ちゃんみおは不憫とは、『アイドルマスター シンデレラガールズ』に登場する本田未央(通称ちゃんみお)を表していた単語である。同時にこの単語が生まれるきっかけになった『しまむらさんは不憫』についても触れていく
注意
中立的な記事にする努力をしていますが、どうしても意見が偏ってしまう場合があります。
ここの記事は過去の本田未央に対する厳しい考察や意見がありますので軽いノリで来た方は戻るか気を引き締めてお読みください。
概要
この手のゲームのプレイヤーは好きなキャラや思い入れの強いキャラに対して、強カードになることを期待する人が多い。運営側も新規キャラのカードを出しつつ、既存キャラの新規カードを登場させてくるのが常套手段である。
モバマスだと、島村卯月、渋谷凛、本田未央の3名はチュートリアルで出てくる最初のNであり、他のアイドルにはない特別な思い入れを持つ人が多く、このゲームの最高位であるSRになるだろうと予測されてきた。
始まり
凛は初期から厚遇されており、モバマスの公式CMなどを経てSR昇格後にトップナンバーでCD化を果たしたことで凛がモバマスの象徴として認識された頃から全てが始まる。凛や他のキャラは昇格する一方で卯月は昇格しそうな気配が無いという状況であったために「しまむらさんは不憫」という単語が生まれ、不憫キャラとなった。
その頃、2月に如月千早、3月に高槻やよいと各人の誕生日に合わせて招待キャンペーンを行っていたこともあり、4月に卯月に関する何かがあるのではないかと予測されていた。しかし、卯月の誕生日である4月24日には特に何も告知されなかった影響で不憫ネタが最高潮となったが、5月25日にCD化告知、5月31日にSR登場したことによって、「しまむらさんは不憫」という単語は鳴りを潜めた。
しかし、ここで表れた問題が「ちゃんみおは不憫」である。
卯月の不憫ネタの延長が「ちゃんみおは不憫」であるが、凛と卯月が築いたニュージェネレーションという看板を未央が背負えることが出来るのかという疑念がこの問題の根底に存在する。もし、未央が適任であれば、「気長に待てばいい」などの意見が出てこの問題は表面化せずに終息しただろう。
どうしてこうなったのか
この問題が表面化した理由を調べていこう。主に5つの要素が存在していることが原因だと考えられる。
1について、決め手の元気な性格が被っていたことである。元気系はSR島村卯月、日野茜の影響で本来の持ち味である元気系が攻めづらくなってしまった。では、キャラの方針を変えるべきなのかとなったら、これもまた難しい状況である。パッションのイメージ形成している強い個性は諸星きらり、姫川友紀、上田鈴帆などが陣取ってしまったこと、明るい常識人は高森藍子が存在していることでキャラ方針を変えることが厳しくなってしまったのである。更に髪型が星井美希(覚醒美希)に似ていることもキャラ付けに困らせる要因として入りやすく、次は金髪ロングにさせようというネタが多発している。ただ、金髪ロングにするとこれもまた大槻唯と被ってしまう。このようにキャラ方針を変えても変えた先には別のキャラがいるという状況である。
2について、ニュージェネレーションのSR+衣装はN+ベースであるが、2chでは未央のN+衣装は「コンパニオンガールみたいでアイドルらしくない」や「いじる部分が少ないので改変は厳しい」という意見が相次いだ。しかし、未央の顔を使ったコラは案外評判が良いことから未央を不憫づける要因は衣装の問題だけだという人も多い。
3について、様々なサイトで不憫ネタを加速させており、pixivではネタでも悲惨過ぎて苦笑いな画像が投稿され、2chでは酷い扱いをされ、ニコニコでもこのタグがこの記事完成以前に付けられている。
4については未央本人の問題ではなく、運営の戦略に関する問題である。 凛と卯月が出た後での未央のニュージェネレーション待ちは「魔女が舞台脇で待機している灰かぶり」、簡単に言えば「ちゃんみお?どうせニュージェネで出るんだろ?」という状況に陥る。こうなってしまうと「予定調和」とか「運営のゴリ押し」とプロデューサーからは思われてしまい、基本的に人気次第で再登場するモバマスにとっては不興を買ってしまう原因となる。
5については次の「実際の人気は?」で述べるが、あまり良いものとは言えない状況である。
5つの要素を挙げたが、人によって不憫になっていった経緯の解釈が大きく変わってしまい、過去の卯月以上に複雑な状況で改善しようにも改善できない状況である。
実際の人気は?
