エルネスティ・エチェバルリアとは、ライトノベル「ナイツ&マジック」の登場人物である。
概要
本作の主人公。愛称は「エル」。前世では日本人プログラマーで重度のロボットオタクの倉田翼であったが、交通事故により死去し、フレメヴィーラ王国に前世の記憶を持ったまま転生した。男性であるが、小柄な体格に紫銀のセミロング、母親譲りの美形から少女と誤解されることも多い。幼少期に幻晶騎士(シルエットナイト)を目撃したことにより、それが前世で好きだったロボットに似ていることから、幻晶騎士に乗るために騎操士になり、自身のためだけの幻晶騎士を作製することを誓う。
魔術演算領域(マギウス・サーキット)で魔法術式(スクリプト)を処理する魔法の仕組みが前世で得意としていたプログラム言語に似ている事から、それらの処理をより効率化し独自の魔法術式を編み出すことで既存の魔法を強化したり、新しい術式を生み出すことに長けている。また、5歳のころから体力向上、魔力向上のトレーニングを繰り返してきたため、大人と比較してもずば抜けた魔力を身につけている。
ライヒアラ騎操士学園に入学後、「魔法学基礎」の授業の際、上級魔法を見せることによって授業を免除させてもらう、鍛冶師学科中等部の授業を騎士学科初等部の身で受講する、など学園内でやりたい放題であった。中等部に進学後、野外演習の授業中、師団級魔獣である陸皇亀(ベヘモス)と遭遇、戦意喪失したディートリヒの機体を無理矢理借り受け、陸皇亀を退治する。このことから国王アンブロシウスに目をつけられ、幻晶騎士の開発に携わることになり、後に設立された銀鳳騎士団の団長に任命された。
幼なじみのアーキッド・オルター(キッド)、アデルトルート・オルター(アディ)は親友にして一番弟子と二番弟子である。幻晶騎士(およびそれに関する技術)に関しては暴走気味に鳴る事も多く、「ロボットを壊していいのはロボットだけ〜」「ロボットの中で死ぬなら本望〜」などといった名(迷?)言も生み出している。
倉田翼
エルネスティ・エチェバルリアの前世。日本の中堅ソフトウェア会社の凄腕プログラマーにして、筋金入りのロボットオタク。新作のプラモデルを購入後に交通事故により死去(享年28)。
大元のWeb版では京都の企業に勤めているという設定であり、関西弁で話している事から関西圏出身者だと思われる。
転生した後でも心の中ではバリバリに関西弁を使う。なお、文庫小説版からは修正され標準語となった。
主な搭乗機
グゥエール
陸皇事変にて、ベヘモスと対峙する際に、ディートリヒから強奪する形で搭乗。エルの身長が足りないため、操縦桿と銃杖を接続して、エル自身の魔術演算領域で直接機体を制御した。その結果、従来の幻晶騎士では考えられない運動性能を発揮したが、機体がそれに耐えられなくなり、ベヘモス戦の終了後に大破した。
トイボックス
元々は、カルドシュ事変の直後に提供されたカルダトアであったが、魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の試験を行った際に大破させてしまい、テレスターレ型に改修された。
イカルガ
個別記事も参照⇒イカルガ(ナイツ&マジック)
エル専用機にして銀鳳騎士団の旗機。背中に4本の腕を持ち、日本の鎧武者のような外見をしている。大西域戦争で大暴れし、ジャロウデク軍からは鬼神と恐れられている。ボキューズ大森海で穢れの獣(クレトヴァスティア)との戦闘で大破。
カササギ
大破したイカルガをベースとして、同じく大破したシルフィアーネの部品と、ボキューズ大森海で得られた素材を用いて作られた急造品。下半身は存在せず、髑髏が剥き出しになったような表情をしている。
マガツイカルガ
ボキューズ大森海での戦闘において、アディが操縦する再建したイカルガにカササギをドッキングさせる事で誕生した機体。世界初の合体型幻晶騎士であり、イカルガ以上の戦闘力を持つがエル曰くその場しのぎの機体である。カササギ部分は帰還後に「仕立て直し」てシルフィアーネ・カササギ三世(サード)・エンゲージとなり、「婚約指輪」替わりにアデルトルート・オルターに贈られる。
トイボックスMARK Ⅱ
エルの新婚旅行の際にイカルガの国外持ち出しを禁止されたため、「(既存機体の)改造は禁止されてない」として替わりにカルディトーレ一騎が徹底改造されたエル新婚旅行用カスタム騎。しかし、元がカルディトーレである為に運用に難ありでやはりエル以外扱えない。
主な発明品
銃杖(ガンライクロッド)
