コマンドウルフとは、『ZOIDS』シリーズに登場するオオカミ型高速戦闘用ゾイドである。
シリーズとしては最も多くのバリエーション機が発売されている。
機体解説
コマンドウルフ COMMAND WOLF |
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基本情報 | |
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型式 | RHI-003 RZ-009 |
所属 | ヘリック共和国 |
モチーフ | オオカミ型 |
スペック | |
全長 | 14.7m |
全高 | 7.9m |
全幅 | 5.9m |
重量 | 46.0t |
最高速度 | 200km/h 210km/h(新) |
武装(旧) | |
武装(新) | |
ゾイドテンプレート |
ヘリック共和国が同時期に誕生したRPZ-2シールドライガーを補佐する目的で開発したオオカミ型高速戦闘ゾイド。
当時猛威を振るっていたEPZ-3サーベルタイガーやEMZ-24ヘルキャットに対抗するべく生み出した機体で、共和国軍にとってはシールドライガーと並ぶ初の高速戦闘用ゾイドでもある。
主な武装は口腔部に装備された格闘用の電磁牙と背部の2連装ビーム砲で、このビーム砲は時に砲手を乗せて砲座として使用したり、あるいは分離して独立飛行する事で支援用のビークルとしても機能する。
もともとオオカミ型ゾイドはヘリック共和国の主要民族である風族が古来より飼い慣らしてきた伝統的なゾイドであり、その事からヘリック共和国軍にとってはこれほど扱いやすい存在も無く、それでいて生産性にも優れていたため、ロールアウトするや瞬く間に共和国軍全軍の間に広まっていった。
シールドライガーほどの戦闘能力はないものの、格闘能力、砲撃能力、探査能力などの性能バランスも非常に良好で、オオカミ型だけあって主人=パイロットの指示によく従い、さらにパイロットの負担を軽減させる最新型のコントロールディスプレイを採用しており、その操縦性と汎用性の高さから兵士達の人気も絶大であった。
ロールアウトして以降、中央大陸戦争から暗黒大陸戦争開戦まで長い間共和国軍の最前線で戦い続けたが、暗黒大陸戦争においてはより高性能な後継機の登場により一度は退役同然となる。
しかし、惑星Zi大異変によってそれらの後継機が尽く失われたため、数多く生き残った本機が再び戦線復帰する事となり、第二次大陸間戦争においてはその優れた拡張性から豊富なバリエーションが生み出され続けた。
劇中での活躍
バトルストーリー
ZAC2034年ロールアウト。シールドライガーと共に“ハドリアンウォールの戦い”で鮮烈なデビューを飾り、これで共和国軍もサーベルタイガーやヘルキャットなどの帝国軍高速ゾイドとも互角以上に渡り合えるようになった。
それ以降も迎撃、遊撃、偵察などのその機能を生かした活躍を続け、後には機能を強化したコマンドウルフNEWとして同じく改良が成されたシールドライガーやベアファイターと新部隊を編成し、最後まで共和国軍の主力機として働いた。
暗黒大陸戦争ではハウンドソルジャーやキングライガーなどの台頭により出番がなくなっていくが、惑星Zi大異変でこれらの後継機が失われたため、第二次大陸間戦争の前に再び共和国軍の主力高速戦闘ゾイドとして復活。以前と同じくシールドライガーの僚機となり、不利な戦況の中でも果敢に戦線を守り続けた。
同戦争後期には新たに結成された閃光師団の編成機としてコマンドウルフACなどの改良機も登場している。
TVアニメシリーズ
『ゾイド -ZOIDS-』から『ゾイドジェネシス』まで全てのシリーズに登場。
アニメシリーズでは大体の作品で主人公の相方的存在のキャラクターの愛機として使用されている。
また、それら相方の後継機も引き続きオオカミ型ゾイドを操る様になったり、作品によってはコマンドウルフ以外のオオカミ型ゾイドが主人公の相方の愛機になっていたりと扱いは良い。
まるで「主人公はライガー、相方はオオカミ、ライバルは肉食恐竜が愛機」という様な法則が確立されている様に。
なぜ、ここまでオオカミ型ゾイドの扱いが良いのかというと、元々アニメ無印の企画段階では主人公機がコマンドウルフになる予定だったが、企画の変更に伴いシールドライガーに変更されている。この事から、恐らく初期構想の名残としてオオカミ型ゾイドが準主役機になった思われる。
ゾイド -ZOIDS-
『ゾイド -ZOIDS-』では共和国軍の主力中型ゾイドや時には敵側の使用ゾイドとしていろんな場面に登場している。
主人公であるバン・フライハイトの父もかつてはコマンドウルフを愛機としており、オーガノイド・ジークという名もこのコマンドウルフの愛称から取られている。
特に有名なのはアーバインの操る黒いコマンドウルフで、物語後半まで主力として活躍していたが、ジェノブレイカーとの戦いでゾイドコアに致命的なダメージを負う。石化が徐々に進行していた中、救済案として本機のメモリーバンクがライトニングサイクスに移植され、アーバインがそれに乗り換えた事でコマンドウルフとしての出番を終える。
一度ルドルフが乗り込んだこともあった。
ゾイド 新世紀/ZERO
『/ZERO』では青いコマンドウルフACがチーム・ブリッツのメンバーであるバラッド・ハンターの愛機として登場。
こちらも最初はチームの主力機として活躍していたが、物語中盤でシャドーフォックスを追い事故にあって大破し、これ以降バラッドは新たに手に入れたシャドーフォックスに乗り換えている。
ゾイドフューザーズ
『フューザーズ』ではチーム・マッハストームのリーダー、マスクマンの愛機。
