へちょい日本昔ばなしとは、すえ氏による、角川ゲームス開発・運営、DMM.comより提供されている艦隊育成シミュレーションゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』のMMDユーザーモデル「うめてんてーへちょ絵風モデル(へちょモデル)」を用いた、一連のMMD紙芝居シリーズである。
艦へちょとは
「うめてんてーへちょ絵風モデル(へちょモデル)」とは、タワシP氏作成によるタワシ式CHAN×COミクをベースに、鼻8P氏が蒼樹うめ氏の画風に合わせて作成したMMDユーザーモデルである。
そのうち、艦これのキャラクターを使用した動画に、「艦へちょ」というタグが付けられるようになった。
艦これでは、鼻8P氏のへちょモデルとは別に、namifrog氏作成によるタワシ式CHAN×COミクの改造モデルが数多く公開されていて、本シリーズでも、効率厨の提督役として登場している(02・08)。
これらのモデルは、タワシ式モデルを共通のベースとしてはいるものの、あくまで艦へちょとは別系統のモデルなのでタグ付けには注意が必要である(namifrog氏ブログ記事)。
すえ氏とは
艦これの動画を上げるようになる前は、『あずまんが大王』や『けいおん!』の音系MADを主に作成・投稿していた。
本シリーズにあっても、随所にこれら日常系作品が元ネタとして顔を出していて、氏の愛情の深さをうかがい知ることができる。
概要、はじまりはじまり、じゃな
コンセプト
利根が、第六駆逐隊や第七駆逐隊、あるいはドイツ艦の面々に、紙芝居を使って、古くから伝わる民話や童話を語って聞かせる、という体裁をとっている。
登場人物に艦娘をキャスティングしている点、史実ネタや、艦これのゲームシステムおよび艦娘への批評をさりげなく盛り込んでいるという点で、艦これの二次創作にあたる。同時に、公式四コマや鎮守府アンソロジーコミックを元ネタにした、いわば三次創作的な面も兼ねそなえている。
さらには、艦これとの親和性が指摘される『機動戦士ガンダム』シリーズや、前出の日常系作品をふんだんに取り入れることで、そういった作品の二次創作をも兼ねるという、変幻自在なスタンスをとっている。元ネタがあまりに細部に入り多岐にわたるため、「ネタが多すぎてタグに困る動画」タグがつけられることもあるくらいである。
音声および画面素材
語り手担当の利根や、聴き手の艦娘だけでなく、紙芝居に登場する艦娘のセリフもすべてSofTalk(いわゆる「ゆっくり声」)を使用している。
金剛の放置ボイスの節回し(10)や、龍驤の芸人ばりのマシンガントーク(14)など、ゆっくり声に対する“平板で抑揚に欠ける”という印象を覆す、豊かな表現力を見せる。
利根および聴き手の艦娘の画面素材は、利根と第六駆逐隊に三毛また氏作成「ゆっくり艦これ」が、第七駆逐隊とドイツ艦にゆるこた氏作成「ゆっくりかんむす」が使用されている。
音楽は、艦これ本編で使用されている楽曲をメインに、元ネタの作品から選曲されることがある。
フォーマット
始めに語り手の利根による導入があり、本編たる物語パートが続き、最後に聴き手の艦娘たちが感想を述べて終わる、という3部構成はシリーズを通して一貫している。
話数を重ねるにつれ、中核をなす物語パートの構成は変化していき、初期にあっては比較的忠実に原作民話の流れを踏襲していたものの、やがて原作の内容は前半で消化し、後半に見せ場としてバトルシーンを据えるという、大胆な展開が試みられるようになった。
それにつれ、動画全体の尺も長くなり、初期にあっては10分に満たないものだったのが、10分超えも珍しくなくなり、やがて20分超えのものも出るようになった。
むかしむかし、あるところに、レギュラーの登場人物がおったそうな
語り手と聴き手
- 筑摩(紙芝居制作)
動画には登場しないが、表向きは絵の達者な秋雲の作である紙芝居の実質的制作者であり、紙芝居には欠かせないソースせんべいや水あめの調達など、陰ながら利根を支えていることが看てとれる。ついに12で、利根とともに本編出演を果たす。
- 第六駆逐隊(聴き手)
おなじみの暁、Верный、雷、電の面々。05で紙芝居に出演したときは、本人たちは遠征に出かけているということになっていて、代わりに第七駆逐隊の面々が聴き手をつとめた。Верныйについては、紙芝居出演時は響のモデルが使用されている。
