x+cである。
概要
声に出してみよう(+は『たす』)
数学的な話
文字式として
これ以上因数分解できない、最も単純な多項式。
xの1次式であり、cの1次式でもある。
xをcに、cをxに置き換えても、元の式と等しくなる。すなわち
x+c=c+x
となる。このような多項式を「(2変数の)対称式」という。
さらに、x+cには「(2変数の)基本対称式」という特別な名前がついている。
この名がついた対称式は、x+cとxcの2つだけである。
その理由を知るために、以下の例を見てほしい。
- x2c2 = (x+c)2-2xc
- x2c+xc2 = xc(x+c)
- x3+x2+x+c+c2+c3 = (x+c)3+(x+c)2+(x+c)-3xc(x+c)-2xc
例1~3まで、いずれも左辺は対称式であり、右辺はそれをx+cとxcの組み合わせで表した式だ。
このように、すべての対称式は、必ず基本対称式の和と積で表せることが知られている。
方程式、または関数として
x+c=0とおけば、これは一次方程式となる。
解はx=-cである。
また、y=x+cとおけば、これは一次関数となる。
傾きは1、y切片はc、x切片は-cである。
このグラフと、x軸、y軸に囲まれた図形は直角二等辺三角形となり、その面積はc2/2である。
不定積分として
1の不定積分である。すなわち、
∫dx=x+C
である(Cは積分定数)。最も簡単な原始関数とも言える。
積分範囲を[0,a]とすると、積分結果はaとなる。
これはx軸、y軸、x=a、y=1に囲まれた面積であり、縦の長さ1、横の長さaの長方形の面積である。
ちなみにこの不定積分は、自然対数ln xの積分にも登場する。
とみなし、部分積分すると、
∫lnxdx
=∫(x’ lnx) dx
=xlnx-∫x (lnx)’dx
=xlnx-∫x(1/x)dx
=xlnx-∫dx
=xlnx-(x+C)
=xlnx-x+C’
関連項目
- ∫exdx = ex+c
- 2
- 0pt