ウルトラザウルスとは、『ZOIDS』シリーズに登場する超大型カミナリ竜型ゾイドである。
機体解説
ウルトラザウルス ULTRA SAURUS |
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基本情報 | |
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型式 | RBOZ-005 RZ-037 |
所属 | ヘリック共和国 |
モチーフ | ウルトラサウロス型 |
スペック | |
全長 | 50.0 m |
全高 | 27.5 m |
全幅 | 14.1 m |
重量 | 507.0 t |
最高速度 | 50.0 km/h(地上) 47 Kt(水上) |
武装(旧) | |
武装(新) | |
ゾイドテンプレート |
ヘリック共和国が開発した史上初の超ド級カミナリ竜型旗艦ゾイド。
泥沼化する戦況を打破するにはより効率的な指揮が必要と判断した共和国軍が、RBOZ-1ビガザウロの後継機としてハーバード・リー・チェスターの設計のもとに生み出した機体で、直接的な戦闘だけでなく、他の部隊を束ねて指揮を行う司令旗艦の機能を併せ持つ当時としては極めて画期的なゾイドであった。
当時のゾイドの中ではRBOZ-3ゴジュラスやEPZ-2アイアンコングを上回る体躯の大きさを誇り、それにともなって武装数、装甲強度、出力も今までのゾイドのものを軽く凌駕するに至り、特にその豊富な武装による火力はずば抜けて高く、全砲門を一斉発射した時の破壊力は周辺の地形を変えるほどのものを発揮するという。
一方、巨体であるがゆえ動きが鈍重で格闘能力がやや低いという欠点を持つが、登場当初はその火力と装甲を打ち破れる帝国ゾイドは存在せず、大した問題にはならなかった。
最高6人(ビークル要員除く)が搭乗して、それぞれが操縦、指揮、通信、火器管制を担当する事でより的確なゾイドの操作と部隊指揮ができるようになっている。
さらに水陸両用という特徴を持ち、むしろ水上での活動の方が得意と言う事から陸上戦艦としてだけでなく洋上戦艦としての運用も可能であるため、これにともない共和国軍の海戦力強化にも大きく貢献する事になった。
このウルトラザウルスの登場によって共和国軍の戦力は大幅に増強され、一度はゼネバス帝国を中央大陸から叩き出して共和国軍を完全勝利に導き、その後もウルトラザウルスは量産されて共和国軍の主力艦として運用され続けた。
戦争後期ではゼネバス帝国が新たに開発したEPZ-6デスザウラーの登場で最強ゾイドの座から引きずり降ろされるものの、それでも共和国軍の司令塔的存在としてガイロス帝国との間で巻き起こった大陸間戦争終結まで活躍した。
しかし、惑星Zi大異変の影響で大半のウルトラザウルスが絶滅に追いやられ、大統領専用機とされる1機だけが保存されるのみであったが、その後の第二次大陸間戦争での苦しい戦況を打破するために派遣が決定。幾度もの改修を経つつ西方大陸から暗黒大陸での戦いまで共和国軍が快進撃を続ける大きな原動力となった。
劇中での活躍
バトルストーリー
ZAC2037年ロールアウト。ハーバード・リー・チェスター博士の指揮のもと開発が進められて完成する。
しかし、その存在は事前にゼネバス側に察知されており、帝国の工作員であるスパイコマンド・エコーによって1号機が奪われる事態が発生。あわや共和国首都がこのウルトラザウルスの手で攻撃されそうになるも、ロイ・ジー・トーマス中尉の活躍で奪還に成功した。
その後、このウルトラザウルスを倒すべく生み出されたアイアンコングMk-2に襲われるが、同時期に生み出されたゴジュラスMk-2の活躍によって難を逃れる。
それから後はこのウルトラザウルスを前面に立てた大攻勢の末にゼネバス帝国首都を包囲し、ついに陥落させるもゼネバスは北方のバレシア基地に逃亡、さらに暗黒大陸へ逃げようとしたゼネバスをヨハン・エリクソン大尉の操る本機が撃墜しようとしたが、ダニー・ダンカン操縦のサーベルタイガーに阻まれたため失敗。ゼネバスの暗黒大陸逃亡を許す事になる。
ZAC2042年にゼネバスが中央大陸に舞い戻ってくるまで量産が推し進められ、各戦線に配備されていたが、それから3年後のZAC2045年にデスザウラーがロールアウト。かつてヨハン・エリクソンに倒されたダニー・ダンカンの弟であるトビー・ダンカンの操るデスザウラーによってヨハン機は敗北、それを皮切りにウルトラザウルスの優位性は尽く失われる事となり、共和国は一気に不利な状況に追い込まれた。
それでも共和国軍母艦としての生産と運用は続き、デスザウラーが苦手とする海上では無敵を維持して制海権を確保。大陸間戦争では輸送用改造型などの派生機も生み出されてマッドサンダーをはじめとする新型ゾイドを支援し、終戦まで戦線を支え続けていた。