- ドイツ艦(聴き手)
本シリーズは「日本昔ばなし」と銘打っているが、海外の童話や寓話を原作とすることがあり、そういうときに聴き手をつとめる。初登場時の10で不参加だったプリンツ・オイゲンは13で加わる。
紙芝居本編におけるスターシステム
紙芝居本編にレギュラーが置かれることはなく、そのつど原作のイメージに合った艦娘が起用されているが、ある作品に登場した艦娘が、初登場時の設定を踏襲して、後の作品に再登場することがある。
とは言え、必ずしも設定の引き継ぎがなされるわけではなく、ケースバイケースである。
- 伊58
初登場は02で、次いで05、13と登場。度重なるオリョクルのために心がゆがんでしまったでち公、とでも言うべき性格設定になっていて、ゲスい悪役が与えられている。一方、09では艦これ準拠の性格に近い。
- 加賀
アニメ版PVで弓の構えがおかしいと話題をさらった「やたらと格好良いポーズ」固定で登場することが多い。
赤城もアニメ版の「一航戦の誇り」ポーズをとることがあり、二人はアニメ版のパロディという役割も担っている。
各話リストじゃ、めでたしめでたし
と、まぁ関連動画じゃな
艦へちょの産みの親である鼻8P氏の動画は、伝説の始まりと呼ぶにふさわしい至高の輝きを放っている。
本シリーズの作者であるすえ氏の他の作品にも、設定的に本シリーズと通底するものが見受けられる。
「空」の字の付く艦種なら大体みんな飛べる(13)という設定の元凶(褒め言葉
第七駆逐隊の面々は、利根に対しては筑摩に頼まれたことを伏せ、会議中に偶然出くわしたことになっている。
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関連項目も見ておくとよいぞ、じゃあの
世界観設定(動画制作者編集)
この紙芝居は、利根の気分によって不定期に、鎮守府内のどこかで上演しているものであり、基本的には遠征から帰ってきて休憩中の第六駆逐隊をつかまえて行われることが多いが、会議明けの第七駆逐隊、ドMで中二病っぽい若葉、ガチの朝潮型、芋っぽい吹雪型など、他の駆逐艦達に対しても、分け隔てなく披露しているようである。
紙芝居が作られるようになった経緯としては、ある日「ちびっ子たちには親分が必要なのじゃ」と話している利根の意向を一瞬で察した筑摩が、鎮守府内で最もイラストを描くのが上手であり暇な秋雲を、言葉巧みにおだて上げ(無償で)描かせたということがある。そのため秋雲も、始めこそ若干騙されたような、どこか腑に落ちない気持ちで作成に協力していたのだが、最近では【筆がor調子に】乗ってきたのか、自分の好きなアニメやゲームの要素をぶっ込んでいくことに余念がない様子である。
物語を考えている筑摩は、様々な書物や電波によって得た他の鎮守府での出来事を織り交ぜることにより、各昔ばなしの内容を知らない駆逐艦達でも、身近なこととして分かりやすくなるよう話を構成しているつもりだが、このところは上述の秋雲の暴走などもあって、カガ粒子砲や航空戦艦が飛び交う物語を、最終的に『めでたし、めでたし』の一文につなげるための、ウルトラC級の着地技術が求められることが多くなってきている。筑摩の物語こじつけ能力が試される。
謝辞(?)
この紙芝居は、鼻8Pさんが作成した『艦へちょモデル』と、饅頭遣いさんが作成した『ゆっくりMovieMaker』と、Moggさんが作成した『MikuMikuMoving』などなどを使用しつつ、各昔ばなしや艦これの各コミックス、アンソロ、小説、他の動画、ネット上のネタ、そしてガンダムなどのありとあらゆる要素を鍋に入れて、動画制作者であるすえ独自のスパイスを投入してできた、比叡カレーの様な謎の物体である。
そのためこの物体の味がどうなるかに関しては、素材の内容とスパイスの投入度合いによるところが大きいが、しかしこの物体がなぜ作られるかに関しては、これを口に入れる提督たちの反応が面白いからということに他ならないため、反応がある間は(動画制作者の時間さえあれば)動画投稿は無限に続くことが予想される。
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