コズミック・ブレイザー・ドラゴンとは、アニメ「遊☆戯☆王ファイブディーズ」に登場……しなかったカードである。
概要
遊星がたどり着いたトップ・クリアマインドの境地であるデルタアクセルシンクロモンスター……のはず。
アニメ5D's第149話でゾーンが見ていた遊星のデータの中に、彼が使用するデルタアクセルシンクロモンスターとしてその名前が記されていた。
以上。
あまりにも説明不足だが、本当にアニメでの出番はこれだけ。ゾーンのいた未来へつながる世界(イリアステルによる改変がなかった世界)での遊星は、トップ・クリアマインドの境地にたどり着きこのカードを使用していたらしいが、アニメ5D'sで描かれた世界(イリアステルによる改変を受けた世界)では、遊星はトップ・クリアマインドを飛び越えてオーバー・トップ・クリアマインドへとたどり着き、リミットオーバーアクセルシンクロモンスターである「シューティング・クェーサー・ドラゴン」を手にしたため、このカードは最後まで登場することがなかった。
状況からしてゾーンの世界の歴史に存在しないはずの「シューティング・クェーサー・ドラゴン」の名前をゾーンの見ていたデータ内に書くわけにはいかず、代わりに名前だけ記されたのがこのカードということだろう。そんな存在なので、名前以外の公式データが存在しているかすらあやしい。アニメ世界では「なかったこと」にされたカードなので、本来の世界の遊星が描かれでもしない限り、登場は絶望的。漫画5D'sでの登場を望む声もあったが、進化形態として登場したのは「聖珖神竜 スターダスト・シフル」であり、そちらでの登場も同じく絶望的。
しかし、そんな存在でも名前が格好良いためか、時折、何らかの形での登場を望む声が聞かれる。
アニメ5D'sの第5期ED(みらいいろ)では、謎のドラゴンが描かれているシーンがあり、それがこのカードなのではないかという話もあったが、5D'sの監督によればそれは翼の増えた「シューティング・スター・ドラゴン」とのこと。
カード名のブレイザーは、「シューティング・クェーサー・ドラゴン」のことも考えると、準恒星状天体(クェーサー)の一つであるblazarからか。また、「炎、閃光、地獄」などの意味を持つblazeともかけられているかもしれない。
OCGのパックには「COSMO BLAZER」が存在するが、特に関係ない。
名前だけ登場し実際には現れなかったモンスターの例として、アニメGXの「暗黒界の混沌王カラレス」、アニメZEXALⅡの「No.5 亡朧竜デス・キマイラ・ドラゴン」がある。「究極完全態・グレート・モス」も原作では最後まで名前だけの存在だったが、そちらはゲームやアニメで日の目を見ることになり、OCGにも登場した。ただ、カラレス以外は結果的に出なかっただけで設定上は存在するそれらと異なり、こちらは存在したという歴史自体が変わってしまっている。
OCG化
……という形で、完全に風化していたこのカードだが、2017年2月11日に発売するパック『20th ANNIVERSARY PACK 2nd WAVE』にて、アニメでも名前だけしか出ていないはずのこのカードの収録が明かされた。2016年12月18日に、イベント「ジャンプフェスタ」ならびに遊戯王公式twitterで公開された。
シンクロ・効果モンスター
星12/風属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター2体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。
(1):フィールドのこのカードをエンドフェイズまで除外して
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
●相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
●相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する。
アニメではデルタアクセルモンスターとされていたが、同条件の《TG ハルバード・キャノン》同様、リミットオーバーアクセルシンクロの《シューティング・クェーサー・ドラゴン》と同条件の召喚になっており、S召喚でしか召喚できないのも同様。召喚方法は同列モンスターと同じものが使える。
攻めに対する効果を何一つ持たないが、自身を一時的に除外する代わりに強固な防御性能を持つ。
効果発動、召喚行為の無効かバトルフェイズの終了、いずれかを行うことができる……と、書いてある性能は極めて高いが、一時的にであっても自身を除外して効果を発動するのはかなり厳しいポイント。召喚が厳しいにも関わらず、場ががら空きになる可能性が高い。
基本的に相手が何らかのアクションを起こすたびにこのカードをコストで除外でき、ターン縛りもないため、カウンター罠以外はカード1枚だけならば基本的にいなせるものと思っていい。さらに、除外はコスト扱いなので、カウンター罠などで効果を無効化されてもエンドフェイズには戻ってくる。そのため場持ちがかなりいいモンスター。
ただし、ターン初めの行動で「壊獣」などの強制リリースでコストによりどかされた場合、チェーンを阻害する《超融合》を使われた場合など、少なからず抜け道は存在する。また、除外された後戻ってくるまでが隙になるが、除外されたこのカードも例外ではなく、除外された状態で《異次元からの埋葬》などで除外状態から別の場所に移動するとそのまま戻れなくなってしまう。
効果自体は強力そのものだが、《シューティング・クェーサー・ドラゴン》とは違い攻撃に役立つ能力を持たない。同カードとは互いに穴となる部分を補うことができるため、使い分けを意識したい。そもそもこんな超大型カードはなかなかホイホイ出せるわけではないが。
Z-ONE時代の遊星の終着点がこのカードと考えた場合、Z-ONEの時械神デッキを相手にこのカードを出したとしても時間稼ぎにしかならず、無意味となる。
状況を打開するには、一人の力の終着点では無意味。仲間との絆を束ね、限界を超えた「リミットオーバーアクセルシンクロ」でなければZ-ONEを止めることはできなかった。そういう意味では、設定に忠実な能力に制定されたともいえる、OCG側からの補完として絶妙なカードである。
関連項目
- 3
- 0pt