M10 GMCとは、アメリカ軍が第二次世界大戦中に開発・運用した対戦車自走砲である。
正式名称は3-inch Gun Motor Carriage M10。
レンドリースされたイギリス軍での愛称は「ウルヴァリン」。哺乳類の動物であるクズリの意味の英語である。
概要
M4A2中戦車の車体を流用し機動性を高める為に軽量化、その上に3インチ戦車砲装備のオープントップの旋回砲塔を搭載した対戦車駆逐車である。
それまでアメリカ軍で使用されていたトラックベースの戦車駆逐車を更新する形で配備された、より本格的な戦車駆逐車であり、その後、新型のM18ヘルキャットや後継のM36ジャクソンが登場するも退役することなく、第二次世界大戦終わりまで運用されている。
アメリカ軍の他、イギリスやソ連、自由フランス軍にもレンドリースされて使用されている。
性能
最高速度 | 51km/h |
行動距離 | 320km |
主砲 | 3インチ戦車砲M7 (50口径、54発搭載) |
副武装 | ブローニングM2重機関銃 (300発搭載) |
装甲 | 57.2mm~9mm |
エンジン | 空冷6気筒ディーゼルエンジン×2 420馬力 |
乗員 | 5名 |
バリエーション
- M10A1 - 車体をM4A3中戦車ベースのものに変更した型。
- アキリーズ - レンドリースされたイギリス軍により、主砲をオードナンスQF17ポンド砲に換装された火力強化型。
- 76.2mm砲搭載型 - 主砲を76.2mm戦車砲M1に変更した車両。作られたのは最終型の300両のみ。
- 105mm榴弾砲搭載型 - 大戦後にM10を獲得した中華民国軍により、主砲を日本軍の105mm榴弾砲に換装された車両。
関連動画
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関連項目
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