概要
農業従事者を対象にとした決済、融資機能を提供する金融機関(バンク)である。全体の総額として約103兆円の貯金を預かっている。
現在、金融庁ではなく農林水産省が監督している。理由は、農業協同組合法の適用を受ける特殊な金融機関だからである。原則としてそれぞれのJAごとに完全に分かれた独立採算制の金融機関がある。それが一体となって動作しているという特殊な構造をしており、全体を称してJAバンクというひとつの擬似的な巨大銀行を構築しているといえる。
実質的にも「JAバンクシステム」として完全に一体化しているため利用者は自分の加入するJAの違いをあまり意識することはない。同様に預金の運用については農林中央金庫に預託(丸投げ)しているというのも大きな特徴となっている。実際、JAバンクは農林中央金庫の支部に近いものといわれる。この場合、農業関係者は正組合員、それ以外のものは准組合員とされるが、JAバンク上、普通の金融機関としての利用に大きな差は無い。
その他は金融機関としては完全に他と同じであり現在はNISAの売り込みに忙しいあたりも変わりない。現時点ではNISAとしての取り扱いはJAバンク投資信託のみとなっている。
利用するにはJAに出資金を出資(納入)して組合員になる必要があるが、別段農家でなくても組合員になり利用することは可能である。また他の銀行と同様に全銀ネットにつながっているため他銀行とのやり取りも普通に行え、近年ではコンビニやゆうちょ銀行等の他銀行ATMでも資金の出し入れが可能となっている。サザエさんのキャラをCMに使っているのは年々減少する農業従事者だけではなくサラリーマンなども組合員に増やそうという意図からである。
サービスはかなり多様で個人向け資産運用から住宅、マイカーなど各種ローン、さらには通常の銀行には見られない米、肥料、農機具、葬儀代金の売買決済、Aコープでの購入費の自動引き落としなど農業関連の自動入金・引き落としはほぼそろっている。つまり高い農機具を購入した場合、JAバンクから延々と引き落としされるということであり、農業従事者の多くがJAから離れられない原因といわれている。
ATM
各地のJAにあるATMで入出金利用ができるほか、以下の連携する金融機関のATMでも平日8:45~18:00の間、利用手数料が無料となっている。
ちょきんぎょ
JAバンクの宣伝用のキャラクター。
金魚である理由は中国で「幸福と富を招く魚」とされていたからである。
ここ最近は「ちょリス」に仕事を持っていかれており出番がない。キャラクター差し替えの理由ははっきりしないが、ここ近年の中国との関係に伴う印象悪化が関係している可能性もある。
関連動画
関連項目
外部リンク
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