「あるお節介な言葉」とは、くちばしPが制作したミクオリジナル曲である。
作詞・作曲共にくちばしPが担当している。
くちばしPのミクオリジナル曲の3作目。発表された時期を考えると、現在では、ミクオリジナル曲の中でも古参に入るかも知れない。
この曲は先にShort.verが公開され、6日後にFull.verが発表された。
VOCALOID界隈で見渡せば珍しくも何ともない流れだが、くちばしPのミクオリジナル曲の中で該当するのは「あるお節介な言葉」だけである。
そのため、未だにShort.verのみの「倦怠期」「まやともまや」などはFull.verの発表を望む声が少なくない。(森之宮神療所シリーズの「消える前に」は2008年7月8日に待望のFull.verが発表された)
概要
VOCALOIDのキャラクター性に加えて、鏡音リンが登場するという視点を盛り込んだ癒し系アイドルソング。
公式にはVOCALOID同士の関係性に関する設定は一切なされていないが、ニコニコ動画やピアプロ、pixivなどでは周知の通り、初音ミク、MEIKO、KAITO、鏡音リン・レンは「ボーカロイド5兄妹」として扱われることが多く、数多の作品が発表されている。
この曲もそのひとつであり、鏡音リンを「妹」として捉え、「姉」としての初音ミクからの応援歌あるいはメッセージソングという形式を取っている。
カノンコードを基調としているため明るさが目立つが、歌詞や歌い方は全体的にしっとりとした雰囲気がある。また、盛り込まれたイメージとして最も強いのは“姉になる初音ミク”だろう。
2007年11月24日に発表されて以降、全く動画が荒れることがなく、のんびりと再生数を伸ばしている。
「癒し曲リンク」「元気が出るミクうた」といったタグが付けられていることが多い。「職人とみんなの暖かいコメで作る動画」タグが付いていることもある。
補足として、この曲が発表された時点では鏡音レンの存在が明らかになっていなかった。そのため、歌詞の内容に少々の違和を感じる視聴者もいるようである。
この作品からくちばしPは動画内に歌詞を挿入するようになった。しかし初めての作業だったせいか、誤字・抜字が色々な意味で酷かったりする。
また、背景は七丸市(現・千歳えんじ)氏による。
足跡
2008年8月16日頃まで、「あるお節介な言葉」の動画内では、「まだ殿堂入りしてなかったのか」「どうしてこの曲が殿堂入りしてないんだ?」といったコメントがよく見られた。
実際、「私の時間」で認知されたくちばしPの次作という視点から見れば、再生数などの伸び自体は悪かったからである。
週刊VOCALOIDランキング#8で初登場11位にランクインし、続く#9で25位にランクインした後、ランキングから姿を消した。
なお、年間VOCALOIDランキングSPでは81位、SP2では224位、SP3では926位、SP4では1126位だった。
とはいえ、3DPVが複数作られている点などから見ても、愛されている曲であることに間違いはない。
そもそもVOCALOIDファンを長い間やっている視聴者ならば、なぜ「あるお節介な言葉」が初登場11位という順位だったのか、思ったよりもランキングで注目を集められなかったのか、その理由は分かるだろう。
週刊VOCALOIDランキング#8は未だに「伝説の週」と呼ばれるほどにランキングが盛り上がった回で、「ハジメテノオト」「Packaged」が10位以上順位を下げ、「みくみくにしてあげる♪」が初めてトップ3から転落、「Ievan Polkka」は3の倍数の奇跡を守り、「ネギの祀り謳」「SING&SMILE」「サウンド」といった錚々たる顔触れが初登場、そしてトップ3を「くじら12号」「ミラクルペイント」「SUPER HATSUNE BEAT」が飾った。
これを踏まえると、大人しめの「あるお節介な言葉」にとっては時期が悪かった……と言えなくもないかも知れない。
ちなみに、「私の時間」は3DPV第1弾の効果で順位を上げていたりする。
年表
2007年
11月18日04:42 : 投稿(Short.ver)
11月24日21:04 : 投稿(Full.ver)
12月08日20:45 : 「歌ってみた/青もふ」⇒あるお節介な言葉を歌ってみた(青もふ)
2008年
01月30日21:59 : 「歌ってみた/腐ニャラ」⇒「あるお節介な言葉」を歌い直してみた
04月12日15:14 : 「VOCALOID-PV」⇒初音ミク3DPV「あるお節介な言葉」
08月16日11:46 : 10万再生♪(VOCALOID殿堂入り)
09月19日**:** : JOYSOUNDリアルタイムリクエスト エントリー
09月21日00:03 : 「Voc@loidM@ster」⇒【Voc@loidM@ster祭り】 アイドルマスター 「あるお節介な言葉」 α版
10月04日20:11 : 「Voc@loidM@ster」⇒アイドルマスター 「あるお節介な言葉」 やよい・千早
12月20日10:03 : 「VOCALOID-PV」⇒初音ミク3DPV「あるお節介な言葉」FULL.ver
2009年
01月01日**:** : JOYSOUNDリアルタイムリクエスト 配信決定
04月25日**:** : JOYSOUND配信開始
11月29日11:19 : 「演奏してみた/tomoike」⇒シンセで初音ミク「あるお節介な言葉」を弾きました
関連動画
歌詞
(※LinearSystem 支店で公開されている歌詞のため、「あるお節介な言葉」の動画内で表示されている歌詞とは表記が一部異なります)
最初の言葉と最初の振る舞い
鏡に向かって色々ためす
おかしいほど拙くて
期待と不安がこの胸を揺らす
同じ時間の上均しく分け合う
ひとつの空間を
孤独なひとり部屋の記憶に紛れた
寂しさのカケラ空の彼方舞い上がれ
つらさに声枯らしたなら代わりに歌うからね
ひとりで背負うことばかりの毎日じゃ息が続かない
ふたり笑い転げるような他愛ない時間さえも
今より比べきれないほどのキラメキに満ちている
意識もしぐさも変えてないつもりで
「嬉しそうだね」言われて気づいた
ちょっとだけ照れ隠し
初めて感じた優しさあふれる
データに換えれぬ不思議な気持ち
確かにここにあるよ
叶わなぬ願いだから忘れてしまった
ココロの隙間つなぎ合わす幸せ
ふたりの描く理想が違っていたとして
それぞれの道語り合って分かり合うこともできるよ
ときにはケンカするようなありふれた関係だって
大切だと今は思えるわたしのあこがれ
退屈な夜の窓辺から見上げていた
星空の景色やがて想い出になる
最初のコトバひとつ思いつかないけれど
気遣ったり背伸びしたりそんなのはきっといらない
不器用なわたしだけど気持ちは伝わるように
「ハジメマシテ」の後に続く笑顔は忘れない
つらさに声枯らしたなら代わりに歌うからね
ひとりで背負うことばかりの毎日じゃ息が続かない
ふたり笑い転げるような他愛ない時間さえも
今より比べきれないほどのキラメキに満ちている
関連項目
関連リンク
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