SR-71とは、以下の事を意味する。
ロッキードSR-71 ブラックバード(Lockheed SR-71 Blackbird)とは、ロッキード(現:ロッキード・マーティン)が開発した戦略偵察機である。
概要
ロッキードU-2の後継機として、極秘軍用機開発チームであるロッキード・スカンクワークス(現:ロッキード・マーティンズ・スカンクワークス)が開発・製造した双発式ジェット機。高高度から超音速で対象空域へ侵入・偵察行動を目的とした高高度偵察機であり、アメリカ中央情報局(CIA)、アメリカ空軍(USAF)、アメリカ国立航空宇宙局(NASA)で運用された。それまでCIAで運用していたロッキードA-12の改良型である。主任設計はクラレンス・レナード・ジョンソン(ケリー・ジョンソン)。
非公式の愛称はブラックバード、沖縄嘉手納飛行場に配備された際の現地クルーからはハブとも呼ばれていた。1999年に全機退役したが、その特徴的な外見などから今でも根強い人気がある。
エンジンはプラット&ホイットニーJ58ターボジェットエンジン(JT11Dとも)を2基搭載。可変サイクル(可変バイパス比)とアフターバーナーを備えており、ターボジェットとラムジェットの2つの機能を併せ持っているため、ターボラムジェットエンジンとも呼ばれる。マッハ3.2ではラムジェット(円錐型の突き出たスパイクとインレットにより超音速流入空気を亜音速まで落とし、自然圧縮された亜音速流入空気に燃料を噴射・燃焼させる)で出力の80%を出し、ターボジェットの出力は20%程度である。低速時は100%ターボジェットで稼働する。
高度約20,000m以上という高高度をマッハ3.2で飛行する為、機体は非常に特徴的な形状をしている。胴体が翼と一体化している様に平たく滑らかなこの形状はブレンディド・ウィング・ボディ(BWB)と呼ばれ、空気抵抗軽減や揚抗比の増大、搭載量の増大、構造重量の軽減、ダブルデルタ翼併用によるステルス性向上が主な利点だが、その反面、安定性、特に低速安定性が非常に悪く、着陸時の事故も多かった。
又、超音速で飛行する際の摩擦熱による機体の膨脹を考慮した結果、地上や低高度では燃料が漏れ出したりと、高高度超音速飛行の実現の為に多くの問題点も抱えていたものの、数多くの危険な偵察任務をこなしながら被撃墜数はゼロという記録を残している(偵察機という特性上、公開されてないだけの可能性もあるが)。
開発経緯
高高度から偵察を行う航空機として、1955年に初飛行し、翌56年からソビエト国内の偵察に投入された、U-2偵察機があったが、56年初頭の運用前の時点で、2年以内にソビエトの対空兵器によって撃墜される可能性があった為、CIAはU-2以上の高高度を飛行可能で、低視認性を持つ、新型の偵察機の開発が決定した。また、U-2選定時にCIAとケリー・ジョンソンによって潰された、ベルX-16ボールドイーグルに変わる戦略偵察機を欲していたアメリカ空軍の依頼によって、ケリー・ジョンソンは、燃料水素を燃料とし、高速で飛行するする戦略偵察機の開発計画であるProject Suntenに取りかかったが、要求性能を満たす事が出来ない事と水素燃料の取り扱いの難しさから、この計画は破棄された。
しかし、この際の研究成果により、『高高度を高速で飛行し低視認性を持つ航空機の開発が可能か』と言う打診が、CIAによりゼネラルダイナミックスとロッキードに行われた。
1950年代後半より開発が行われ、1966年に運用が開始された。
しかし80年代後半に偵察衛星の普及により運用・維持に莫大な費用がかかるSR-71の不要論が持ち上がり、1989年に退役が決定。
その後偵察衛星ではカバーしきれない地域の偵察行動の為、再配備の話が浮上し、実際に運用可能な体制も整えたが、結局再び運用される事はなく全ての機体が退役した。
なお、この機体の開発されるきっかけとなったU-2は現在でも運用が行われている
RS-71の名称について
SR-71は、当初はRS-71(RS, Reconnaissance Strike:偵察爆撃)という名称であったが、途中で名称を変更している。その理由については以下の2つの説が挙げられているが、現在ではどちらも根拠の無い都市伝説として扱われている。
- 結局は偵察爆撃機としてでなく戦略偵察(SR, Strategic Reconnaissance)機として運用することとなったため。
- 1964年、リンドン・ベインズ・ジョンソン大統領の公式発表において、誤ってSR-71と発言してしまったため。又、戦略偵察(SR)の意味はこの発言による後付けであり、関連書類を修正するのに4ヶ月と17万ドルが費やされたとも。
関連動画
関連項目
- 航空機 - 重航空機 - 固定翼機 - 飛行機
- ロッキード - 現:ロッキード・マーティン
- クラレンス・レナード・ジョンソン(ケリー・ジョンソン)
- ジェットエンジン - ラムジェットエンジン
- プラット&ホイットニー
- アメリカ中央情報局(CIA)
- アメリカ空軍(USAF)
- アメリカ国立航空宇宙局(NASA)
- A-12
- YF-12
- XB-70
- F-117
http://dic.nicomoba.jp/k/a/sr-71


ページ番号: 2777028
リビジョン番号: 712019
読み:エスアールナナジュウイチ
初版作成日: 09/04/12 20:02 ◆ 最終更新日: 10/04/13 00:35
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