな…
あれから成功が当たり前のように思われるまで積み重ねてきたのがすげぇわ
54 : ななしのよっしん :2015/11/29(日) 13:46:01 ID: q8W7E94fBk
今回は高度化第二段による最初の打ち上げだったが、
普通の打ち上げよりもコストが嵩むという理由で
今後しばらくは元の第二段を使うそうな。なんだかなあ…
55 : ななしのよっしん :2015/12/13(日) 20:03:02 ID: MhD5Jc8ZQM
>>54
高度化はアリア仕様で設計されてる衛星が一般的なので、そういう衛星をそのままH2Aで打ち上げられるようにするってのが本当の的だからな。
H2Aな顧客としている日本の官庁の衛星の場合、はじめからH2A最適化された設計なんでそういう駄は不要ってだけだよ。
56 : ななしのよっしん :2016/02/05(金) 16:27:53 ID: yKXhOL2KE/
本日編集されたリビジョン2321148 で”「事実上の長距離弾道ミサイル」である。”という文言が追加されたけど

・液ロケットは即応性や長期保存や秘匿性がめられる弾道ミサイルにはまったく使えない
・高高度からの再突入技術を持っていない
・打上ステージの前半でフルパワーで高度を稼ぎ弾道飛行をする弾道ミサイルと違い、全に衛星打上の為の地表に添って飛んで速度を稼ぐための機体設計をしていてミサイル転用は駄だらけ
etc


衛星打ち上げロケット表して飛んでみたら”事実的には”弾道飛行コースを飛ぶ『”長距離弾道ミサイル”』だった」
もしくは
衛星を打ち上げるし前回も今回も弾道飛行でなく極軌に乗るコースを飛ぶけど、”事実的には”その開発技術を核搭載の”長距離弾道ミサイル”に転用することを的としているのがバレバレな『衛星打ち上げロケット』」
な北のロケット日本報道では2つを区別せず両方「” ”」部分だけ抜き取って説明してるけど)とは設計思想、構造、的が違い
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
57 : ななしのよっしん :2016/02/05(金) 16:40:25 ID: q8W7E94fBk
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ02HWK_S6A200C1TI1000/
H-IIAH-IIBともにH3の実用化に伴い、2023年度に退役だそうだ。
58 : ななしのよっしん :2016/02/17(水) 21:05:53 ID: U2szRdqw1N
H-IIA 30号機 打ち上げ成功おめでとう!!
59 : ななしのよっしん :2016/03/22(火) 20:29:12 ID: q8W7E94fBk
http://www.mhi.co.jp/news/story/1603225739.html#.VvEUKCkf3qV.twitter

MHIがUAEから火星機の打ち上げを受注。しかも探機の名前が「HOPE(のぞみ)」とは、何の冗談なんだろう…
60 : ななしのよっしん :2016/08/07(日) 21:29:12 ID: VoOBOz87+M
H2AH2B動画はすぐ見つかるのにイプシロンだけ話題に上がらないよなぁ...
JAXA公式動画イプシロンだけマトモ動画がない。H2Aシリーズのような高画質な打ち上げ動画って撮ってないのかな?

61 : ななしのよっしん :2016/11/03(木) 05:02:40 ID: 8hUYU7Gr08
今回も事上がったな。
連続成功回数が結構すごいことになっている。

>>56
そもそも飛翔体を打ち上げる時点で安保理決議違反なんだから、あの呼び方やめたほうがいいんだよなぁ。
まるで平和利用が的なら問題ないかのような印を与えるだけだろう。
  JASRAC許諾番号: 9011622001Y31015