人気はどうなっているかというとかつて非公式投票では有名な「勝手にシンデレラコンテスト」と公式投票で大きく色が出ている。
未央を不憫にさせている原因の一つに高森藍子の存在がある。藍子は未央と同じパッションの2コストであり、藍子をニュージェネレーション候補の対抗馬に挙げていた人もいた。
第1回から第5回までの間、予選突破できるのは20人であるが、凛は4回、卯月は2回予選突破するものの未央は1回も予選突破出来ずにいた。一方で藍子は2回しか予選突破していないが、第5回では優勝してしまう結果となった。
公式による「シンデレラガール選抜総選挙」が開催され、総選挙のページの画像では卯月、凛、未央がクローズアップされ、その後ろに十時愛梨、神崎蘭子、城ヶ崎莉嘉、双葉杏、小日向美穂、高垣楓、諸星きらり、輿水幸子、前川みくが写っている状況であった。最終結果はクローズアップされていたアイドルは未央以外全員30位以内にランクインし、凛19位、藍子20位、卯月29位とランクインし、未央にとって辛い現実を突きつけられることになった。
そして、公式投票後に行われた第6回は藍子が予選突破、凛、卯月、未央は予選落ちとなる。結果として、藍子が2連続の優勝を飾り、卯月22位、凛25位、未央37位と非公式、公式共に明暗が分かれる形となった。
人気投票での未央と藍子の人気の差が未央を不憫を加速させる材料となり、ニュージェネレーションは「卯月、凛、未央」ではなく、「卯月、凛、藍子」に変えるべきという意見が噴出し、一部プロデューサーから突き上げを食らうこととなった。
厳しいニュージェネレーションの道
公式投票の結果で今後の方針を決めるという状況でランクイン出来なかったことは大きな致命傷となった。実際に未央に対する扱いは良くない状況であり、未央推しにとっては辛い時期となる。ちなみに2chでは「しぶりん:スタドリ しまむら:エナドリ 鍵付き:鍵付き」という揶揄を書き込まれたくらいである。そして、的を射た書き込みだから困る。
もちろん全く出番が無かったというわけでもなく、秋葉原駅の広告に登場したり、ガンガンでのモバマス漫画で主人公の一人として登場したり、プレゼントに未央が写っていたりしていたが、明らかに活躍より不憫な面が大きく強調されてしまう状況である。
苦難の日々
8月の終わりに公式ラジオであるデレラジが開始することとなったが、パーソナリティは本田未央役を待たずして、城ヶ崎美嘉役の佳村はるかが選ばれてしまい、未央ファンを大きく落胆させることとなった。
シンデレラガールズ劇場の第1話で卯月と凛は登場しても未央だけ描かれず、劇場開始から約半年後の9月18日の第34話で初登場するも
更に未央の苦難を挙げると
- 黒川千秋、中野有香が強Rとして登場。未央以外は3種類出たことになる
- 今まで昇格無しで不憫扱いされていた並木芽衣子もメイドコレクションで登場
- 公式上位の日野茜、諸星きらり、十時愛梨、向井拓海、大槻唯が相次いでガチャSRとして登場
- 更に公式4位の市原仁奈も控えていることもあって、未央が後回しにされる可能性がある
- 公式上位圏外だった喜多日菜子がガチャSRに登場
- pixivのある解説をきっかけに未央がニュージェネ枠から外されたのではないかという説が出回る
- キリン×アイマス×ローソンのコラボのマグネットシートに登場するも枠数的にお情け扱いされる
- シャイニーフェスタのライバルに卯月、凛は登場するも未央は未登場
- 11月6日に劇場に再登場するもまさかの天丼オチ。劇場も次の日に更新される
- 一方で凛や卯月はメディアに露出する機会が多々存在し、未央との差を付けていた
大げさだと思われるかもしれないが、当時のプロデューサー達は未央の問題に対して真剣に考えていた。
プロデューサー達は未央の誕生日である12月までに何らかの動きが無ければ、未央の今後は厳しいという考えに至っていた。
そんな状況の中、未央に大きな転機が訪れる。
ニュージェネレーション公認
11月14日の「アイドルLIVEツアーinUSA」に出てくるユニットの一つである「ニュージェネレーションユニット」の一人として未央がいたことが確認され、ニュージェネレーションの一人として初めてゲーム内で公認された。
これでパッションのニュージェネレーションは本田未央となったが、本質的な問題は残されたままであり、運営の見せ方に期待したいところである。
そして・・・
11月22日、島村卯月、渋谷凛、そして前川みくとともに一周年である27日よりボイス付きが決定、さらにCDの第三弾での登場も確定された。
が、この「一周年」でのSR化は前述の前川みくに譲るハメになってしまい「どこまでネタにされるんだ」「まさかCD化までおあずけか」とP達を不安の渦に陥れた。
満を持しての11月30日23時。月末ガチャで今度こそ…!との祈りを受け、運営はやってくれた。
「ニュージェネレーション 本田未央」にてSR化(しかもコスト17、パッションの攻撃力を特大〜極大アップという強能力付き)を果たした。
特訓前の姿はオシャレをしてPと待ち合わせ。笑顔とセットのセリフ「待った?」はファンを沸かせるニクい演出として、そして特訓後は「ダサい」「改変は厳しいだろう」とイマイチな評判であった衣装に大胆なアレンジと露出度アップを組み込み、元気系を活かしつつ上手い具合に可愛さやプロデューサーへのベタぼれさを見せる手法で過去に色々と抱えてきた問題は大幅に解消された。そして、今回の未央に多くのPを魅了し、(嬉しさとか感動とか可愛らしさとか性的とか幸運とか不運とか物欲センサーとかちひろさんとか財布の中身とかそれはもういろんな意味で)涙を流させた。
