カワカミプリンセス単語

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カワカミプリンセス
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カワカミプリンセスは、2003年産の敗でオークス秋華賞を制した日本の元競走馬繁殖牝馬である。鹿毛

通算成績17戦5勝[5-2-2-8]

な勝ち
2006年:優駿牝馬(GI)、秋華賞(GI)

2006年JRA賞最優秀3歳、最優秀父内国産馬

曖昧さ回避 この記事では実在競走馬について記述しています。
このを元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては
カワカミプリンセス(ウマ娘)を参照してください。

概要

キングヘイローは両80年代欧州最強ダンシングブレーヴ米国最強グッバイヘイローを持つ、言わずと知れた良血種牡馬タカノセクレタリーも未勝利ながらSeattle SlewSecretariatを持ち、牝系からもアメリカGIホースサクラバクシンオーなどの名が多数輩出されているかなりの良血。
こんなものすごい血統の日本、しかも社台系の牧場ではなく日高の中小牧場から生まれるんだから実に競馬はおもしろい。

カワカミプリンセスは2003年6月に三石川牧場で生を享ける。6月生まれというのはサラブレッドとしては異例ともいえる遅生まれであり、そのせいかセリでもも買い手は付かず最後まで売れ残ってしまった。三石川牧場は基本的に育てたをセリで売るマーケットブリーダーであるのだが、この牧場所有のままデビューすることとなった。

デビュー大分遅く2006年2月下旬の阪神での新馬戦いぶし銀ジョッキー本田優上に迎えたこのレースでは事前の評価は9番人気と決して高くなかったものの、2着のに1と1/4身の差を付けて勝。続く500万下の君子賞も勝ち、オークス最後の切符がかかったスイートピーステークスでも楽な手ごたえで勝利し、デビューから3連勝を飾った。

3戦3勝で迎えたオークスファンからはこれまで敗の成績が評価され、未冠の未完の大器アドマイヤキッス桜花賞キストゥヘヴンに次ぐ3番人気名される。レースではヤマニンファビョルファビュルが名前の通りファビョった大逃げを打ったり、アナテイエムプリキュアと間違えられたりと、何かと波乱を予感させるような展開になったものの、最後の直線でアサヒラジングを抜きそのままフサイチパンドラの追撃を抑えゴール。4戦4勝敗のオークスの誕生である。敗でのオークス制覇はミスオンワード以来49年ぶりの記録であり、デビューから65日のオークス制覇も同レース現在の日程で行われるようになってからは最短の記録である。まさに記録づくしの勝利となった。

その後放牧を挟み、初戦はステップレースを使わずに秋華賞に挑むこととなった。ぶっつけ本番というのがファンからは嫌われたのか、敗であるにも関わらず1番人気を再び未冠未完の大器アドマイヤキッスにうばわれることになる。しかしレースでは直線の途中で先頭に立ったアサヒラジングをゴールの直前で差し切るという貫勝ち。敗の二冠馬となった。

の2戦は初の古との対決となるエリザベス女王杯。当時の最強スイープトウショウとの直接対決となったこのレースではスイープを抑えて1番人気となる。最後の直線では途中大きく右にヨレたものの、群の中を縫うようにすり抜けフサイチパンドラを抑えて見事に先頭でゴールインファンは「この、一体どこまで強いんだ・・・」と騒然。敗の変則牝馬三冠が誕生したかのように思われた。
しかし、結果としてはカワカミプリンセスは12着に降着。2位入線のフサイチパンドラが繰り上がりでエリザベス女王杯優勝となった。GI1位入線が降着となったのはメジロマックイーン天皇賞(秋)以来15年ぶり2回の出来事である。降着の理由は直線で大きくヨレたことにより、ヤマニンシュクルが進路が塞がったことによる。この結果に戦の本田は号泣。裁決委員に対して「からはいくら制裁をとってもいい、の方は勘弁してやってくれ」とながらに懇願したという。本田は既にこの年一杯で騎手引退調教師に転向することを決意しており、自分の騎手生活の中での最後の名の経歴に傷を付けたくないという思いがあったのだろう。
このレースでの斜行により、ヤマニンシュクルは競争消失する故障を負った。また、繰り上がりで優勝となったフサイチパンドラ馬主である関口房朗氏も後に本業が傾き馬主業を実質的に業、これが最後の所有馬GI制覇となった。結果論ではあるが、この降着劇に関わった三者それぞれが後味の悪い結末を迎えることとなってしまった。

エリザベス女王杯での降着によって、彼女の中で何かが壊れてしまったのか、以降カワカミプリンセスは全く勝てないようになる。とはいえ、2桁着順になったのはこのエリザベス女王杯と次走のヴィクトリアマイルだけであり、その後は重賞戦線でも結構いいところまで行っている。特に2008年エリザベス女王杯リトルアマポーラの2着というかなり惜しいところまで来た。

2009年エリザベス女王杯で9着になったのを最後に現役引退
2010年にはディープスカイと交配したものの残念ながら不受胎。しかし翌2011年豪州コマンズと交配して受胎し、2012年には最初の産駒が誕生している。


