キュアメタルとは、日曜の朝8時半に流れる爽やかな寝起きをぶち壊す激熱BGMである。
犯人作曲者は高梨康治。キュアファイヤーと組んでたりとか、キュアヒートと共に2人で1人のry なんてことは無いのでご注意願いたい。決して現時点では伝説の戦士の名前ではない。
概要
フレッシュプリキュア!において、5年間プリキュアの作曲を続けてきた佐藤直紀に代わって高梨康治が劇伴を担当することになった。
今まで数々のヘヴィメタルバンドで活躍し、少年バトルアニメやホラーアニメなどを担当してきた高梨が、まさか女児アニメなんかに起用されるなんて誰もが夢にも思わなかったが、一番驚いたのは本人であった。
自分の曲風が合わないと思った高梨は、一応やんわりと難色を示してみたが
「新しいものを創りたい」
というプロデューサーの熱意を聞いて、結局そのオファーを受けることになった。
高梨はまずフレッシュの変身掛け声である「ビートアップ!」を聞いて、「じゃあロックンロールでいいじゃん」と開き直り腹をくくって、今までのプリキュアではあまりなかったロックサウンドと打ち込みを主にして制作するようになった。
最初は手探りで作曲していた高梨だったが段々ノッてきたのか、劇場用に変身BGMをアレンジするというシリーズ初の試みを行っている(という名目でこれは実際リトライの意向もある)。このアレンジは後にTV版にも差し替えられる形で起用された。
フレッシュの劇伴をこうして無事に全て作り終えた高梨であるが、初挑戦ということもあり若干思い残したところもあるようだ。
そんな思いからか、次の作品であるハートキャッチプリキュア!でも作曲続投する。前作の前半では打ち込みがメインだった高梨サウンドも、本作では初っ端からかなりハードなロックを用いるなど思い切ったことをしている反面、前作以上に女児アニメらしいBGM(変身とかアイキャッチなど)も余裕にこなせるようになっていた。
ハートキャッチプリキュア!の劇伴を、高梨は「ファンタジーロック」「キュートでロック」と称している。なお、ハートキャッチプリキュア!ではフレッシュプリキュア!の音楽も佐藤時代のように流用されるようになっており、高梨が腰をすえてプリキュアに関わることが示唆されている。
スイートプリキュア♪では主人公側がメジャー、敵側がマイナーとハッキリ分かれている事から、BGMもプリキュア側でメタリックなギターが鳴り響いていても(例:キュアビートのラブギターロッドのCMなど)メジャーコードを主体とした明るい曲調となっており、マイナーランド側はヘヴィメタル本来の持ち味を生かす事が出来るマイナーキーの楽曲を製作している。
但し、スイートの劇中BGMはフレッシュとハートキャッチの流用も目立つ。
今後日曜の朝8時30分はハードロックに支配される可能性は濃厚であろう。
おそらくプリキュア10周年まで突っ走ってくれると思われるので、ハードロックファンは欠かさずプリキュアを見よう!
ちなみに本項記事で説明されている「キュアメタル」の名称はご当人にも認知されてしまったようです。最初にこのタグをつけた人とは握手したいと仰っているので是非申告するといいようです。
と、思っていたら、なんと『スマイルプリキュア!』のサントラ1枚目で、『Let's go! スマイルプリキュア!』の劇中使用インストアレンジバージョンに「Cure Metal Instrumental」 という副題がついた。完全に公認状態となってしまっている。いいぞ、もっとやれ。
ついにはとうとう自称し始めた。「プリキュア10周年公式アニバーサリーブック」のスタッフコメント寄せ書きに「高梨キュアメタル康治」と自署している。
ちなみにキュアメタルの影響なのかプリキュア関係の音楽家でも高梨氏以外に「キュア○○」と名乗る事例があったりする。例えば主題歌作曲でおなじみの高取ヒデアキ氏は上記アニバーサリーブックで「キュアロック」と自称、CureMetalNiteでもお馴染みとなった刃-yaiba-メンバーである和太鼓奏者の茂戸藤浩司氏は「キュア筋肉」、同じくベーシストの満園庄太郎氏は「キュアシャウター」と名乗るようになり、高梨氏の後を受けてプリキュア劇伴を担当している高木洋氏は後述の『アキバ鋼鉄製作所』にゲスト出演した際に「キュア音大」と名付けられてしまった。その後の劇伴担当の林ゆうき氏に至ってはCureMetalNite2022にて「きらめく炭酸水の輝き!キュアハイボール!」と自ら名乗り付きで言ってしまっている。キュアウォッカの仲間がここでできちゃったよ!
受け継がれるキュアメタルの魂
『スマイルプリキュア!』をもって高梨はプリキュアシリーズ本編を卒業したが、
キュアメタルというサウンドは彼が後に手がける作品へも受け継がれていく。
プリキュアシリーズではオールスターズNewStageシリーズ3部作と春のカーニバルまで劇伴を手がけ、
春のカーニバルでは初代からGo!プリンセスまでの歴代変身BGMのメタルアレンジメドレーという
ファン感涙ものの楽曲も含まれている。
また、プリキュア外の作品では『ファンタジスタドール』や『俺、ツインテールになります。』『SHOW BY ROCK!!』『ゾンビランドサガ』『東京ミュウミュウ にゅ〜♡』が代表的な例である。曲の荘厳さでは『美少女戦士セーラームーンCrystal』もこの括りに入るかもしれない。
また、Team MAXスタッフ(所属事務所の公式アカウント)も「#CureMetal #キュアメタル」の
ハッシュタグを積極的に使っていく旨のツイートを残している。
さらにアニメイトTVではWebラジオ番組『アキバ鋼鉄製作所』のパーソナリティを務め、
なかなか伺うことのできない高梨の素顔を知ることができる。
そして2014年8月にはプリキュアシリーズを中心に高梨が手がけたBGMをバンド演奏するライブ、
「Cure Metal Nite」を挙行、前売り即完売で急遽前日に追加公演が設定され、
両日とも大入り満員で大成功に終わった。2015年8月には第2弾公演も決定、こちらも盛況で終わっている。
2016年8月にはついに「Last」と銘打った集大成のライブも行われ、
翌2017年9月は「刃-yaiba- LIVE 2017」になったものの、キュアメタルゾーンは設けられている。
2022年9月には「Cure Metal Nite 2022」の開催が決定。今回は高木洋・林ゆうきの2人もスペシャルゲストとして招かれ、歴代3人のプリキュア作曲家が一堂に会することになった。
キュアメタルはまだまだ終わらない!今後の展開に期待しよう。
キュートでビートアップな動画
音楽は紹介するとあれなのでここでは控えさせていただきます。その代わりにプリキュア曲ではありませんが上述のCure Metal Niteでのライブ映像(事務所公式アップ)を。YouTubeの公式チャンネルにはプリキュア曲のライブ映像も上がってます。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- なし
- 5
- 0pt