もう不憫なちゃんみおは居ない。彼女こそ、苦難の果てに幸せを手にした、まさに「シンデレラガールズ」にふさわしいニュージェネレーションとなったのである。
しかし、ここで終わったわけではない。また未央は新たなスタート地点に立ったのだ。これからやってくる大きな壁も未央の持っている良さで乗り越えてほしい。
やはり大きい壁
SR化やCD化によって、未央の不憫についてはほぼ解消されたが、かつて憂いてたプロデューサーに苦い話が舞い込んでしまう。
第二回シンデレラガール選抜総選挙において、速報及び最終結果も50位圏外という嫌な結果となった。今回はPaの初動が遅かったことで中団でまとまるという状況であり、それを踏まえるとやむなしというものであった。しかし、凛が5位に入選、藍子が15位と躍進、卯月が29位で前回と同じという美味しい位置の中で未央の圏外はやはり痛々しいものであった。
地道な努力
その後も未央は、アイドルの道を地道にひた走り続けた。そして、少しずつだが確実に、アイドルとしての本田未央の魅力が周囲に浸透していった。
一つは、CVの原紗友里によるライブコンサートである。明るく前向きな未央にぴったり合ったハイテンションなアイドルソング「ミツボシ☆☆★」。これはとても「ライブ映え」する曲であり、観衆が「りゅーせー!」「CAN SAY!」などのコールを入れることで非常に盛り上がる。2013年夏のアイマス8thライブ、2014年冬のSSAライブ、春のシンデレラガールズ単独ライブで「ミツボシ☆☆★」を成功させることなどで、本田未央は大きなアピールに成功した。なお、ライブの際は原紗友里が本田未央になりきるために、未央のような「外ハネ髪」で出演していたことも特筆されるべきであろう。
もう一つは、2013年11月のアイドルプロデュース the 2nd Anniversaryである。シンデレラガールズサービス開始2周年を記念したこのイベントで、島村卯月、渋谷凛などとともに本田未央が登場。未央の交友関係の広さ、人懐っこさ、魅力の奥深さがわかる会話イベントが大量に用意されており、ここでも未央は知名度を大きくアップさせた。
その他にも、各種CDドラマ(輝く世界の魔法、jewelries!シリーズなど)に出演して、ニュージェネレーションを軸に幅広く友情を深めたり、デレラジゲストとして頻繁に登場するなど、未央の露出は確実に増えていった。
ここまで書けば、本田未央の人気アップにとって、原紗友里の貢献がいかに絶大で必要不可欠であったかがわかるであろう。
ついに花開く時
そして月日は流れ…。
2014年3月31日、第3回シンデレラガール総選挙が開始される。同日、月末ガチャにおいてSR[ワンダフルマジック]本田未央が、島村卯月・渋谷凛とともに登場。舞台は完全に整い、未央の真価が試されるときがやってきた。
そして4月6日。シンデレラガールズ単独ライブの会場で、総選挙・中間順位の上位5名が発表される。(なお、出演者の中での発表担当は奇しくも原紗友里であった。)会場のパネルに映し出されたその姿は…。
「中間4位・本田未央」
その瞬間、会場は大きなどよめきに包まれた。そこに込められた一人一人のプロデューサーの思いはいかばかりであっただろうか。
そして、中間発表以降も未央の勢いは衰えることなく、4月22日の発表で最終順位・5位(Paアイドル内では1位)、得票数・132,458票という堂々たる結果を叩き出してみせた。
シンデレラガール総選挙において、前回の圏外から1桁順位まで跳躍した例は非常に少ない(第1回→第2回の佐久間まゆのように、皆無ではないが)。このような大躍進を遂げた理由はどこにあるのか、その考えは人により異なるかもしれない。
最大の要因が、総選挙と同時期に開催された月末ガチャであることに異論を唱える者は少ないであろう。この総選挙はガチャに投票券が付属しているという性質上、ガチャの限定アイドルは総じて順位が上がる傾向にあり、実際、未央と並んで同ガチャの目玉であった島村卯月は前回の29位→4位に、渋谷凛は5位→1位に、それぞれ上昇している。だが、仮に未央の武器がガチャだけであったなら、ここまでの躍進は無かったのではないだろうか。総選挙期間中に限定ガチャSR化されたアイドルの中には、ベスト10に届かなかった人物も存在する。
複数の新カード、ライブ、アイプロ、ドラマCDなど、上に記した、さまざまな努力が下地にあって、未央の魅力が十分に浸透していたことにより、ガチャの追い風を十分に生かすことができたことが、本田未央がアイドルとして羽ばたいた真の理由であると考えられる。
それはすなわち、本田未央が、島村卯月・渋谷凛と並び立つニュージェネレーションの一員、そして、アイドルマスター シンデレラガールズの顔役の一人として認められ、真の人気アイドルになったことを意味するのだろう。
本田未央が自ら切り開いたトップアイドルへの道を、これからも未央らしい笑顔で駆け抜けていってほしい。
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関連項目
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