カワカミプリンセスがクラシック戦線を勝ち抜いた翌年、クラシック戦線ではある二頭のくことになった。ダイワスカーレットウオッカである。それだけではない。その後もブエナビスタジェンティルドンナ等、数々の女傑といえる存在が誕生し続けている。 カワカミプリンセス自身も相手に重賞を勝ったことはないものの、降着したとはいえ古をまとめて撫で切った全盛期パフォーマンスを見れば、決してべても引けをとらない存在であったことがわかる。彼女競馬史における意義、それは日本における女傑時代の到来を告げる鐘を鳴らした事にあるのではないだろうか。
そして願わくば、彼女産駒から女傑伝説の系譜を受け継ぐ存在が輩出されることを心より望みたい。

2021年をもって繁殖牝馬としての役を終え、以後も故郷の三石川牧場で余生を過ごしていたが、2023年9月11日に起立不能となり死亡したと、12日に報道されたexit

血統表

キングヘイロー
1995 鹿毛
*ダンシングブレーヴ
1983 鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Navajo Princess Drone
Olmec
*グッバイヘイロー
1985 栗毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Pound Foolish Sir Ivor
Squander
*タカノセクレタリー
1996 鹿毛
FNo.4-m
Seattle Slew
1974 黒鹿毛
Bold Reasoning Boldnesian
Reason to Earn
My Charmer Poker
Fair Charmer
Summer Secretary
1985 栗毛
Secretariat Bold Ruler
Somethingroyal
Golden Summer Key to the Mint
Summer Guest
競走馬の4代血統表

クロスHail to Reason 4×5(9.38%)、Bold Ruler 4×5(9.38%)、Sir Gaylord 5×5(6.25%)

産駒成績

※2024/3/21現在

以上のように産駒のほとんどが地方を勝ち上がるのがやっとと非常に苦戦している。今を時めくキングヘイローなのに…

関連動画

関連コミュニティ

関連項目

JRA賞最優秀父内国産馬
優駿賞時代 1982 メジロティターン | 1983 ミスターシービー | 1984 ミスターシービー |
1985 ミホシンザン | 1986 ミホシンザン
JRA賞時代 1980年代 1987 ミホシンザン | 1988 タマモクロス | 1989 バンブービギン
1990年代 1990 ヤエノムテキ | 1991 トウカイテイオー | 1992 メジロパーマー |
1993 ヤマニンゼファー |1994 ネーハイシーザー | 1995 フジヤマケンザン |
1996 フラワーパーク | 1997 メジロドーベル |1998 メジロブライト | 1999 エアジハード
2000年代 2000 ダイタクヤマト | 2001 該当※1 | 2002 トウカイポイント | 2003 ヒシミラクル |
2004 デルタブルース | 2005 シーザリオ | 2006 カワカミプリンセス |
2007 ダイワスカーレット
※1.該当しを除く最多得票ナリタトップロード
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49 ななしのよっしん
2023/09/13(水) 00:23:38 ID: vEO/GCdRl6
イチャやギム爺若干感覚麻痺しかかってたけど、20歳って結構な歳だもんな…
あっちでキング入らずで過ごしてほしいもんだ
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50 ななしのよっしん
2023/09/13(水) 10:41:27 ID: 9yQ3skS892
でも繁殖引退が21年(18歳時)と割と最近だからやはりまだすぎる感はどうしてもね…
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51 ななしのよっしん
2023/09/13(水) 21:26:59 ID: aS0Vo8dJQ5
キングヘイローの血を後世に残す役は果たせたと思う、も20歳過ぎたらハーツクライもそうだったけどいつ亡くなるか覚悟しなきゃいけないのと近年の猛暑で余計に負担がかかってるんでしょうね、ご福を。
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52 ななしのよっしん
2023/09/14(木) 00:33:03 ID: ciPL3/1ihn
まだ若いアスクビクターモア熱中症で亡くなるくらいの酷暑だからな……どうか安らかに
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53 ななしのよっしん
2023/10/30(月) 16:01:04 ID: YJTRIOd86d
よくダービー燃え尽きてしまうダービーが多いようにたまたまエリ女燃え尽きてしまったのか、それともあのレース彼女自身にも何かを与えてしまったのか…

って賢いからな、自分が何かしてしまったと理解出来てしまっても理はないよな…
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54 ななしのよっしん
2023/11/11(土) 16:20:37 ID: 9yQ3skS892
>>53
仮説ではあるけど、一着になればみんな喜んでくれるのをオークス秋華賞で覚えて
一位入線したのにみんなが喜んでくれなかったエリ女で嫌になってしまったのでは、と考察してる人がいてなるほどなぁと思った
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55 ななしのよっしん
2023/11/11(土) 16:21:41 ID: 9yQ3skS892
てかここの掲示板>>18だった
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56 ななしのよっしん
2024/03/21(木) 19:13:41 ID: s5F1QkXqf2
じいちゃんのあの従順さと異常慢強さがあれば
その後もだいぶ違う競争生もあったのではなかろうか…。
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57 ななしのよっしん
2024/04/09(火) 14:02:53 ID: RoDNIeBV1k
走ってなかったらイクイノックスが生まれてなかったかも、と言われると黙るしかないよなって
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58 ななしのよっしん
2024/04/16(火) 21:00:22 ID: GzOYoG5WqO
競馬タラレバとか幾分にも分岐しちゃうからなぁ
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