ZAC2099年では惑星Zi大異変により配備数は激減、現在ではウルトラザウルスは大統領専用機の一機を残すのみで戦力としては数えられていなかったが、西方大陸における第二次大陸間戦争において帝国軍との戦いに決着をつけるため西方大陸へ派遣されるとそこで大規模な改造を受け、そしてこのウルトラザウルスの活躍によって共和国軍は西方大陸での戦いを制する事に成功した。
その後は暗黒大陸派遣艦隊の旗艦として暗黒大陸に向かうが、帝国軍の奇襲にあって強電磁場の嵐が吹きすさぶダラス海に逃げこむ羽目になり沈没の危機に陥るものの、どうにか暗黒大陸への上陸を果たす。
ガイロス帝国との戦いが終結した後はネオゼネバス帝国が支配するようになった中央大陸に残存部隊を率いて帰還していったが、その後このウルトラザウルスがどうなったのかは不明である。
アニメ
アニメ『ゾイド -ZOIDS-』と『ZOIDS新世紀/ZERO』に登場。
両作品においてはキット設定と違い全長数百m以上の大きさを持つホエールキングクラスの超巨大ゾイドとして描かれており、内部には大型ゾイドを50機以上も格納できるほどのペイロードを有しているとされる。
帝国と共和国がガーディアンフォース設立と同時に秘密裏に共同開発した最終決戦プログラム用のゾイドで、それまでウインディーヌレイクの人口湖の底に沈められていたが、ヒルツの操るデススティンガーの猛攻により、首都をはじめ軍の主要施設を尽く失った共和国軍が臨時の軍司令部として使用するため起動が決定した。
巨大過ぎるがゆえ起動には時間がかかり、あわや動き出す前にデススティンガーに破壊されそうになるが、寸前の所で起動に成功し、デススティンガーの追撃を振りきって帝国領内へ逃げ込んだ。
そこで対デススティンガー用の切り札として砲口径25m、砲身長16口径(400m)の規模を誇る超重力弾砲“グラヴィティカノン(GC)”を搭載。
一度はバン達との連携でGCをデススティンガーに命中させる事に成功し、撃破したかに見えたが、アンビエントがデススティンガーを再生させたため仕留め切る事はできず、さらにこのデススティンガーをも取り込んだデスザウラー完全体(オリジナルデスザウラー)にはGCさえも通用しなかった。
しかし、最後にはこのGCの砲塔でバンのブレードライガーを撃ち飛ばす事でデスザウラーの超重装甲を貫通させ、その勝利に大きく貢献した。
見た目やレイアウトは変わっていないが、新たな独自装備として全方位をカバーする強力なEシールドが搭載されており、バックドラフト団が放ったデススティンガークラスの荷電粒子砲も防ぐ事ができるようになっている。
さらに本編終盤で開催されたロイヤルカップの決勝戦の場は朽ちたもう一機のウルトラザウルスの残骸の上であり、そこでビットのライガーゼロとベガのバーサークフューラーの最終決戦が繰り広げられた。
この廃棄されていたウルトラザウルスはGCのものによく似た巨大砲塔を装備しており、無印との歴史的つながりが示唆されている。
主な機体バリエーション
ケンタウロス
ウルトラザウルスの胴体にゴジュラスの上半身を被せ、そこにゴルドスの背鰭、サラマンダーの翼を装備した機体。
四機種の長所を併せ持った極めて強力なゾイドで、総合戦闘力はデスザウラーをも上回ると目されている。
しかし、制作にはこれらの巨大ゾイド四機を潰さねばならず、大統領専用機としての一機しか作られなかった。
ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤー
ウルトラザウルスに超巨大砲“1200mmウルトラキャノン”を搭載した完全砲撃仕様機。
一撃で一都市を吹き飛ばす事ができるほどの威力を誇るとされるが、その分発射の反動も凄まじく、ゴジュラスが二機掛かりで押さえ込まないとウルトラザウルスですら転倒してしまうと言われているトンデモ兵器でもある。
それでもこの攻撃により帝国軍は完全に追い詰められ、西方大陸の戦争は共和国軍が制する事になった。
製作者は夢想癖で有名な共和国の某科学者(ドクターディ?)であるとされる。
ウルトラザウルス・ザ・キャリア
ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤーを暗黒大陸上陸作戦用に改装した機体。
背部に大きな飛行甲板や対空武装など増設する事により、航空戦艦としての運用が可能になっている。
関連動画
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関連項目
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