イカ大喜利とは、任天堂のゲームソフト『Splatoon』シリーズのユーザーによりゲーム内で繰り広げられる愉快な遊びである。
概要
『Splatoon』第一作が発売されたハードであるWii Uには、「Miiverse」という任天堂が運営するSNSとの連動機能が組み込まれている。ユーザーはMiiverse上に設置された各ゲームのコミュニティにコメントやタッチパネルに描いたイラストを投稿し、気に入った投稿には「そうだね」を押したり、ユーザー同士で交流を行なうことができる。
『Splatoon』はゲーム本編とこのMiiverseが連動しており、ゲームのスタート地点であるハイカラシティの広場には、Miiverseから呼び出された各プレイヤーのアバタ―(イカ)たちが歩いている。イカたちに話しかけると、各人がMiiverseに投稿したコメントやイラストをMiiverseを開くことなく直接ゲーム内で見て、「そうだね」を押せる。また投稿自体もハイカラシティに設置されたポストから直接可能。ゲーム中で「フェス(お題に合わせた対抗戦)」が開催される際は、通常の投稿とは別に「フェス応援用」の投稿枠が設けられ、各陣営のバトルの盛り上げに一役買う。
また、イラストに関しては会話のみならず、ハイカラシティの壁や戦闘中のフィールドに、さながらグラフィティや広告看板のようにランダムで表示される。
Miiverseの投稿をゲーム内に組み込む試みはこれまでのWii Uソフトにもいくつか存在したが、ゲームの内容から浮いているものも多く、いまいち盛り上がりに欠けていた。一方『Splatoon』のスタイルはゲーム自体の世界観と非常に馴染んでおり、また投稿もしやすく、ユーザーの敷居が低かった。また、壁にイラストが表示される機能も、ユーザーのイラスト投稿欲をかきたてるのに一役買ったと思われる。
その結果ハイカラシティの広場には、可愛い絵、かっこいい絵、プロのイラストレーターが描いた完全に本職のイラスト、キッズが描いた拙くも微笑ましいお絵描き、ネタ絵にパロ絵と、凄まじい量のイラストが氾濫することとなった。特にパロディ系のネタ絵の量は凄まじく、ナワバリバトルそっちのけでイラストを漁っては「そうだね」するプレーヤーを続出させた。これがイカ大喜利の由来である。
最近は「フェス」のお題が出題される度、各陣営の応援イラストが大量投下されるに留まらず、お題と対立する(もしくは無関係な)第三勢力のイラストを投下しウケを狙うのがパターン化されている。これもまた大喜利と呼ばれる所以となる。
ちなみに「何でSplatoonやってる人はみんなこんなに絵が上手いの!?」という意見をちらほら見るが、ハイカラシティに優先的に現れるのは直近のネット対戦で戦った相手と、「そうだね」を押された回数が多い投稿者である。「そうだね」が多いのは必然的に上手い絵になるので、誰も彼も絵の達人というわけではない。とはいえ、単純な白黒の線画しか描けないはずのMiiverseのイラスト機能をフルに使い、美麗なイラストを描く人々の職人芸は信じられないものがある。
Splatoon2
ハードをNintendo Switchに移した続編『Splatoon2』では、Miiverse連動機能が削除されたSwitchにおいて、果たしてイカ大喜利は継続されるのかが注目されていた。しかしそこはイカ研究所、ソフト独自の機能としてきっちり続投されており、ハイカラスクエア内に設置されたポストから前作同様に自由にイラストを投稿できる。イラストへの評価は、Miiverseの仕様だった「そうだね」から「イカす!」に変化しており、「イカす!」を多く集めたイラストは前作同様壁などに表示される。今作でも発売当初から様々なイカすイラストがハイカラスクエアを彩っている。
今回のイラスト投稿機能はTwitterなどの外部SNSとの連携が必須になっており、事前にアカウントを用意する必要がある。また、前作のMiiverseと異なりテキストの投稿機能はなく、投稿できるのはイラストだけ。
更に注意点としては、Switchに搭載されているタッチパネルはWii Uや3DSに使われていた感圧式ではなく、スマホなどと同じ静電式タッチパネルであること。圧力さえかければ検知する感圧式と違い、静電式は人間の指で触ることによる電圧変化を検知するため、従来のWii Uや3DS用タッチペンや爪楊枝などでは絵を描くことが出来ない(そもそもSwitchにタッチペンは搭載されていない)。そのままではスティック操作か指でお絵描きするしかないので、細かな絵を描きたいなら百均や電器屋で売っている静電式対応のスマホ用タッチペンなどを用意することをお勧めする。早く純正品のSwitch用タッチペンを売ってくれ!
関連動画
関連商品
関連項目
- 7
- 0pt