魔法を使う杖と剣を一体化させた銃型の魔法の杖。エルが愛用しているものは、前世で趣味で集めていたモデルガンにちなみウィンチェスターと名付けられている。エルは腰に2丁装備している。キッドとアディが使用しているものはガーンデーヴァと名付けられた。
綱型結晶筋肉(ストランド・クリスタルティシュー/ストランドタイプ・クリスタルティシュー)
幻晶騎士の構成部品である結晶筋肉(クリスタルティシュー)を綱状に縒り合わせたもの。出力は1.5倍、耐久性は10倍という性能を示した一方、消費する魔力も増大し、燃費の悪化に繋がっている。
背面武装(バックウェポン)
幻晶騎士の背面に補助腕(サブアーム)を取り付け、そこに魔導兵装(シルエットアームズ)を持たせる事で剣や槍を持ちかえる手間を省略して攻撃をすることが可能となった。ガンキャノンの両肩の武装のようなもの。
板状結晶筋肉(クリスタルプレート)
アディの発案を元に新たに開発された魔力蓄積に特化した板状の結晶筋肉。綱型結晶筋肉の燃費向上に使われている。
幻晶甲冑(シルエットギア)
幻晶騎士を大幅に簡略・小型化したパワードスーツのようなもの。当初は魔導演算機を搭載していなかったが、エル、キッド、アディ以外の人間はまともに使用する事ができなかったため、魔導演算機を導入する事になった。
紋章式認証機構(パターンアイデンティフィケータ)
幻晶騎士に差し込むことで認証を行う銀色の短剣。剣というか電子キーみたいなもの。テレスターレの強奪事件を受けて盗難対策として作製。
選択装備(オプションワークス)
幻晶騎士に用いられる選択装備の総称。アルディラッドカンバーが装備している可動式追加装甲(フレキシブルコート)、グウェラリンデが装備しているライトニングフレイル、トイボックスが装備している魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)など。
鋼の戦士達との共演
2021年、ついにスーパーロボット大戦へ参戦を果たした。シリーズ30周年記念作品スーパーロボット大戦30にて数多くの正義のロボット達との共演、いや饗宴に恐らく他の誰よりも喜んだのはエルに間違いない。
残念ながら原作の時間経過の激しさや本作で導入されたタクティカルエリアセレクトとの相性により、原作再現はほぼ絶無となってしまっている。しかしただいるだけ参戦というわけではなく、そのロボット愛や他作品との意外な繋がりによって存在感はむしろ味方でも上位レベル。言わば『ナイツ&マジック外伝 スーパーロボット大戦編』と行ったところ。ロボットいるところエルはあり。
シナリオにおいては最速で地上ルート5話で愛機イカルガを駆り、ツェンドルグに搭乗するキッドとアディ、サポーターの親方とバトソンと共に加入する。当初からタイトルの類似により絡みが予想されていた魔法騎士達との友情や、犬猿の中になると懸念されていた新条アカネとの予想外の関係が描かれ、さらにロボット乗りにしてメカニックの大先輩であるアムロ・レイや兜甲児と濃厚なロボット談義をしたり本人感無量な体験をしたりしている。その他にも様々な正義のロボット達と交流している。やっぱりロボットいるところエルはあり。
スペックにおいては新規参戦のご祝儀+原作再現されなかったことのお詫びと考えてもなお過剰とさえ言える無法な性能となってしまっている。先天性技能を3つも持っており、それとエースボーナスの合わせ技によってニュータイプレベルの命中回避とスーパーロボット乗り並みのダメージ補正を獲得した。
更にイカルガもリアル系らしく高い運動性と移動力を誇り、武装も近接射撃のバランスが良い上に扱いやすい直線3幅のMAP兵器まで完備。特殊能力によってただでさえ高いエネルギーが更に増加し実質エネルギー回復大と分身までも常備している。ただし弱点として最大エネルギーと回復量に比例してエネルギー消費も尋常ではなく、具体的には最弱武装でも30を消費し(具体的に言うとZガンダムのハイパー・メガ・ランチャーの消費も30)、最強武装に至っては余裕で100を超過する。しかも弾数武器などという生易しい物は持っておらず長期的にはともかく1ターンの継戦能力は低い。ただしこの弱点は養成や強化パーツで補いやすいので、そこを補強さえできれば戦場を単騎で蹂躙することも可能。
スパロボユーザー向けに総評するならば、流竜馬のエースボーナスを持ったアムロ・レイがハイメガキャノンを搭載したビルバインに乗っている(ただし燃費はエステバリス並)、と言ったところ。
関連動画
関連静画
関連項目
- ナイツ&マジック
- イカルガ(ナイツ&マジック)
- 男の娘
- メカの顔
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