最初はあまり目立っていなかったが、中盤ではマービス戦で窮地に陥った際、チームメイトのシグマの愛機のレオストライカーとユニゾン(バトルストーリーで言うチェンジマイズ)を果たし、コマンドストライカーへとパワーアップする。それと同時にマスクマンのコマンドウルフの機体色は青から白に変わっている。
こちらはマスクマンが乗り換えることはなく、最後まで活躍した。
ゾイドジェネシス
『ジェネシス』では一般ゾイド扱いで、主に反ディガルド連合軍の主力機として活躍した。
当初はディガルド軍のバイオゾイドにはほとんど歯が立たなかったものの、終盤でリーオ(メタルZi)製の徹甲弾を使用する事でようやく互角に渡り合えるようになった。
この様に、今作でのコマンドウルフの扱いはほぼモブといっても良いのだが、一方で今作では主人公ルージの相方の一人である熟練のゾイド乗りであるラ・カンは愛機としてソードウルフを操る。
すなわち、本機はシリーズ4作目で遂にモブに降格してしまったものの、主人公の相方の愛機としては相変わらずオオカミ型ゾイドが健在である事から、細かい点が変わりつつも結果的にシリーズの法則は守られる事となった。
主な機体バリエーション
コマンドウルフNEW
帝国軍の強化部隊に対抗するため、コマンドウルフを改良した機体。
カラーリングだけでなく動力機関も変更されており、機動性能が向上している
コマンドウルフ・アーバイン仕様
コマンドウルフ アーバイン仕様 COMMAND WOLF IRVINE SPECIAL |
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基本情報 | |
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型式 | Zi-024 |
モチーフ | オオカミ型 |
スペック | |
全長 | 14.7m |
全高 | 8.6m |
全幅 | 5.9m |
重量 | 48.0t |
最高速度 | 200km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
ヘリック共和国の傭兵アーバイン専用の黒いコマンドウルフ。ゴジュラス用のロングレンジライフルを装備している。
元は廃棄されていたものを規格外のパーツを使って修理した機体のため、アーバイン以外には扱い難くなっている。
アーバインいわく「自分が他のゾイドに乗ると機嫌が悪くなる」と言われるほど主人を慕っていたらしい。
最終的にバトルストーリーではアイアンコングPKに、アニメではジェノブレイカーに破壊される。その後アーバインはバトルストーリーではゴジュラス・ジ・オーガに、アニメでは上記の通り、コマンドウルフの魂を引き継いだライトニングサイクスに乗り換えた。
コマンドウルフAC
コマンドウルフに二連装ロングレンジキャノンとアシスタントブースターを装備した機体。
パイロットの仕様に合わせた独自改良がなされ、共和国の新特殊部隊“閃光師団”の構成機として編入された。
コマンドストライカー
コマンドストライカー COMMAND STLIKER |
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基本情報 | |
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型式 | FZ-012 |
モチーフ | オオカミ型 |
スペック | |
全長 | 14.7m |
全高 | 9.6m |
重量 | 58.0t |
最高速度 | 213km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
アニメのみ登場。コマンドウルフの背部にレオストライカーが変形した武装ユニットを装着した機体。
ユニゾンの影響で機体の基本性能も高まっており、反応速度と格闘能力が飛躍的に強化されている。さらにザンブレイカーで相手を攻撃する際、ザンブレイカーは倍近く伸びる。必殺技の名前は「ガイアブレイカー」。
キメラドラゴン戦以降、コマンドストライカーは登場しない。
アニメで登場したモビリティモードの他、レオストライカーの武装全てを装備したパーフェクトモードへの換装も可能だが、パーフェクトモードはアニメに登場しなかった。
コマンドウルフLC
コマンドウルフにロングレンジライフルを搭載した長距離砲撃戦仕様。というよりアーバインスペシャルの色変え。
これによって大型ゾイドすら一撃で仕留められる攻撃力を獲得したものの、その分機動性が若干落ちている。
レッドコマンドウルフ(ガイロス帝国軍仕様)
ガイロス帝国軍に鹵獲され、カラーリングと識別信号を変更されて同軍の戦力となったコマンドウルフ(西方大陸戦争時に最もガイロス軍に鹵獲されたゾイドが本機種であり、その数は50とも100とも言われている)。
鹵獲されたすべてのコマンドウルフが帝国軍に編入されたわけではなく、中には解体されたり、実験台にされた機体もあり、それらから得られたデータがライトニングサイクスの完成を早めたとされている。
キットはゲームボーイ&カラー対応ソフト『ゾイド-ZOIDS- 邪神復活!~ジェノブレイカー編~』の初回生産版に付属している。
クライマーウルフ
ゾイド公式ファンブックとゾイドサーガシリーズに登場。山岳戦用に起用されるコマンドウルフ。
ケルベロス
ゾイド公式ファンブックとゾイドサーガシリーズに登場。首が1機追加されて双頭となったコマンドウルフ。右側のコックピットはコンピュータが制御する。
コマンドウルフSM
スプレッドミサイルを装備したコマンドウルフ。ゾイドサーガシリーズではSMと略される。アニメではアーバインがドクター・ディの伝を使い装備させ、レイヴン戦で使用する。
槍状の弾体を空中で放散し相手の頭上に降らせる。
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